プロジェクトUFO【第1話】目撃!UFO出現す
【まえがき】
1978年〜79年まで放送された幻の大人気番組
『プロジェクトUFO』のストーリー紹介。
これは空軍の未確認飛行物体調査チーム【プロジェクト・ブルーブック】のギャトリン少佐(シーズン1のみ)とフィッツ軍曹の活躍を描いたドラマ。
(左:ギャトリン少佐 右:フィッツ軍曹)
UFOは存在するのか?
証言者の意見に翻弄されながら、調査していく。
最終的に、論理づけて、毎回、事件を解決するが、それをも覆すオチが用意されている。
後の「X-ファイル」や「プロジェクト・ブルーブック」に大きく影響を与える。
放映時はその年の全米一位の人気ドラマ番組となる。
【ストーリー】
※西暦は放映時には一切発表されていないので、放送時の1979年の設定と思われる。
ケンタッキー州東部 7月14日午前4時16分
農家でUFOを目撃する。
所謂、第1種接近遭遇である。
ウエスト・バージニア州 7月14日午前4時37分
車が突然、動かなくなり、その後、UFOを目撃する。
所謂、第2種接近遭遇である。
バージニア州中央部 7月14日午前5時2分
未亡人カーライル宅の庭にUFOが着陸。
降りてきた宇宙人に遭う。
超能力で話したという。
所謂、第3種接近遭遇である。
ワシントン州シルバー管制塔 7月14日午前6時02分
未確認飛行物体を確認、空軍に追跡を要請。
メリーランド州アンドリュース空軍基地 7月14日午前6時17分
未確認飛行物体を追跡すべく、戦闘機2機が出動。
2機のうち、1機が油圧計の故障の為、追跡を断念。
残り1機・レッド2号機がマッハ1.2で追跡。
高度6000m以上に達したため、管制塔では引き返すように指示。
しかし、突然、レーダーから消える。
ワシントンDC 7月14日午前6時20分
土木業の労働者2名がレッド2号機を目撃。
しかし、UFOは見えなかったという。
ウエスト・バージニア州チャールストン 7月14日午前7時50分
大雨の中、マーチは車が突然、動かなくなり、その後、光を目撃する。
光はマーチに接近し、マーチは怪我をする。
メリーランド州アンドリュース空軍基地 7月14日午前9時15分
追跡していた戦闘機レッド2号機の残骸とパイロット・マクネガー中尉の死亡を確認する。
オハイオ州空軍 ライトパーソン基地
未確認飛行物体の調査チーム【プロジェクト・ブルーブック】オフィス。
ジェイク・ギャトリン少佐とハリー・フィッツ軍曹は国防省から事件解決するまで、空軍は緊急体制を維持すると報告を受け、事件解決を急ぐことになる。
ギャトリン少佐とフィッツ軍曹は調査に向かい、各目撃者に個別で会い、証言をとる。
その後、ギャトリン少佐は天候の急激な変化に気付き、事件の時間帯の気象地図を入手する。
かくして、ギャトリン少佐とフィッツ軍曹はこの事件が【気温の逆転現象】による蜃気楼現象で何らかの反射が空に投影され、UFOと見間違えた結論づける。
この説明を各目撃者にするが、納得はしない。
特に死亡したマクネガー中尉の奥さんは悲しげに去っていく。
ギャトリン少佐はこう言い残す。
「しかし、これで100%納得したわけではない。いつか捕まえてやるUFOめ」
【実際の事件】
この物語は1948年のマンテル大佐墜落事件がベースに作られたと思われる。
この事件はケンタッキー州で円錐型UFOを複数の人が目撃した。
ゴッドマン空軍基地上空に差し掛かった際にトーマス・マンデル大佐の指揮のもと、F-513機で追跡。
マンデル大佐は高度6000mでUFOを正面から確認、「直径90mの飛行物体」と報告。
その後、司令塔ではドラマと同じように追うなと指示するが、上空7000mまで追跡し、ブラックアウトして、落下したと思われる。
4年後の1952年にブルー・ブックは海軍極秘実験のスカイフック高度対応の観測気球を誤認して追跡し死亡したと発表した。
目撃者を含め、多くの人が納得せず、政府UFO陰謀論を生むきっかけになった。
【解説】
ドラマの方は本物の戦闘機や空軍の撮影など、かなり大規模な撮影が行われたと思われる。
さらにドラマでは珍しく特殊効果を惜しみなく取り入れ、UFOや宇宙ロボット、宇宙人、戦闘機の爆発まで登場する。
そのインパクトは当時としてはかなり衝撃的だったらしく、放送後、電話が一気になり「俺が見たUFOはこんなのだった」とか「あのUFOは本物か?」などの問い合わせがあったそうだ。
こうしてたちまち大人気番組になっていた。