ときどき思う。
家の中で、私は「母」として
「妻」として動いてるけど、
じゃあ、“私自身”はどこにいるんだろうって。
ごはんを作って、洗濯をして、
子どもの提出物をチェックして、
たまに「おつかれ」と言われるけど、
それは労いというより、決まり文句のようで。
ん
「ありがとう」がないわけじゃない。
でも、その言葉に感情がこもってるかというと、正直わからない。
私がいなくても、
この家はなんとか回るんじゃないかって思うこともある。
でも、そんなとき。
彼からLINEが来る。
「今日、元気なさそうだったけど大丈夫?」
「声が聞きたくなっただけ」
そんな何気ないひとことに、
私は“ちゃんと存在してる”って思える。
誰かの視界に、ちゃんと映ってるんだって思える。
家庭の中では消えそうな自分を、
彼との関係が、少しだけ救ってくれてる。
だからきっと、また会いたくなるんだと思う。
私が、私でいられる時間があるって、
それだけで救われることってあるから。
いつも通りの毎日の中で、
“見てくれてる人がいる”って、やっぱり大きい。