知識とコミュニケーション第3回は、『無意識』の話でした。前回は人の認知は、過去の記憶を参照するために、それによって歪められる事があるという話でしたが、今回は考えだけじゃなく、考えなくても湧いてくる感情も、あるいは記憶自体も歪められてしまうことを話しました。
ただ、これらは人の心を傷つきから守るための、大切な防衛機能であり、そしてそれをみんなちょっとしたことでやっちゃってる、ということでもあります。
(1)無意識とクセは同じですか?
クセっていうのは、たいてい無意識的にやっちゃってますね。そしてその無意識(的)行動は、何も意味がないかというと、そうでもなくて、何かしら意味をもっていると言えます。
たとえば、机をコツコツたたいたりするせっかちな動作は、ちょっと溜まったイライラを無意識的に解消しているのだろうし、話しているときにふと髪の毛を触るクセがあったとして、その動作をよく観察していると、その動作が出るパターンから、その人が無意識的に相手に何かを伝えていることがわかるでしょう(ノン・バーバル・コミュニケーション)。
(2)自分の防衛機制に気づいてそれを意識的にコントロールすることが大切
そうです。無意識的にやっちゃってることって、うまくやっているものはそのままでいいんだけど、それが社会の中で、対人関係の中で、どうしてもうまくやれない原因になっていることもあるわけで、その場合はその「繰り返している失敗パターン」を心の防衛という観点から捉えることで、自分の心の弱い一面やそれに対する防衛の傾向が見えてくるわけです。この”気づき”が得られることで、人はそれを修正することが出来る。
人は成長するんです。
(3)授業中「静かに」の言葉を聞かずお喋りを繰り返す人の行動も防衛機制が絡んでいるのだろう
なるほど。ある特定の行為をついやってしまう。無意識的に始めちゃうのは、確かに何か、心理力動が絡んでいますね(^ ^) どんな防衛が考えられるのか、興味あります。
その他、育った環境(文化)の違いや、人格的な未成熟なども、考えられますね。