僕は解放された。
ショウも僕の奥に。
二人の魂は躰から解放された。
どちらの躰の中でもない。
二人の魂は二人の間で絡みあった。
切なくて愛おしくてなんとなくもの哀しくて。
そんな風に感じてた僕の気持ちはショウに伝わってしまった。
ショウを抱いて、ショウに抱かれて。
僕を抱いて、僕に抱かれて。
すっかり埋まった心の穴。
あったかいもので埋められた穴の口をショウはキュっと閉じてくれた。
ほわほわとあったかくて、このまま・・・・
ずっとこのままでいられたらいいのに。
ショウの魂が僕に絡む。
躰で感じたものよりも、ずっとずっとあったかくて大きいものが僕を襲う。
ぱぁっと魂が弾ける感じがして。
自分の魂が広く薄くどこまでも広がっていくような感じがした。
核にはショウの魂。
僕、が無くなりそうなくらいに薄くなってしまったところで・・・
ショウが僕の名前を強く想った。
シュゥゥっと僕の魂はまた躰へと向かう。
刹那の時間、何もなかったかのように躰に戻った。
ショウはまだ僕の中にいる。
ドクンドクンと脈打っていて。
まだまだ熱かった。
「サトシ・・・今度は俺がサトシを抱きたい」
クルンと視界が変わる。
躰にショウの腕が回されて、口唇に熱が伝えられる。
ショウの言葉への返事はいらない。
触れてる口唇で伝えられるから。
ショウが力強く動き始めると、僕の魂は躰の中で迷子になる。
何をどう感じればいいのか?
いつも迷う。
ショウの想いが強すぎて。
僕の想いが溢れすぎるから。