- 前ページ
- 次ページ
開幕投手とはすなわち、「今年はこの投手を軸にローテーションを組んでいく」というチームの意思表示である。
だからこそ、エースを投入する。
今季、開幕投手が当確と言われている投手は、セ・リーグは中日・吉見一起、ヤクルト・石川雅規、巨人・内海哲也、阪神・能見篤史、広島・前田健太、DeNA・高崎健太郎。
パ・リーグでは、ソフトバンク・攝津正、日本ハム・斎藤佑樹、楽天の田中将大。西武の涌井秀章とロッテの成瀬善久も第一候補として有力視されている。オリックスも戦線離脱した金子千尋に代わり寺原隼人が浮上するなど、ラインナップはほぼ固まってきた。
■セオリーを覆す!? 開幕投手・斎藤という選択。
開幕投手は、チームが納得するだけの実績を残した者だけが担うことのできる大役。常識的に考えれば確かにそうだが、その通説を意図的に跳ね返したチームがある。
それが、日本ハムだ。
「開幕投手は斎藤佑樹」
キャンプからそれを示唆していた栗山英樹監督だったが、とうとう決断を下した。
開幕戦という、いわばプロ野球の一大イベントに、知名度が高い斎藤が先発マウンドに立つということは、インパクトはあるし、何より強力な話題性にもなる。
だが、斎藤は昨季、ローテーションを守ったといえるかどうかギリギリの活躍で(約1カ月半戦線離脱している)、しかも6勝しか挙げていない。オープン戦での成績も11回を投げ防御率4.09(3月20日現在)、練習試合などの対外試合を含めても全ての試合で失点しており、「ゼロ点」など度々、指揮官から叱責を受けるほど安定感に欠けている。そのため、どうしても力不足の感は否めない。
昨年まで5年連続で開幕投手を務めたダルビッシュ有が抜けた穴は大きいとはいえ、日本ハムには先発の役者は揃っている。
3年連続2ケタ勝利をマークしている武田勝に昨季14勝のケッペル、12勝のウルフ。
実績だけなら斎藤よりもはるかにいい。本来なら、3人のうち誰かが開幕投手を務めるべき。そう考えても不思議ではない。
それでも斎藤を選んだということは、栗山監督の決断は苦渋からではなく、英断に近い要素が含まれている、というわけだ。
それは、指揮官の言葉からも窺い知ることができる。
「ユウキの潜在能力を引っ張り出すという使命感があった」
■抜擢に応えて飛躍した、オリックスの金子と広島の前田。
実績が乏しい若手を開幕投手に任命することは勇気がいることだ。だが、栗山監督の目論見が達成されれば、斎藤が大化けする可能性は十分にある。
というのも近年、開幕投手をきっかけに大きく飛躍したケースがあるからだ。
ひとつは、2008年のオリックス・金子だ。
それまでの2年間でたったの7勝だった金子だが、平野佳寿の故障で大役を任された開幕戦では7回1失点。西武の涌井に投げ勝ち、白星を手にした。この年10勝をマークすると、'10年には17勝で最多勝。金子はエースの座へと駆け上がった。
■開幕戦の勝利は若手投手にとって大きな自信となる。
すでにローテーションを担っていた前田だが、この年のオープン戦では17回を投げ防御率4.76と春先は絶不調だった。それが、開幕戦で中日・吉見との投手戦を制すると、彼自身、「勝てたことで勢いに乗った」と言っていたようにリーグ最多の15勝をマーク。最優秀防御率、奪三振のタイトルも獲得し、沢村賞にも輝いた。
開幕戦は「エース同士の潰し合い」と呼ばれているが、金子や前田の例でも分かるように、相手エースを倒せばより自信を付ける材料にもなる。
仮に敗戦投手となっても、大きな傷口にならないこともメリットのひとつと言える。早実の先輩である荒木大輔も、プロ4年目の1986年の開幕戦で敗れたが、この年に8勝を挙げ翌'87年には10勝をマークしている。
つまり、斎藤にとっての開幕マウンドは、失うものは何もない、というわけだ。
それと同時に、開幕戦のみならず開幕3連戦を見越した戦略も見えてくる。
これも、栗山監督の狙いと言える。
■開幕戦を“1/144試合”と捉えるチーム戦略。
一般的に、「開幕戦は1/144試合ではない」と捉えている監督は多い。その認識に否定的とされている前中日監督の落合博満が川上憲伸を4年連続で、元楽天監督の野村克也でさえ岩隈久志を3年連続で開幕投手にしたように、指揮官というのはどうしてもオープニングゲームをエースに託したいものだ。
