ムンバイのインド門はライトアップしててきれいらしい。
私のスケジュール上で、夜のインド門に行けるチャンスはこの日くらいしかなさそうだった。
計画では、この日は遺跡があるエレファンタ島に行くつもりだった。
エレファンタ島へは当然ながら
船に乗って行くんだけど、その
船着き場はインド門のある広場の先端にある。
だから、本来ならわざわざ行かなくても見れたんだけど、数日後にムンバイに戻ってくるとはいえ、夜はここには来ないと思うので、行けるうちに行っておこうと、博物館の後に行くことにした。
それと両替![]()
![]()
もしたい。
明日と明後日はオウランガバードで朝から夕方まで遺跡観光をする予定になっている。
その都合上、入場料は払えど両替をするタイミングなんてない。
だって、日中は銀行のないところに行くんだから。
インドルピーは多少は持っていたけど、さすがに数日分を賄えるほどの所持金はない。
そうなると、この日じゅうに両替をしなければならないのだ。
インド人の友人から事前に情報収集していたところによると、インド門周辺には両替商がいっぱいあるって話。
博物館を出たときにはだいぶ歩きやすい気温に下がってた。
もうすぐ日の入くらいの時間。
だから、すこ~し薄暗くなってきたかなってくらいの明るさ。
インド門までは博物館からは徒歩10分くらいの距離。
博物館前には大きなロータリーがあって、![]()
車が来ない隙を狙って渡る。
結構、私こういうのお手の物。
インド門まで行く間に両替商
がいっぱいあるって聞いていたのに、あれ、ないんですけど。
でも、もう目の前はインド門なので、インド門観光をする。
手荷物検査と金属探知機を通る。
毎度思うんだけど、金属探知機は用をなしていない。
でも、手荷物検査はカバンの中を漁られるように見られる。
ちなみに、この手の検査って、男女ごとに列が分かれている。
並んでいる人がいれば、その人たちを見ればどっちがどっちの列かなんてわかるけれど、誰も並んでいないと探知機辺りの上に書いている性別を表す文字をで確認してから通ってね。
この時期、インドでもバカンスシーズンというか旅行シーズンとのことで、地方からのインド人旅行者もたくさんいるんだと思う。
外国人の私から見たら、地元のインド人なのか、田舎者のインド人なのかはちょっとわからなかったりもする。
その逆で、私の方がいろいろ知ってて、いかにも田舎者のインド人もいたりする。
だから、この時期は特におのぼりインド人も多く、夜間のインド門観光という人がいて、列ができているものと思われる。
問題なく通り抜け、インド門を背景にして自撮りできるようなポジションを探す。
その前に、休憩。
インド門を正面にして階段状になっているところで休憩しているインド人たちに紛れて空いてるスペースで私も休憩。
こういう時にはこれを使おう。
朝のフライトで入手した新聞紙を敷いてそれに座る。
街歩きの時には結構新聞紙を持ち歩いてる私です。
でも、たいてい広げるのが面倒で直座りしちゃって、重いだけだったってことがよくあるパターン。
でもこの時は、鳩のフンとかが落ちていて下がけっこうバッチかったし、旅の終盤ならまだしも初日から衣類を汚したくはなかったので新聞ナイス!で敷いてみた。
だいぶ足の疲れも取れてきて、周辺でも撮影会が始まってきたので、その場で私も自撮り![]()
この時は赤だけど、ゆっくり、色の変化をしていくんだったかな?
