夫から離婚を切り出されたこと、私にとっては青天の霹靂でした。
休日も一緒に出掛けたりできず、平日も夫の帰りはとても遅かったです。
それでも、仕事が大変だと言われればそうかと思い、疲れやすい体質だと言われればそうかと思い、土曜は会社の同期と出かけると言われればそうかと思い、日曜は寝て過ごすのが好きだと言われればそうだと思っていました。
私がそう思い続けていたのは、夫の不倫を夢にも思っていなかったからです。
インターネットでご主人の不倫に悩んでいる方々の投稿などを見ていると、ご主人の行動には、帰りが遅かったり、携帯にロックがかかっていたり、休日も理由をつけて外出したりといった特徴が必ずと言っていいほど出てきます。
二重生活をしているんだから、当たり前ですよね。
今なら不倫をしている人の生活態度ってなんてわかりやすいんだろうと思いますが、当時の私は全然わかりませんでした。
夫が不倫しているなんて思いもしていなかったので、夫の行動について深く追及することもなかったですし、不倫している人の行動パターンなんてそもそも知らなかったので、気づかなかったんです。
仕事が忙しく、疑うことも知らない妻だったので、夫は本当に不倫しやすかったと思います。
そんな私でしたので、離婚したいと言われても全く意味が分からない。
思い当たる節が全くないのです。
特に、夫は当初、不倫の事実を隠したまま離婚したいと言ってきたので、私はますます納得ができませんでした。
とにかく一人になりたい。
夫はそう言い続け、来る日も来る日も、離婚届を渡してきました。
(これも今思えば不倫を隠して離婚しようとする夫の常套句ですよね。)
最初は笑いながら破棄していた私も、捨てても捨てても連日渡される離婚届けを見ているうちに、だんだんと深刻に悩み始めました。
「どうして突然離婚届なんて持ってくるのか教えてほしい。
どうして一人になりたいのか教えてほしい。
どうして離婚したいとまで思うようになったのか、私の何がそこまで嫌なのか教えてほしい。
理由もわからず、はいそうですかと離婚なんてできない」
そういい続けて数日が過ぎました。
夫は私の疑問に対して一つも納得できる答えを返してはくれませんでした。
「結婚前から関係のある彼女と結婚したいからお前を捨てたい」という事実を隠したまま離婚を切り出しているので、理由が中途半端になってしまうんですね。
「結婚に向いてなかったのかも」
「1人になってリセットしたい」
そんな答えが返ってきました。
私は納得できないまま、時には怒り、時には泣き、時には縋って、何とか夫の気の迷いを払拭しようと日々交渉していました。
しかし夫は頑として離婚したいという希望を取り下げはしませんでした。
ここまで来て初めて、私はインターネットで離婚に関する記事をいろいろ調べ始めました。
主に、配偶者から離婚を切り出されている方の相談等を読んでいました。
時には慰められ、時には絶望しながら、それらの相談に対する回答を読んでいました。
そんな中で、「離婚届不受理申出」と言う制度があることを知りました。
何度も突きつけられる離婚届。
夫婦げんかの売り言葉に買い言葉で、離婚届にサインする人もいらっしゃるかもしれませんが、私は決して記入しませんでした。
見るのも嫌でしたし、そんなものを一度ならず何度も持ってくるのは本当に許せませんでした。
だから決して記入はしなかったのですが、夫が勝手に離婚届を出してしまったらという不安がありましたので、離婚の話を切り出されてから早々に、本籍地の市役所に離婚届不受理申出をしに行きました。
どうやら夫は、私がおとなしく協議で離婚届に判を押すと思っていたようですが、何度も離婚届を破られるうちに、このままでは離婚できないと感じたようです。
それに伴い、私が不受理申出をしたことを知った夫は、離婚を成立させるべく、離婚調停の申し立てを行ったのです。
全く心の準備ができていない中での離婚の申出・離婚届不受理申出の手続き・夫からの離婚調停申し立て…私は仕事を抱えながらこれらのことに対応してきましたが、離婚の不安から目の前の仕事に集中できず、夫からの離婚調停申し立てがあったころから、ついに具体的に体に不調をきたすようにもなってきたのです。