起きた。
枕元の目覚まし時計を見る。11時半。
少々寝すぎた。
外を見ると雨が降っている。
キッチンへ行き、冷蔵庫からいかにも”デブ専用”な2リットルコーラを取り出す。
三分の一ほど減っている。誰かが飲んだようだ。自分用に買ったのに。
外を見ると雨が降っている。
残っていたコーラを半分飲み干し、空のボトルを冷蔵庫に入れた。
何をやっているんだ。
テレビをつけると昔売れていた・・・・ような気がする芸人たちが集まり今週のニュースについて語り合っていた。
「しかし、最近は高齢ドライバーの起こす事故が問題になっていますね。」
「はい、しかしながら最近になって浮上したかに思われる高齢ドライバーの問題ですが、実はもっと前から問題になっていたんです。こちらのグラフをご覧ください。」
興味がなさそうな芸人たちによる完全に他人事の会話。
「では次のトピックです。東京駅に新たなスイーツ店がオープン!今女子高生の間で『インスタ映えする』と話題なんです!」
いつの間にか話題が変わっていた。
外を見る。雨は止んだようだ。
テレビを消し、外に出る。風呂場のような猛烈な湿気が自分の肌を撫でる。
遠くの空にUFOが飛んでいるのが見えた。無心でそれを目で追いかける。
しばらく外でぼーっとしていると、外に出てきた隣の部屋の女性と目が合った。
お互いに苦笑い。変人と思われただろうか。
女性は視線をそらすと、エレベーターホールの方へと消え去った。
部屋の中へと戻り、朝食兼昼食のカップ麺にお湯を注いでいるとテレビの前に置き忘れたスマートフォンが鳴る。母さんだ。
一人暮らしを始めて数か月。心配性の母は二日に一回電話をかけてくる。
母からの事情聴取を終えた僕はカップ麺のふたを開ける。割り箸を突っ込み面をほぐす。
ほぐしている途中、お湯がこぼれ、ズボンが濡れた。
外を見ると雨が降っている。
今日も高齢ドライバーは車を走らせる。