待ち合わせ場所に着くと、  
彼の車が見えた。



助手席のドアを開けた瞬間、  
彼が笑顔で迎えてくれる。



乗り込んで、シートベルトを閉める前に、  
彼の腕がそっと伸びてきて、  
「ぎゅっ」──  
私を抱きしめてくれた。



その腕の中で、  
会えなかった時間が一気に溶けていく。



「行こうか」



彼は私の手をそっと握り、  
運転を始める。



助手席で繋がれた手は、  
いつものように、私の太ももにそっと置かれる。



時々、親指が優しく撫でて、  
それだけで、心臓が跳ねる。



車内に流れる小さな音楽と、  
彼の手のぬくもりと、  
お互いの鼓動の高鳴り。



部屋に着いたとき、  
もう我慢できないくらい、  
私たちは溶けそうになっていた。



…この続きは、また明日。