気紛れで久しぶりに『千と千尋の神隠し』を観た。そういえば25年前、母と映画館へ行ったな。前宣伝の、千尋の両親が豚になるシーン。衝撃すぎて、映画を観たくなったのだ。時を経て、ストーリーを忘れかけていた自分にショックをうける。しっかり覚えているつもりだったのに。長年、散々酔っぱらったからな。それだけのせいではないけれど。登場キャラは25年間で出会った人たちに被る。現職場、バー時代の知人たち。新旧そろい踏み。内容と相まってエモさ増強。食い入るように観てしまった。ハク最高。ラストは涙がこぼれる。

 それにしても25年って重いよな。あっという間のようだけど、誰しも年を取る。そのせいか、同じ作品なのに昔とは違ってみえる。不思議な現象。こんなに跳ね上がるとは。これは自分の成長の証としよう。千尋の髪留めと同じ意味。満足、満足。

 無表情で欲深いカオナシと言われ続けた25年間が、美しい思い出に描きかえられていく。すさんだ心が浄化された。まさか神隠し?