開幕戦を1/144と捉えるのは、むしろ、今年の栗山監督のようにエース級ではない投手を指名した年に限るのかもしれない。
川上がブレーブスに移籍した'09年、落合監督はそれを実践した。
大方の予想では、前年に10勝を挙げている吉見が開幕投手のはずだったが、マウンドに立ったのは、過去に5度しか先発を経験していない浅尾拓也だった。その浅尾の好投で初戦をものにした中日は、第2戦以降も吉見、チェンで勝利し3連勝を飾った。
開幕カードが西武の日本ハムも、斎藤で涌井を潰すことができれば、武田勝、ケッペルまたはウルフと計算できる投手が揃っているだけに、3連勝の可能性も高くなる。
■両リーグの予告先発と開幕戦の醍醐味。
開幕投手は、エースが務めるものだし、そうあるべきだということも理解できる。斎藤の抜擢も、どちらかというと否定的な意見が多いだろう。しかし、栗山監督はそれを承知で斎藤の覚醒を期待しつつ、チームが勝つために最善の策を選んだのだ。
冒頭でも触れたように、ほとんどのチームが開幕投手をすでに決めている。
しかし例えば、高崎健太郎が当確しているDeNAなら、3年目でオープン戦でも結果を残している国吉佑樹を。オリックスであれば、昨年10勝を挙げた西勇輝と、エース不在のチームであれば、若く、将来性のある投手に大役を任せる。そして、開幕戦を「1/144」と捉え、3連勝を狙うプランを立てるといった冒険に踏み切るのもありだろう。
今季の展望や選手起用がはっきり伝わる、3月30日開催となったセパ両リーグの開幕戦。しかも、今年から両リーグともに予告先発が適用されるだけに、日本ハムのような戦略もまた、開幕戦の醍醐味のひとつと言えるのではないだろうか。
(「野球クロスロード」田口元義 = 文)
だからこそ、エースを投入する。
今季、開幕投手が当確と言われている投手は、セ・リーグは中日・吉見一起、ヤクルト・石川雅規、巨人・内海哲也、阪神・能見篤史、広島・前田健太、DeNA・高崎健太郎。
パ・リーグでは、ソフトバンク・攝津正、日本ハム・斎藤佑樹、楽天の田中将大。西武の涌井秀章とロッテの成瀬善久も第一候補として有力視されている。オリックスも戦線離脱した金子千尋に代わり寺原隼人が浮上するなど、ラインナップはほぼ固まってきた。
■セオリーを覆す!? 開幕投手・斎藤という選択。
開幕投手は、チームが納得するだけの実績を残した者だけが担うことのできる大役。常識的に考えれば確かにそうだが、その通説を意図的に跳ね返したチームがある。
それが、日本ハムだ。
「開幕投手は斎藤佑樹」
キャンプからそれを示唆していた栗山英樹監督だったが、とうとう決断を下した。
開幕戦という、いわばプロ野球の一大イベントに、知名度が高い斎藤が先発マウンドに立つということは、インパクトはあるし、何より強力な話題性にもなる。
だが、斎藤は昨季、ローテーションを守ったといえるかどうかギリギリの活躍で(約1カ月半戦線離脱している)、しかも6勝しか挙げていない。オープン戦での成績も11回を投げ防御率4.09(3月20日現在)、練習試合などの対外試合を含めても全ての試合で失点しており、「ゼロ点」など度々、指揮官から叱責を受けるほど安定感に欠けている。そのため、どうしても力不足の感は否めない。
昨年まで5年連続で開幕投手を務めたダルビッシュ有が抜けた穴は大きいとはいえ、日本ハムには先発の役者は揃っている。
3年連続2ケタ勝利をマークしている武田勝に昨季14勝のケッペル、12勝のウルフ。
実績だけなら斎藤よりもはるかにいい。本来なら、3人のうち誰かが開幕投手を務めるべき。そう考えても不思議ではない。
それでも斎藤を選んだということは、栗山監督の決断は苦渋からではなく、英断に近い要素が含まれている、というわけだ。
それは、指揮官の言葉からも窺い知ることができる。
「ユウキの潜在能力を引っ張り出すという使命感があった」
■抜擢に応えて飛躍した、オリックスの金子と広島の前田。
実績が乏しい若手を開幕投手に任命することは勇気がいることだ。だが、栗山監督の目論見が達成されれば、斎藤が大化けする可能性は十分にある。
というのも近年、開幕投手をきっかけに大きく飛躍したケースがあるからだ。
