【セックスレスという現実】
2人目を望んだ私と、何も語らない夫──そして最後の1回





長女が生まれた後も、私たちの間に
“夜の営み”は一切ありませんでした。





産後の回復期を過ぎても、
お互いにその話題を持ち出すことはなく、
夫婦の関係は“ないまま”が
当たり前になっていったのです。





でも私は、最初から「2人目は2歳差で」
と決めていました。





きっと今なら、子育てのバランスも取れる。
兄弟をつくってあげたい──
そんな母としての想いと、
「このまま一人っ子でいいのか」という迷いが、
私の中でずっと交差していました。





ただ、夫は何も言いませんでした。
何も感じていないような顔をして、
日々を淡々と過ごしていました。





私はまた、“話し合い”を試みました。
でも、返ってくるのは曖昧な反応ばかり。





「あ〜わかった。」
「わかってる、、、」





6年前と、何も変わっていませんでした。

──それでも今回は違いました。




私はもう、自分のタイムリミットを自覚していました。
年齢的なリスク、不妊の可能性、自分の体力。
そして友人のあの言葉。




彼女が泣きながら話したあのことを私は思い出していたのです。




「今、動かなきゃ。あの6年間みたいには、もう待てない」




私は再び、婦人科に通うことにしました。
まずは検査をして、排卵のタイミングを確認。
そして医師に指定された日を、夫に伝えました。




あのときの私は、“自然な夫婦関係”を
取り戻したいとは思っていませんでした。




ただ、2人目の子どもがほしかった。
愛とか情とかではなく、「行為」が必要だったのです。




その日、夫は言いました。

 


「わかった」




積極的ではありませんでした。
でも、仕方なくというわけでもなく、ただ「わかった」と言ってベッドに来ました。




その夜のことを、私はほとんど覚えていません。
キスをした記憶もなければ、目を見て話した記憶もない。
ただ、「その日だから」という理由で体を重ねた。
それだけの夜でした。




──そして妊娠がわかりました。




2人目の命が、私のお腹に宿ったのです。




でも、それ以降。
この「最後の1回」以降──
私たちの関係は、もう二度と戻ることはありませんでした。



それが、最後の夜だったのです。