「10年」 | Froth on the Daydream
だっ

改めて冬を感じます。
ふゆ 冬 フユ-

「10年」

昨日は、父の10回忌でした。
暗い話。
って思ったけど
やはり
この日を無視は出来なくって。


私と父は、なんとなく気軽に話せる間柄ではありませんでした。
昔から厳しい。。古風な九州の男です。
よく叱られたし、理不尽なこともしょっちゅうでした。

父が風邪をひいたら、
家族が、気を使い 病人のいる家って雰囲気になり
看病する。

だけど、私が風邪をひいたら、
「根性が怠けているからだっ」って言う父。

でも、それなりに感謝していました。
大学だった浪人してまで通わせてくれたし。

今、この道に進んでいるのも父のお陰です。


私の高校は2年生から
文系と理系のコ-スに分かれるシステムでした。

その頃の私は、勉強なんてほとんどしなく、
何も考えていませんでした。
そして、このコ-ス選択のときも
多くの子が進む文系に行くものだと思っていました。

 母 『どっちのコ-スを選ぶの?』

 私 『文系じゃない。みんなそうだし。』

 母 『そうなのね。では、それをお父さんに伝えなさいね。』

 私 『いやだよ。母さんから伝えといてよ-。』


-------父、帰宅-------

 母 『anoは、そろそろコ-ス選択なのよね。どうするの?』

 私 『文系にいくよ』

 父 『なんで文系を選択するんだ?』

 私 『なんとなく。。。そっちの方が多いし』

 父 『ちゃんと自分の先の事を考えろ。なんとなくで決めた選択なんて認めない。
    よく考えてから結論を出せ その後話せ。』

 私 『・・・・・・』


そこから私は考えました。何がしたいのか。
何が出来そうなのか。
そして、将来的には技術を持ちたいと考え理系を選択しました。

結局、大学まで行きました。
高い授業料払ってもらったのに
身になったこともあったのか。。どうなのかな・・


でも、そこには大切な学生時代と素晴らしい出会いがありました。



いつか、私の結婚式で感謝の気持ちを伝えたかったな。
私もそんな日でないと素直になれなかっただろうし。


父が亡くなった病室。
私が誕生日に贈ったブラシ。
本読む時にかけてた眼鏡。
時計。。
写真。。


辛かった。

まさか父の骨をつつくとは
思っていませんでした。
癌にやられていたトコロの骨は
真っ黒でした。
父を苦しめた癌が憎くて
そこをつっつき砕き割りました。


私の携帯に入っていた
父の携帯番号。。
なかなか消せませんでした。



お父さん、ありがとう。
お父さんが居なければ確実に私は存在しませんでした。


恥じぬようって難しいけど
頑張って生きてきます---