今回はちょっと変わったロボットトイを入手できたのでご紹介。

 

モノがデカすぎて撮影スペースギリギリなんですが…

これ、ご存知の方おられますか?60歳以上の方の中にはもしかして

覚えておられる方もいらっしゃるのでは?というネタ。

 

彼?の名前はロボットコマンドー。アメリカはアイデアル社が1960年代

(諸説有り。定説では1961〜1967、1958〜説もあり)に発売してた電動ロボット玩具。

そもそも輸入されていたのかも分からないのですが、このロボットコマンドー、

1963年に今井科学が縮小サイズの電動プラモデル「ロボット ビッグサンダー」、

1967年にさらに小型化した「ベビーサンダー」として発売されており、

国内ではそちらの方が有名になりすぎてとんでもないプレミア価格がついている

(ベビーサンダーは後にバンダイからアタックボーイという名称で再販)

というシロモノ…という詳細はこちらの参考リンクにて。

 

 

で、今回入手したのは今井科学版の元になったアイデアル社のオリジナル。

箱無し部品一部欠不動のジャンク品なんですが、そのおかげもあってか

かなりお手軽価格で手に入れる事ができました。

 

改めて今回入手した個体を各アングルから。

かなりくたびれてますが許してしまえる程の大きさ。

タカラの復刻版ロボットマンと比べても圧倒的なサイズ差。

日本の住宅事情なぞどこ吹く風の存在感です。

 

自分が彼の存在を知ったのはホビージャパンの連載「アンティークキットセレクション」で

アイデアル社のオリジナルではなくてイマイのビッグサンダーファミリーの紹介記事にて。

この頃はロボットコマンドーの存在は知りませんでしたが

後にアメリカ製玩具のコピーと知り、さらに後年YOUTUBEにてCM動画

 

 

がアップされるに至りその全貌を知る事になるのでした。

ちなみにCMバージョンのロボットコマンドーは試作品らしく、

市販品としては世に出ていないそうなんですがこの動画がアップされた当時

日本のマニアが色めき立ち「こんなバージョン発売されたの?」と

本番のコレクターさんに質問してるのを何回か目にしてます。 

 

動画にもある通りモーターの動きに連動して頭部の蓋が開きミサイルを発射しますが

イマイのベビーサンダーではゼンマイの開きを利用して蓋を開くという

驚きのギミックを搭載していた様で、現在プレミア化するのも納得というところ。

 

イマイ版と異なりロボットコマンドーはリモコン操作。

CMにある通り擬似的な音声入力で操作する様で1960年代としてはかなりのハイテク。

 

うちの個体にはミサイミ一個と両手から放つプラスチック球4個が付属。

ただしミサイルは先端のコーンが脱落。ちなみにミサイルは三枚羽。

 

デザイナーのマービン・グラス氏と。

今回お名前を知りましたがアチラのファンの間では高名な方で

数々の傑作トイを世に送り出してるんだそうです。

 

で、関連アイテムをもうひとつ。

こちらはイマイ最末期に発売されたと思われるベビーサンダーのプラモデル。

60年代の二種とは別に、恐らく80~90年代以降に新規で起こされたもの。

60年代版は手巻きのゼンマイですがこちらはプルバックゼンマイ。

リンク先の同キットとはタイヤの形状が異なるので結構販売期間長かったのかな?

 

 

どうも60年代のベビーサンダーと混同されている(名前が同じなのでややこしい)

のですがこちらは全高8センチと小ぶりでオリジナルベビーサンダーの約半分のサイズ。

 

小型ながらミサイル発射ギミックは健在で結構な勢いで飛んでいきます。

成形色は青/赤の配置がランダムで何パターンかありますが

写真の個体はオリジナルに近い組み合わせのものを組み立てます。

 

増田屋のゼンマイロボットやタカラの復刻版ミクロマン(コマンド繋がりのチョイス)

と並べてみます。ロボットコマンドーはちょっと圧倒されるサイズですが

こちらは普段馴染みの大きさなのでほっとします。

 

オリジナルのロボットコマンドーと一緒に。

国を超えたファミリーの最初と最後のバージョンのツーショット。

イマイのビッグサンダー初版は同社の電動鉄人28号とほぼ同期ということもあって

今現役のロボットファンの方には馴染みの無いキャラクターだとは思うのですが

現在60歳以上のファンにとっては憧れのアイテムだったそうです。

 

と、いう事でちょっと変わった舶来トイと帰化したその末裔でした。