助手席から始まった夜は、
いつもより少し強く、抱きしめ合った。
部屋に入るとすぐ、
ソファに腰を下ろし、長いキスを繰り返す。
唇が離れない。息が絡む。
彼の手が頬をなぞり、首筋に触れ、
ワンピースの生地越しに胸を撫でる指先が、
震えを伝えてくる。
離れたと思ったらまた。その繰り返し。
──けれど、ふと我に返ったように彼が笑った。
「ご飯、食べようか。」
お互いに顔を見合わせて、笑って頷く。
並べたお弁当は、どんな味だったかよく覚えていない。
だって食事中も、視線が絡み、
心臓がずっと騒いでいたから。
食べ終わると、彼の手がまた私の肩に触れる。
ワンピースの後ろのファスナーが、
ゆっくりと、背中を滑り落ちていく音。
あらわになった胸元を、彼の手が包む。
ソファに座ったままの体が、じわっと熱を帯びて、
力が抜けていく。
肩越しに感じる吐息。耳たぶをかすめる唇。
指先が、ゆっくりと胸の輪郭をなぞって──
もう、頭の中が真っ白になる。
「……シャワー、浴びる?」
彼の囁きに、私は小さく頷いた。
荷物を取ろうと立ち上がった瞬間、
彼が自分の唇にそっと人差し指を当てて、
小さく「キスして」の仕草。
思わず笑って、私は彼の膝にまたがり、
もう一度、深いキスを重ねた。
しばらくして、ようやく息をつき、
「シャワー、浴びてくるね」
そう告げて、バスルームに向かった。
……この続きは、今夜の投稿で。