忘れちゃった。
さてと、あまり長居はできない。あまり時間がないから。
あると思っていた両替商
が全然見つからなかったから、事前に情報収集していた両替商
に行かなければ。
それも、ほんとにあるんだかないんだかわからないから、時間に余裕を持って行かなければ。
インド門の広場からは、さっきのボディチェックを背にして
タージマハルホテル方面に出ると近道。
ところが、出れないの。
出口がないの。
結局さっきのボディチェックのところまで戻らないといけないの。
しまった、時間ロス。
調べていた両替商は、
タージマハルホテルの裏手にある。
時間があれば
タージマハルホテルに寄りたいところだけど、寄るほどの
体力と
時間がないのでまっすぐ両替商
を目指す。
GoogleMapsで見ると、道路の左側にあるようだ。
だったら左側を歩くべきなんだけど、両替商
っていかにも両替商という見た目のところばかりではない。
レート表の掲示板なんてなく、ただカウンターがあって、レートは聞かないとわからないっていう感じのところも多々見てきた。
ってわけで、道路を挟んで右側を歩き、店名の看板を頼りに探すことにした。
この辺だけど・・・と不安になりながら歩いていたところで、何とか見つかった。
すると、そのタイミングで小さい子を抱いた若い青年
が近づいてきた。
なんかいやな予感。ミルク代をくれないか的な。
「どうしたの?」あ~めんどくさい。
を振り払うためにも道路を渡ろうとすると、
「どこに行くの?」
「両替だよ!」すると付いてくる。
お恵みでももらえると思ったんだろうか。
お目当てのところに入ってみる。
両替レートを聞くと、隣に行けと言われた。
ここは両替商じゃないのか?はたまた今日はもう営業終了で、隣の両替商に行けと言っているのかはわからなかったけど、言われるがままに隣に行くことに。
すると、さっきの青年
が門のところで待っている。
まいったな。
言われた隣の中には、男性が数人いた。
ちょっと入りにくい雰囲気。
それでも入る。
カウンターの中に二人いて、手前に客なのか仲間なのか男性がいるという構図。
カウンター氏の片割れのおじさんに「今日のレートはいくら?」と聞くと、返事が返ってきたので確かに両替をしてくれるようだ。
それも、結構いいレートだった。(ただし、米ドルからであって、日本円からの両替レートの良しあしは不明)
今回の旅行ではここだけで両替するつもりはなく、とりあえず100米ドルだけ両替するつもりでいた。
でも、レートが良かったのでちょっと多めに両替しておいた。
しかし、500ルピー札ばっかり。
2000ルピー札じゃないからまだいいけど、500ルピーって言ったら日本円にして1000円弱くらい。
インドの価値からみれば、結構大きな金額である。
う~ん、使いにくそうだ。
一旦両替してもらったのち、数枚を手に取り「これを100ルピー札にしてくれないか」と聞いてみる。「ないんだ」との返事。
でも、500ルピー札ばかりはさすがにちょっとね。
食い下がって「もっと小さい札でもいいから」と言うと、10ルピー札ならいいよと。
10って極端だなと躊躇していると、「使いやすい札だぞ」
確かにそうだけど・・・
あまりにも額が小さい札だと枚数が多くなる。その結果、嵩張ってしまう。
そこで、500だけ交換してもらおうとしたら、すでに100枚の束があるようで、「1000ルピー分だ」ってことになり、2枚の500ルピー札が100枚の10ルピー札に交換されちゃった。
この店ではちゃんと枚数カウンターの機械で数えているので枚数が少ないなどの間違えはないと思うんだけど、念には念で目の前で数えて確認する。
よれっとした札なので、パリッとした日本の札を数えるようにはいかない。
数えにくく時間がかかった。しかし、確かに、間違いはない。
10ルピー札を含めいくらかのお金をすぐ出せる財布に詰め替えて、店を出る準備。
そうそう、もう駅に向かう時間だった。
駅から列車に乗る。
日本のいつも使っている電車ならばギリギリに駆け込めばいいけれど、乗り場もわからない、車両もどこにあるかわからない、連結している車両が20車両くらいある電車なら端から端まで歩くだけでも時間がかかる。
だから、極力、始発ならば1時間くらい前までには駅に到着して、入線している車両に乗り込み、寝るのに必要なものをカバンから取り出して、要らないものは荷物置き場に押し込み、時には着替えもしたり、ご飯を食べたり、何かと忙しいものなのだ。
だから、余裕を持って1時間前行動をお勧めする。
で、その両替商から駅まで歩くならば30分はくだらない。
駅に着く頃には、ギリ1時間前か切るくらいの時間ではあった。
疲れていることだし、ここはバスで行こうと対応してくれたカウンター氏に「CSMT駅までバスで行こうとしてるんだけど、どこから乗れる?」
なら、あっちからだ。
思っていた方とちょっと違う方を言っていた。
「でも、道路渋滞するから、俺なら歩くな。」あ~確かに、渋滞してるよね。
「俺なら20分で行けるけど、あんたなら30分は掛かるな」
そうだね。うんうん。
で、時間がないので、さっさと出る。
だいぶ時間が経過してしまったので、さっきの青年
はいなくなっていた。ふぅ~。
さっき歩いてきた
タージマハルホテルに戻り、お金ができて気が大きくなったので、スタバに行ってフラペチーノを買う。
でも、ここも荷物チェックなのだ。
その列ができてるの。
