好きで野良に生まれたんじゃない。
昨夜の子供達です。
この暑いのにそんなにくっつかないでもいいでしょうと、かあさんは突っ込みますが、
神様どうぞ、この仲良し達を離し給う日が一日でも遠からんことを。
祈りにも似て、かあさんはシャッターを切ります。
かあさんが小学校1年生の時、給食のミルクは脱脂粉乳を水で溶いたものでした。
進駐軍が、日本の子供達の栄養状態を向上する為配布してくれたものでしたが、
アメリカ本国では家畜用だったのではないかと思います。
かあさんはどうしてもこのミルクが飲めないで、お友達に飲んでもらったり、
こっそり捨てたりしていました。
いつも温厚で優しい父に、かあさんは初めて、その我儘をきつく叱られました。
給食だけがまともな食事という、餓えた貧しい子達がたくさんいたのです。
日本人は、皆が貧しい時代でした。
級友にいつもねんねこを着て、赤ちゃんの妹をおんぶして来る男の子がいました。
赤ちゃんが泣くと廊下に出てオムツを変え、泣き止まないときは先生があやしました。
授業が中断しても、誰一人彼を非難する者はなく、赤ちゃんはクラスのアイドルでした。
貧しいけれど皆で助け合い、誰もが優しかった時代です。
今は豊かな飽食の時代です。
でも、我が子の虐待など、心がすさんだ犯罪も増えました。
かあさんは時々、あの貧しかった時代のそれなりの幸せを、繰り言のように思い出します。
さんの投稿をご紹介します。青字は転載です。
僕は好きで野良に生まれたんじゃない。
お母さんはニンゲンに殺された。
父さんは去勢されていない飼い猫だ。
兄弟たちは生まれてすぐに死んだ。
好きでここに生まれた訳じゃない。
ここで生まれたからここにいる。
ここで生きていくしかないんだ。
小さいから?
弱いから?
汚いから死ねって言うの?
仕方がない?
それが運命だ?
そんな事言わせない。
僕は生きて行く。
僕はここで生きていく。
ここで生きるしかないんだ。
好きで野良に生まれたんじゃない。
僕たちは好きで野良に生まれたんじゃない。
photo by 坂本長平商店
野良という名の品種は、犬にも猫にもありません。
人間が捨て、人間が作りだしました。
そして人間が殺します。
今日もおいでくださいまして、ありがとうございました。