2023年11月28日(火)午後

 

内視鏡検査の準備。

 

看護師さんからストマからも内視鏡を入れる可能性を聞き

ストマパウチの替えを用意。

帰り用にオムツも持つ。

 

2021年がん告知から

組織採りを含めて何回かしている内視鏡検査。

 

一度、痛みで気絶してからは

内視鏡検査は麻酔をしてもらっている。

当時、検査室はひどいことになったらしい。

 

車椅子に乗り看護師さんに押してもらう

点滴カートも一緒に検査室へ。

 

病院のパジャマセットを脱ぎ

検査用のお尻穴あきハーフパンツを履き

検査衣を着る。

 

改めて書くまでもないけど

私は、検査と名がつくものは嫌い。

しかもさぁ、お尻の穴だよ。

 

 

 

 

麻酔のおかげで横になった以降の記憶無く

ぼんやりしたまま車イスで病室に戻る。

 

リハビリの時間がそのままだったらしく

ベッドの上で眠りながら足を動かしてもらった記憶がある。

気が付いたらリハビリ担当の方が居なくなっていた。

そして、また寝た。

 

目が覚めて、履かせてもらったらしき紙オムツを脱ぎ

パンツに履き替えヨロヨロと冷え取りスパッツを履き

パジャマのズボンに足を通したら病室に足音。

 

「あれ?」という声は主治医のもの。

3人部屋で1人の私は慌ててパジャマを履き

「個室に移られましたよ」と主治医に声を上げた。

プライバシー漏洩には当たらないであろう

誰を訪ねて来たか顔も名前も知らない2人とも

主治医の手術後に個室に移るとカーテン越しに聞いていた。

 

「ああ、そうだった」

言いながら歩いてきてカーテンを開ける主治医

「見たよ~綺麗だったよ。気が向いたら(ストマ)閉じよう、木曜日に説明するからね」

つぶらな瞳で一気に言った。


「わかりました。先生忙しいですね。毎日手術してませんか」

寝転がったまま私が言うと

「うん、外科医だからね」

カーテンを閉じてスタスタ去った。

 

 

図らずも3人部屋で個室状態になりラッキー。

 

2年前の緊急入院では個室にしてもらって

当時を知る看護師さんたち、ダーリンにも

個室じゃなくていいのか尋ねられたけど

このままでいいと答えていた。

 

入院前日に家族それぞれ相続税を払ったばかりで

多少というか、だいぶ

ケチ臭くなっていたのは否めない。

 

 

 

昨夜、同室の二人は睡眠薬を処方されたのか知らないけど

イビキの二重奏があまりにも高らかで

私は耳元にライアーを付けて小さな響きに集中したくらい。

 

 

 

痛いお尻でトイレに入ると

ゼリー状の血の塊がドバドバ。

大腸内が荒れてる証拠。

内視鏡検査の後だから仕方がないけど

早く血が止まりますように。


 

眠りにつく前に共有スペースに行き

しゃがれた声でボイスメッセージを送った。

バースデーソングを母に呟くように。

 

 

3人部屋に独りの静かな夜

 

調弦ができた小さなライアーを抱いて奏でて

ゆっくり過ごせる夜の幸せ。

 

腸ねん転が治って癒着も無く

手術の予定も無くなった。

嬉しい。

次元の変わり方の素早さ、そして素晴らしさ。


しみじみと、いろんな存在に感謝した。

 

明日は髪を洗ってもらえたらいいなぁ。