明日はカズも仕事が午後からのはず。
そんな日には、お約束のように、どちらかの家で一緒に過ごす。
今夜はオレがカズの家に行く。
ちょっと遅くなったから、もう、カズは帰ってるかも。
オートロックを暗証番号で解除して。
部屋の前まで来た。
鍵を開けようとして、キーホルダーを取り出す。
気づかなかったけど・・カズの家の鍵がない!?
なんで?どっかで落とした?
・・ヤバい!
インターホンを慌てて鳴らした。
「はい?」
「オレ!開けて!」
ドアが開けられるまでが、すごく長く感じて。
ドアノブを握って、ガチャガチャ回す。
ようやく鍵が開けられて。
カズがドアを開けたまま、そこにいるから、中に入れない。
「ごめん!カズの家の鍵、失くした!」
「あ・・それ、ワタシが取りました」
「あ・・カズが持ってるのか。
で?なんで?ドアの鍵、変えたの?」
「大野さん。もう、鍵返してもらいますね」
「え?なんで?」
「ファンを大切にしてください」
は?何?
カズの顔、見てたら・・目を逸らした。
「それが、鍵を返さなきゃいけないのと、何の関係がある?」
「ファンを大切にしてくださいね~!」
目を逸らしたまま、茶化したように。
無理に明るい声作って。
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前に他で出した話です。
ほとんどのアメンバーさんが読んだことあるかも?(笑)