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たくさんの花に囲まれた彼は
お花畑で寝ているようだった

火葬の間に写真を見て
彼の話をしている時
妹が思い出したように
毛を取っておけば良かったと
赤い目で言った
きっとキャットタワーとかに
付いているよと私

骨を拾って
小さな壺に納め
帰って来た

お線香をあげて
一息ついた頃に
「あ、いちの毛だ」
妹が言う
さっきまで妹が着ていた黒いコート
脱いでたたんでいた面に
彼の毛が二本
置かれるように付いていた

ぼく、ここにいるよ
いっしょにいるよ

小さな彼のおくりもの

ありがとう

君が恋しい