私が野生娘(娘)を連れて実家に避難し
「あっちの家」で
天下を取った中2の暴君息子
 
 
娘を奴隷にし
暴力と支配で家を荒らしていた彼が
あの時何を考えていたのか
正直、今でも正解はわかりません
 
 
ただ、元々私から離れたことがないほど
甘えん坊だった彼が
「母親がいなくなった家」
どうしようもないバグを起こしていたこと
だけは確かです
 
 
娘のように「お母さん助けて」
と泣きつく術も知らず
 
親への諦めや甘えたい気持ちを
全部自分の中に溜め込んで
 
その出口が
たった一人の妹への
攻撃になってしまった
 
 
娘の話では、当時の兄は
ただただゲームに没頭していたそうです
奪った妹の食事代も、全部ゲームへの課金
「最低だな(笑)」と今の私は思えるけれど
 
 

 

 

 

 
 
当時の彼は、孤独で死にそうな自分を
画面の中の数字や強さで
必死に補強していたのかもしれません
 
 
そして、その暗闇の中で息子が見つけた
唯一の光が
 
 
「配信」の道でした
 
 
元々YouTuberになりたかった彼が
リアルな居場所を失った代わりに
ネットの海で見つけた
たったひとつの生きる道
 
 
……なんて、今だから冷静に分析できるけど
 
 
当時の私は、ただただ
 
「得体の知れないバグり方」
 
をしていく息子を
遠くから見ていることしか
できませんでした
 
 
「あっちの家」で暴君と化し
配信に没頭する息子
 
 
「こっち(実家)」で
私の横に張り付く娘
 
 
さすがの私も
完全に放置していいとは思えなくて
生存確認レベルのLINEを
飛ばしてはみるけれど……
まあ、思春期の息子なんてそんなに甘くない
既読無視は当たり前
 
 
ブロックされては
こっちも「はあ?」となって
ブロックし返したり(笑)
 
 
「お母さん」なんて一番いらない
でも一番執着したい
 
 
「母親」というカードが
彼には一番痛くて
一番遠かったんだと思います
 
 
それでも。
 
たまにフラッと
私のいる狭い実家へ
泊まりにくる夜がありました
 
 

 

 

 

 
野生娘と、暴君息子と、ボロ雑巾の私。
 
狭い部屋で、三人で川の字になって寝る
 
「狭いんだよ!」
「足が当たった!」
 
なんて文句を言い合いながら…
3人で眠くなるまで話をして
ぎゅうぎゅうにくっつきながら寝る時間
結局、狭すぎて私は一睡もできないけれど
左右バラバラの靴下で
必死に「自由」を買い取ろうと
もがいていた私にとって
 
 
その重苦しいほどの三人の距離だけが
唯一、手放しちゃいけない
 
 
宝物のような時間でした
 
 
さて、今夜もフォトナのサーバーで
あの頃の孤独な配信者は
「母ちゃん、そっちから撃って」
と私に指示を飛ばしてきます
 
 
あの頃、壊れそうだった息子が
今は一番頼もしい戦友
人生のバグ取りは
まだまだ終わりそうにありません
 
 

 

 

 

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