ソチで使用される革新的なTV技術 | WFS JAPAN

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Sochi 2014 to use innovative TV technologies
By Sochi Olympics



Photo: omegawatches


2014年ソチオリンピックは、22.2サラウンドサウンド、そしてHDTVの16倍の解像度を持つスーパーハイビジョンデジタルフォーマットで放送される、初めての冬季オリンピックとなる。

オリンピック、パラリンピックイベントでは、新しいスパイダーカム(※1)、レールカム(※2)などが使用され、スノーモービルにカメラを取り付けたり、ヘリコプターや飛行船などからもイベントが撮影される。ロシアの専門家チームは今回初めてワールドクラスレベルのスポーツイベントを放送する---ロシアの10地域から集まる535人ものテレビ放送の専門家達がソチで映像の送信に取り組むことになる。

およそ11000ものTV、またはラジオ会社がソチオリンピックの放送権を持っており、少なくとも30億人がテレビ観戦するだろうと言われている。

国際オリンピック委員会によって設定されたオリンピック放送サービス(The Olympic Broadcasting Services、OBS)は、オリンピックとパラリンピックの国際TV信号を放送局に提供する役割を担い、国際オリンピック委員会はテレビやラジオ放送に対する全ての権利を保有する。

ホスト放送局であるOBSは、国際・ゴーリキーメディアセンターの一部である国際・ゴーリキー放送センターに拠点を置き、全てのイベント会場から届けられ放送に用いられる国際信号をセットアップする。そしてここから、世界各国のTVネットワークに向けて放送が送られることになる。

国際TV信号は各イベント会場で直接設定され動作する。画像はメインメディアセンターで改善、マウントすることが出来、最終的な編集は、オリンピックの放送権を持つ放送局が、それが放送されるであろう国内かソチにて行うことが出来る。

サブライセンス及び放送連盟を含む、123か国、90の放送局がソチオリンピックの権利を獲得している。

今回のオリンピックで使われる機材は120000、10000のラジオ局、1600台のビデオカメラ、テレビ5000台と20のビデオスクリーン。

技術面で最も興味深いものの一つは、スパイダーカムが使われるということだ。これによってカメラマンはより自由な視点を手にする:カメラは縦横斜め、そして上下に自由に、流動的に移動させることが出来、他の技術では実現できないユニークな角度からイベントの詳細を映し出すことが出来るのだ。


※1 フィギュアの大会でお馴染みの天井カメラの進化形
※2 陸上競技などで選手と並走しているレールの上を移動するカメラ。