二人で絶頂を迎えた。
ソウルが溶け合えるなら・・
このタイミングでサトシのソウルが俺に入ってくる。
でも・・サトシはやってこなかった。
もしかして・・やっぱり・・・サトシは・・拒否してる?
躰では、受け入れてくれても・・・
心は、受け入れてくれないのか?
もう、サトシとのこの関係はここで断ち切られてしまうのか?
ひんやりとした想いがまた胸に広がった。
でも、そんなことないはず。
躰は心を欺けない。
少なくともサトシは、快楽のためだけに躰をつなごうとするなんて・・
そんなことはしない。
気持ちあっての・・・ことだから。
なにかがあって・・・来られないのかもしれない。
俺はサトシの中へ入った。
“サトシ!どこにいる?”
サトシのソウルがどこにも見当たらない。
隅のどこかに隠れてるのか?
ソウルを広げて・・・
隅々まで行き渡らせると・・サトシがいない代わりに・・
不思議なものがあった。
黒い丸い何か。
試しにコンコンと突いてみた。
“サトシ?この中にいる?”
“ショウ・・・助けて!”
悲鳴にも似た、恐怖さえ感じているサトシの声。
早く・・ここから出さないと!
サトシが壊れてしまう!
焦る気持ちを落ち着かせて、サトシをそこから出すための穴を探した。
探している間も、サトシは悲鳴を上げる。
俺まで焦ったら、サトシはもっと怖がる。
自分だけはなんとか落ち着いていようと・・
かなりの努力を要した。