数人並んでいたのですんなりとは入れなかった。
店内に入り、まずはトイレを拝借。
それからフラペチーノを注文。
ごたごたしたフラペチーノがあるけれど、暑い時にはすっきりフラペチーノが好み。
「コーヒーフラペチーノのグランデ(さらに大きいサイズのヴェンティにしたんだったかな?)で」
すると、バリスタ君、「フレーバーは何にしますか?キャラメルとチョコレートと・・・」
コーヒーフラペチーノはコーヒーフラペチーノでしょと思いつつも、チョコレートに目のない私は「チョコレートで」とか言っちゃった。
クリームはどうしますか?あれやこれやと言ってくる。
さすがにその辺で、追加料金がかかるんじゃなかったっけ?と。
最近、スタバって行かなくなっちゃったので、どこまでが無料で、何に変更、追加すると有料なのかの分別ができなくなっている。
「えっと、ツイカ リョウキン カカル?」
しどろもどろで確認。「ノー」と言われたけど、会計金額は結構高くなってた。
インドって外税だったっけかな。そして州ごと、都市ごとに税金が外税で付く。
その分が高いのか、はたまた追加料金がかかったのかはレシートでは読み取れなかった。
だって、既に加算された総合計の金額でレジ打ちされているんだもの。
さっき通ったセキュリティを抜け駅に向かう。
このスタバの店舗、結構評判が良いらしい。
それに、世界全国、同じような金額で販売されているはずだから、インドでは絶対高級店でしょ。
こんなところで飲む客は、それなりの客であるし、雰囲気を楽しむためにも長居しがちだと思う。
それなのに、さっさと出てくる私見たいのは珍しいのではないだろうか。
冷たいフラペチーノはクールダウンするには最適である。
ズボズボ吸い込みながら駅に向かう。
この吸い込むペースだとすぐになくなっちゃうので、ちょっとセーブしながら、足は頑張って歩く。
途中でフラペチーノは尽きた。
道途中の歩道から露店を出してる通りになってきた。
それを見つつ、歩みは止めなかった。
あれ、首に巻いていた汗ふきてぬぐいがない![]()
長いガーゼ手拭で汗を拭いたり、手を洗った後の手拭きにしたりととても便利なの。
あれ?何でもかんでもこれで拭いているので衛生上は良くないけどね。
で、この手拭、丈が長いの。普通の手拭サイズならダサくなっちゃうけど、貴乃花親方みたいにマフラー風にかけているとちょっとおしゃれに見えるような・・・そんな長さ。
だからこそ、落とすはずはないと、いつも結ばずに首にかけた状態でいたのだが、今回はいつの間にやらそれがなくなっていた。
風を切るように歩き、前に垂らしていた両垂れのいずれかが肩を通り越し、そして落ちて行ったとしても、すでにその感覚もないほど違う方に神経が行っていたんだと思う。
いつ落としたんだろう?
夜とはいえ、歩いていたから汗はかいていた。
だから、ついさっきまで汗を拭いていたはず。
戻ってみようか?戻っても拾われてもう無いかもしれないし。
どこまで戻れば自分は諦められるか?時間だってたんまりあるわけではない。
賭け事と同じでもうちょっとだけ、もうちょっとだけと、ずるずるしてしまう気がする。
その時は、残りの距離と残り時間で間に合うところまで追求してしまうかもしれない。
瞬時に、いろいろ考えて出した答えが「戻ってみよう」だった。
どこまで戻るかはその時は考えていなかったと思う。
しかし、それほど遠くないところの歩道に落ちていた。
露店が並ぶものの、ちょっと切れるところだったかな。
歩行者はいるけれど、なんだかうっすーい長い布が落ちてるくらいにしか見られていなかったようで、落ちたときのそのままの状態で落ちてた。
拾い上げ、何事もなかったかのように首にかけ、今度は一重結びにして駅に急いだ。
駅が近づいてくるとちょっと余裕が出てきた。
周りの歴史がありそうなビルはライトアップされてきれい。
これは、CSMT駅?
いえいえ違いました。
「ブリハン・ムンバイ・マハナガーパリカ」という世界遺産だって。
あれ、こっちは敷地の入り口の門のところにユネスコの世界遺産マークがかかっている。
ってことは、こっちがCMT駅?
ここも駅の一部?
ゴシック様式の教会の天井みたいな美しい作り。
ここを突っ切っていくと、昼間の駅に着いた。
結局、世界遺産はどの部分なのかがわからないまま、使われている方のCSMT駅に30分前には無事に到着。
目を付けていた駅弁を買い(ノンベジって注文したらベジしかないってことでベジ弁当)、荷物も何事もなく引き取れ、夜行列車の自分の席もすんなり辿り着けた。
そうそう、荷物を引き取りプラットホームに行く途中、待合室発見。
座席や寝台の等級ごとに待合室がある。
上級ならシャワーもあるとかないとか。
そこを、外国人なら例え等級が高くないチケットであっても結構入り込めちゃうらしいから、暑い時期の観光あとに夜行列車に乗るスケジュールになっているなら、利用させてもらうのもいいかもしれない。
今回は、そんな時間はないので列車の我が車両に直行したけどね。
ちなみに、このサイトで列車毎のいろいろな情報を知ることができる。
例えば、残席数。
運行スケジュールと停車駅
過去の運転時間(遅れがちな列車であるかを確認できる)
車両の配置(自分の車両がどの辺の位置にあるか、前後の車両も確認しておくとすぐに車両が見つかるよ)
とてもユースフルだから、ブックマークして、出来れば乗車前にその場でネットで確認できるようなネット構築をされるといいですよ。



