愛されなかったという思いを持ってこの世を出ていかなくてもよい | フィリオとショコラのちいさなおうち

愛されなかったという思いを持ってこの世を出ていかなくてもよい

 

 

 

とうとう12月になりました。

年齢を重ねるとともに加速度がつくように、季節の巡るのが早くなります。

何をするわけでもないのですが、心せかれる歳の暮れです。

 

昨夜、NHK「クローズアップ現代+」を食い入るように視聴しました。

タイトル: 「タマゴが値上がり?! 広がる食の新潮流とは 」 です。

世界では、ケージフリー飼育に変換する採卵企業が増える方向です。

鶏に限らず、アニマルウエルフェアを配慮する企業は評価される仕組みがあるようで、

たとえばマクドナルドやケンタッキーのような大手が、ケージフリー鶏の採用を決めています。

勿論、このような説得力も影響力も大きい番組がアニマルウエルフェアを取り上げて下さるのは、

とてもありがたいことですが、ただその切り口に少し感じたことがあります。

 

かあさんは何年も前から平飼い卵にこだわっていましたが、まだスーパーに置いていない頃でしたから、

何度も扱ってくださるようお願いをして、売り場に並んだ時にはとても嬉しかったことを覚えています。

人間は食物連鎖の頂点にいて、畜産動物の命を頂いて暮らしています。

でも人間は大量で安価な食糧の獲得を目指して、畜産を効率優先の工場型畜産にしました。

命を商品にするとき効率を優先すると、動物に犠牲が出るのは目に見えています。

かあさんが願うのは、たとえ畜産動物とはいえ、生きている間はその命を尊重され、

それぞれの動物本来の生き方を尊重されてほしいという願いです。

社会の構造や経済はもちろん大切ですが、

まず動物たちの立場や視線から、番組を語って頂きたかったと思うのです。

 

アニマルウエルフェアの基本原則に、「5つの自由」があります。

5 Freedoms 5つの自由 5 Domains 5つの領域
Freedom from hunger and thirst
飢えや渇きからの自由
good Nutrition
良好な栄養
Freedom from discomfort
不快からの自由
comfortable Physical Environment
快適な環境
Freedom from pain, injury, or disease
痛み、怪我、病気からの自由
good Health & fitness
良好な健康とフィットネス
Freedom to express normal behavior
自然な行動をすることの自由
engaging Behavioral Interactions
積極的な行動(探索・交流・遊びなど)
Freedom from fear or distress
恐怖や苦痛からの自由
positive Mental state
良い精神状態


参考:

畜産動物 アーカイブ - アニマルライツセンター (arcj.org)

 

 

 

 

「私に何の関係があるというのだ」さんのブログよりご紹介します。

かあさんも何度も経験しましたが、愛犬を失うのは塗炭の苦しみです。

文中の飼い主さんに同調してしまい、涙を禁じえません。

我が子を思う飼い主の愛は、どこまでも深いのです。

 

カテゴリ:ペットロス

愛されなかったという思いを持ってこの世を出ていかなくてもよい

http://catsanddogs75.blog136.fc2.com/blog-entry-628.html

 

この美しい遺稿文はルーの里親からです。

「お腹に大きな腫瘍ができて骨と皮になっていた老犬ルーに出会ったとき、
私は15年間の動物の世話で、そろそろ自分自身にも休憩が必要だと思っていたところでした。
正直言って私は病気の保護老犬を
死ぬまで世話をする経済的余裕があるのか、そもそも看取りたいのか、まったく自信がありませんでした。

しかしすぐに何とかしなければならないというのはわかっていましたので、
ミスター・モー・プロジェクトという団体の助けを借りて、ルーをひきとり、手術を受けさせました。
体重も増え、少しずつ元気がでてきました。

ルーはもともと走り回る活発な犬ではないので、
ぱっと見にはわからないと思いますが、本当に幸せになったと確信しています。

もうひもじい思いをしなくてもよい。

自分の糞尿の上で寝なくてもよい。
腫瘍の痛みがひどく、後ろ足をあげたまま寝るに寝れなかった夜を 過ごさなくてもよいのです。

そして何より、愛されなかったという思いを持ってこの世を出ていかなくてもよいのです。

ひきとってからのルーの人生はとてもシンプルでした。
草を食むのが好きで、時々釣った小魚。たいていは寝ていました。
気持ちの良いベッドと安全なところが 彼女にとってとても大切なものだったと思います。

しかし群を抜いて好きだったことは一緒に丸まってテレビを見ること。
私の膝の中にもぐりこみ、頭を私の胸にもたせかけ、ただ私と一緒にいること。

それだけです、それ以上は何も求めませんでした。
ガンは非常に進行が早いものでしたが、痛みをとり、幸せな最期の日々を送らせることが私の願いでした。

本当に悲しいことですが、本日、ルーは病との闘いに敗れ、虹の橋へ逝ってしまいました。
私が一生かかっても返せないほどの沢山のものを残して」

 

 

 

今日もお出で下さいまして、ありがとうございました。


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