何日かあけては、サトシはうちに来るようになった。
ただ、酒を飲んで帰るだけ。
俺の顔だけを眺めて・・なにが面白いんだか?
「ショウさんの店は・・何を売る店なの?
一回も、開いてるの見たことないんだけど?」
「俺のところは、開くのが遅いんだよ」
「今度、商売してるとこ、見てもいい?」
「いいけど・・遅くなると、外にでるのは危険だから、帰れなくなるぞ」
「泊まらせてくれる?」
「いいけど・・いいのか?」
次に来た日。
泊まって行くから、と、告げられた。
サトシを帰らせる誰そ彼時を過ぎ。
月が砂漠を照らす時間。
俺の店を開ける。
サトシは店の一番奥。
俺のいるすぐ隣に座らせておいた。
俺の店の商品たちが、あいさつしながら、次々に入ってくる。
思い思いのテーブルに付き。
酒を舐めながら、客が来るのを待つ。
「まさか・・・・」
隣でサトシがつぶやく。
隊商のヤツラが、店に入ってきて。
一人、また一人。
商品を連れて、二階へと消えていく。