ペットの流通システム | フィリオとショコラのちいさなおうち

ペットの流通システム

東庭の白木蓮と南庭の紅木蓮が咲き始めました。

暖かな陽射しと眩しいまでのコバルトの空を、かあさんは首が痛くなるま見上げます。

木蓮は甘いのか、例年野鳥たちに食べられて無惨なさまになりますが、山の食べ物が減りつつある今、

彼らの飢えを満たしてくれるのなら、それも又歓迎です。

 

ショコラは珍しくベランダに出て日光浴をし、フィリオはガラス窓から妹を眺めてはいますが、

外に出ようとはしません。爺さん犬だねえ。

 

    

 

    

 

一昨日子供達をトリミングに出したのですが、ショコラのあまりの毛のもつれや毛玉に、

追加料金の上、もう少し日頃の手入れをするよう注意されてしまいました。

ごめんなさい、本当にご迷惑をかけたと思います。

 

も、かあさんはこう思うのです。

ショコラはまだまだたくさんの事が怖くて、ブラシを見ただけで怯えて震え、固まってしまいます。

やっと慣れた彼女の居場所やかあさんの手を、怖い場所、怖い手と思わせたくはないのです。

この最後のおうちが怖い所なら、ショコラは居場所をなくしてしまします。

ずるいようですが苦手のお手入れはプロに任せて、家ではただぬくぬくと、甘やかせてやりたいのです。

随分身勝手な言い分ですけれど。

 

 

 

 

ヤフーニュースより御紹介します。字は転載です。

1日800頭も「ペットオークション」 1頭が数十万円になる理由は?

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200310-00010003-flash-peo&fbclid=IwAR2N_nOyI4h6ZPwnU2e7LvwHD4nEx4-S5D5KOKWkapdcY47xxZGWcebvvQg

 

「1番モニター、トイプードル、オス」「2番モニター、ロングコートチワワ、メス」
 3台1セットのモニター(写真上部奥)に、体重、生年月日、ブリーダー名が次々と映し出された。

日本最大級のペットオークション「関東ペットパーク」(埼玉県)で、競りが始まったのだ。

 

 

手前に6台あるモニターには、子ネコの中継動画が。100人近くのペットショップ関係者が凝視する。

落札希望者は、手元のリモコンで、1000円単位の指値をする。
 競りのスピードはとにかく速い。最初に表示された価格が目まぐるしく更新され、

1頭およそ10秒で落札価格が決まる。

オークションを主催する「ペットパーク流通協会」の上原勝三会長が解説する。

「オークションは、毎週水曜日に開催されます。

今日は96のブリーダーさんが参加して、800頭ほどが競りにかけられます。9割が犬ですね。

遠隔地から、インターネットで入札に参加する方もいます」

ペットフード協会」によると、国内でペットとして飼われている犬ネコの合計は、約1800万頭。

犬は微減、ネコは横ばいを続けているが、上原会長は「ペット価格は高止まりしている」と言う。

また、競りの現場にいた業界関係者は、こう語る。

「いまは、住宅事情や飼う方の高齢化もあり、散歩が大変な大型犬より、小型犬が人気です。

しかし、小さい犬種の場合、交配も出産も難しくなります。

いま人気のフレンチブルドッグも、出産が難しい犬種。だから高価格で取引されているのです」

 オークション開始から2時間、現場で調べた。

同じ種類でも落札価格にかなりの開きがあるが、フレンチブルドッグは、

出品された4頭すべてが数十万円で落札されていた。
 不動の人気3犬種は、トイプードル・チワワ・ミニチュアダックスフント。

上原会長によると、「最近はポメラニアン人気が、じわじわ上昇している」という。

「チャンピオン犬を多く保有しているような、遺伝病検査をおこないつつ正しい交配ができている

ブリーダーさんの場合、落札価格が高くなったりすることはよくありますね。
 一方、不人気な毛色や、“出べそ” だったり噛み合わせが “受け口(下の歯が上の歯の前に出ている状態)” だったりすると、落札価格がそれほど上がらないこともあります」(上原会長)
(週刊FLASH 2020年3月10日号)

