誰も・・何も言わない。
シン・・と、部屋の中の温度が一気に下がった気がする。
緊張した空気を破ったのは・・
翔くんだった。
「智くん。何があったのか、俺たちは知らない。
何を思って、そういう結論に至ったのかも分からない。
ただ・・何も言わずに、結論だけ言われても・・
俺たちは納得できない。
俺たちは、運命共同体・・のはず。
一人いなくなったら、嵐じゃなくなる。
何があったのか・・話してはくれない?」
話せるわけなんてない。
理解してもらえるとは思えない。
話したって、この状況が変わるわけでもない。
それなのに、話を聞こうとする翔くんが・・おかしくって。
思わず笑い声が出た。
「んふふ・・・話したって・・・しょうがないよ・・・
もう・・・何もかも、終わったんだから」
「そうやって・・・リーダーはオレらのこと・・・
いないことにするの?」
相葉ちゃんの悲しそうな声がした。
いないことにされたのは、オレ。
そんな人間が、何を言えばいいんだ?