ゼルダのケース
暑い夏がやってきたら、ここがフィリオの定番の居場所です。
ベランダと玄関をつなぐ廊下は、トンネルのように風の通り道になり、涼しい風が吹き抜けます。
大理石を貼った床材はヒンヤリと冷たく、10㎝程の段差はあご置きに最適です。
ずっと居座るフィリオ爺さんです。
梅雨入り宣言もまだですのに、もうそんな季節になったのですね。
昨夜のデザートにカステラを与えた過ぎたのがいけなかったらしく、
2頭とも朝から下痢ピーになってしまいました。
何度もお湯でお尻を拭いたりお着替えしたりの挙句、お風呂に入れられた2頭でした。
大迷惑だったと申しております。
ごめんね、かあさんが不注意でした。
良い子の皆さん、良い飼い主のみなさんは、カステラの食べ過ぎにはご注意下さい。
処分が近いことを察して、恐怖に抱き合う2頭。
この写真が、職員さんによりSNSにあげられ、反響をよび、この子たちは助かりました。
映像は
Westies United - Murphy and Dakota's Page
よりお借りしました。
![](https://scontent.fkix2-1.fna.fbcdn.net/v/t1.0-1/cp0/p50x50/15781382_564611080401681_1492760086788431046_n.png?_nc_cat=109&_nc_sid=dbb9e7&_nc_oc=AQn5_gWgdQqLskpiCW2migb8VIZu3Vx9UvNumbvjM_RMqvGOFJebhSZulGV0hasrF3V2g9BZFle3xBDD7Tmfm_l5&_nc_ht=scontent.fkix2-1.fna&oh=87639329f2bcb2287050a19528d2a9be&oe=5EF90E26)
【「大好きな女性に会いたい」97日かけて里親のもとへと旅した犬(米)】
心の病気を抱え、殻にこもっていた犬“ゼルダ(Zelda)”は、
里親の女性のもとで初めて心を開き自信を取り戻した。
女性は里親としての役目を終えゼルダを一度は手放したが、
女性のことが忘れられなかったゼルダは新しい飼い主のもとから逃げ出し、
女性に会いたい一心で旅を始めたのだった。
米ミネソタ州東部セントポールに住むセネカ・クルーガーさん(Seneca Krueger)が、
メス犬の“ゼルダ”と初めて会ったのは昨年8月のことだった。
セネカさんは心理療法士として働くかたわら、保護された犬を一時的に預かる里親ボランティアを12年間続け、
これまでに30頭を世話してきた。
しかしそんなセネカさんにとっても、心を閉ざして怯えきったゼルダのケアはこれまでになく大変だった。
セネカさんは、ゼルダがやってきた頃のことをこう振り返っている。
「ゼルダはうちに来る前に他の里親のもとで暮らしていたの。でも心の病気は一向に改善しなくて。
当初は抗不安薬を処方されていて、一日中ベッドの下に隠れているか、
同じ場所を同じスピードで歩き回るペーシングをしていたの。
ただリードをつけるとリラックスしているようだったから、
最初の2週間はずっとつないだままでトレーニングを続けたの。」
「2週間後にはゼルダへの投薬を止めたわ。
そうしたらペーシングも減って、ベッドの下から出てくるようになったの。
ゼルダが初めてしっぽを振ったのは2か月後で、4か月経つと吠えたり遊んだりするようになったわ。
それでも大きな音がしたり、知らない人がやってくると怯えていたわね。」
「ゼルダのためにできる限りのことをした」と語るセネカさんは、
少しずつ自信を取り戻していったゼルダを我が子のように可愛がり、
引き取ってから5か月後の今年1月に 「もうこの子は大丈夫」とゼルダを手放す決意をした。
新しい飼い主は自宅から約35キロ(22マイル)離れたミネソタ州カーバー郡チャンハッセン(Chanhassen)に
住んでおり、セネカさんはゼルダを車で連れて行くと最後のお別れをした。
セネカさんは「これまでに何十頭もの犬を手放してきたのに、ゼルダにさよならをした後は涙が止まらず、
車を道路脇に停めて泣いたの。
こんなことは12年間で初めてだったわ。
まるで我が子を手放すようで、3日間はベッドで泣き続けたの」と語り、こう続けた。
「それから10日後のこと、レスキュー団体から『ゼルダが散歩中に逃げ出した』と電話がかかってきて。
私はその日のうちにチャンハッセンに行って、ゼルダを探し始めたわ。
でもなかなか見つからず、いなくなった犬を探す『START』のボランティアの人たちにも協力してもらったの。
もちろんSNSでも情報提供を呼びかけ、目撃情報をもとにゼルダが潜んでいそうな場所に行って餌を置いたわ。気温が氷点下を下回る日には『どうか無事でいて欲しい』と願いながら、特に時間をかけたわ。」
そして3月末、「チャンハッセンからセネカさんの自宅までの中間地点である、ミネアポリスでゼルダを見かけた」という情報が舞い込んできた。セネカさんは「ゼルダが目指しているのは私の家に違いない」と確信し、
飼い主が放棄したゼルダを自分の飼い犬として登録、空いている時間は全てゼルダを探すために使った。
ちなみにチャンハッセンから北西35キロに位置するセネカさんの自宅までは、
人間の足で歩くと7時間20分ほどだが、ゼルダはチャンハッセンから約20キロ北東の町でも目撃されており、凍ったミネトンカ湖やミシシッピ川を歩いて渡ったことも確認されていた。
そして5月に入るとセネカさんの家から約1.6キロ(1マイル)ほどの場所に住むカップルから
「ゼルダに似た犬に1週間ほど餌をあげている」との情報が寄せられた。
これを受け「START」のボランティアは早速、カップルの家に犬用ケージを設置。
15日午前4時半頃、まだ辺りが暗い中、餌につられてやってきた犬の捕獲に成功した。
電話を受け急いで駆けつけたセネカさんだったが、
ケージに入った犬を一目見て「これはゼルダではない」と肩を落とした。
その犬はセネカさんが知っているゼルダよりもずっと小さく痩せこけて、被毛の色も違っていたのだ。
しかしその後、大逆転劇が待っていた。
捕獲された犬を引き取りに「START」のメンバーがやってきてマイクロチップを照合すると、
その犬が紛れもなくゼルダであることが証明されたのだ。
ゼルダはセネカさんに会いたい一心で、2月6日から97日をかけて旅を続け、身体が汚れて憔悴しきっていた。この“まさか”の再会について、セネカさんはこう明かしている。
「その犬がゼルダと分かった時は、全身の力が抜け、跪いて泣き続けたわ。
あんなに感情的になったことは初めてよ。これはもう奇跡としかいいようがないわね。」
「ゼルダはあの日、ものすごい悪臭を放っていたの。でも我が家に戻ってきてからは、
今までになくフレンドリーで、まるでハグをするかのように私の肩の上に顔をのせてくるようになったの。
それに私のそばから離れないのよ。
ゼルダは私を3か月もかけて探してくれたんですもの。これからはずっと一緒よ。」
今日もお出で下さいまして、ありがとうございました。