ひとつは、2008年のオリックス・金子だ。
それまでの2年間でたったの7勝だった金子だが、平野佳寿の故障で大役を任された開幕戦では7回1失点。西武の涌井に投げ勝ち、白星を手にした。この年10勝をマークすると、'10年には17勝で最多勝。金子はエースの座へと駆け上がった。
■開幕戦の勝利は若手投手にとって大きな自信となる。
すでにローテーションを担っていた前田だが、この年のオープン戦では17回を投げ防御率4.76と春先は絶不調だった。それが、開幕戦で中日・吉見との投手戦を制すると、彼自身、「勝てたことで勢いに乗った」と言っていたようにリーグ最多の15勝をマーク。最優秀防御率、奪三振のタイトルも獲得し、沢村賞にも輝いた。
開幕戦は「エース同士の潰し合い」と呼ばれているが、金子や前田の例でも分かるように、相手エースを倒せばより自信を付ける材料にもなる。
仮に敗戦投手となっても、大きな傷口にならないこともメリットのひとつと言える。早実の先輩である荒木大輔も、プロ4年目の1986年の開幕戦で敗れたが、この年に8勝を挙げ翌'87年には10勝をマークしている。
つまり、斎藤にとっての開幕マウンドは、失うものは何もない、というわけだ。
それと同時に、開幕戦のみならず開幕3連戦を見越した戦略も見えてくる。
これも、栗山監督の狙いと言える。
■開幕戦を“1/144試合”と捉えるチーム戦略。
一般的に、「開幕戦は1/144試合ではない」と捉えている監督は多い。その認識に否定的とされている前中日監督の落合博満が川上憲伸を4年連続で、元楽天監督の野村克也でさえ岩隈久志を3年連続で開幕投手にしたように、指揮官というのはどうしてもオープニングゲームをエースに託したいものだ。
開幕戦を1/144と捉えるのは、むしろ、今年の栗山監督のようにエース級ではない投手を指名した年に限るのかもしれない。
川上がブレーブスに移籍した'09年、落合監督はそれを実践した。
大方の予想では、前年に10勝を挙げている吉見が開幕投手のはずだったが、マウンドに立ったのは、過去に5度しか先発を経験していない浅尾拓也だった。その浅尾の好投で初戦をものにした中日は、第2戦以降も吉見、チェンで勝利し3連勝を飾った。
開幕カードが西武の日本ハムも、斎藤で涌井を潰すことができれば、武田勝、ケッペルまたはウルフと計算できる投手が揃っているだけに、3連勝の可能性も高くなる。
■両リーグの予告先発と開幕戦の醍醐味。
開幕投手は、エースが務めるものだし、そうあるべきだということも理解できる。斎藤の抜擢も、どちらかというと否定的な意見が多いだろう。しかし、栗山監督はそれを承知で斎藤の覚醒を期待しつつ、チームが勝つために最善の策を選んだのだ。
冒頭でも触れたように、ほとんどのチームが開幕投手をすでに決めている。
しかし例えば、高崎健太郎が当確しているDeNAなら、3年目でオープン戦でも結果を残している国吉佑樹を。オリックスであれば、昨年10勝を挙げた西勇輝と、エース不在のチームであれば、若く、将来性のある投手に大役を任せる。そして、開幕戦を「1/144」と捉え、3連勝を狙うプランを立てるといった冒険に踏み切るのもありだろう。
今季の展望や選手起用がはっきり伝わる、3月30日開催となったセパ両リーグの開幕戦。しかも、今年から両リーグともに予告先発が適用されるだけに、日本ハムのような戦略もまた、開幕戦の醍醐味のひとつと言えるのではないだろうか。
(「野球クロスロード」田口元義 = 文)
こんにちは(  ̄ー ̄)ノ
なんか疲れが溜まってきたようです。
ということでしばらくゆっくり寝ることにしました。
しかし、明日提出する課題が終わってないという
とりあえず倒れても終わらせないと

そういえば今日は春分の日だそうで。
しかし、まだまだ冬って感じがします
皆さん体調に気をつけてください(^^)/
久しぶりの更新でした。
なんか疲れが溜まってきたようです。
ということでしばらくゆっくり寝ることにしました。
しかし、明日提出する課題が終わってないという

とりあえず倒れても終わらせないと


そういえば今日は春分の日だそうで。
しかし、まだまだ冬って感じがします

皆さん体調に気をつけてください(^^)/
久しぶりの更新でした。
