先週、彼に会いました。
本当は仕事が忙しいって言ってたから、 
無理かなと思ってたんだけど、
「少し会えそう」って連絡をくれて。
 


それだけで、救われた気持ちになった。



会ってすぐ、何も言ってないのに、
私の顔をじっと見て、「疲れてる?」って言われた。



その一言だけで、なんかもう張ってたものがほどけた。



助手席に座って、運転中に手を握る。
信号待ちのたびにギュッとされるのも、
いつも通りだった。



付き合った頃からずっと変わらないその仕草に、
「この人、やっぱりちゃんと見てくれてるんだな」
って思った。
  

でも、帰り道。


また次、いつ会えるんだろうって思ったとき、
さっきまでの幸せが、少しだけ心細くなった。



こんなふうに会える時間があること自体が奇跡で、
でもその奇跡に慣れてしまってる自分が、
ちょっと怖くなる。



「またね」と手を振ったあと、  
何気なくスマホを見てしまう癖だけが、
なかなか治らない。