 

この流通上で死亡するペットの数は、行政の殺処分数よりはるかに多いことに、着目して頂きたいと思います。

こちらは、太田匡彦さんの著書です。

日本の犬猫繁殖の現状を冷静に分析し、流通の仕組みを詳しく説明されています。

多くの統計や数字を挙げて、感情に流されることなく、事実を訴えておられます。

巻末に動物愛護法の全文を掲げておられます。

 

 

 

 

 

参考:Animal Rights for Japan  

http://www.animalrightsforjapan.com/ja/about-us/

 

ブリーダー

積み重ねられたケージ、明らかに許容範囲を超えた数の犬猫、締め切られた部屋に漂う濁った空気、

そのどれをとっても、手入れがいきとどいていないというよりは、所有者の怠慢が生んだ状況と言えるでしょう。

悲しいことに、このような光景は、日本のペットブリーダーの建物ではあまり珍しいことではありません。

そこには、「倫理」という言葉など、とうの昔に忘れ去ってしまったブリーダー達がおり、

その結果多くの問題を生み出しています。

 

問題とは?

利益重視:日本のブリーダーの中には、動物が好きだからという理由ではなく、

ただお金が儲かるからという理由で始める人がほとんどです。

子犬や子猫は結構な値段で売ることができる上に、狭いスペースに沢山の犬や猫を詰め込んでしまえば、

繁殖のコストはそれほど高くつきません。

逆に言うと、利益重視のブリーダー達にとって、動物の健康状態や、繁殖時にかかるストレスなどを考慮していると、コストや手間がかかり、手っ取り早い利益を目的とする彼らにとっては不都合なため、

全く利益が出ないという理由から、彼らはそれらの管理を怠っていると言えます。

 

動物を守る法律がない: 日本には、今だに「動物」を守る厳しい法律が存在しません。そのため・・

管理が行き届かない:日本では特別な資格を持っていなくても、だれでもブリーダーになることができる上に、

何の審査もなく何年でも続けることができます。

ブリーダーに対する国からの定期的な審査、管理は義務付けられてはおらず、現在も行われていません。

もし良心的な方が悪質なブリーダーについて通報しても、しっかりと取り締まる法律がないために、

そのブリーダーも少額の罰金を払うだけで、たいていはその後また同じビジネスを続けているのが現状です。実際は通報をしても行政によるチェックが入ることはまれなので、罰金を受けることすら滅多に無いようです。

この現状を変えていくためには、動物福祉を懸念する方々、または私達自身による行政へのプッシュにより、

法律改正を目指すことが必要不可欠です。

 

命に対する倫理観が欠けている:多くのブリーダーは自分達がしていることが倫理に反するとはみなしません。命の繁殖という仕事は、車を製造するのとは全く違うにもかかわらず、

他の多くの普通のビジネスと何ら変わりないと考えているようです。

また、他人の領域を詮索、そして踏み込むことは「失礼」にあたるという気持ちからなのか、

一般の方が悪質ブリーダーに関して通報をするということは稀です。

しかしこの状況は、礼儀を重んじるという行為のほうが、

動物の命よりも大切だと感じていることの表れではないでしょうか。

 

ペットブーム?

一般の方で、「日々過剰なほど繁殖される動物達は、すべてペットブームのためであり、

需要を満たしているだけだ。」 だと思われているかもしれません。

確かに、巷にはペットショップが溢れ、インターネットでも動物の購入が可能になってしまったのですから、

これほど日常生活の中でペット購入のハードルが低くなってくると、

そう思ってしまうのは自然なことかもしれません。

しかし、これは全くの誤解、でたらめであり、多くの悪質ブリーダー達は、まさにこの誤解を逆手にとって、

過剰な繁殖を続けています。

そして実際にこのような過剰な繁殖は、ペットブームのずっと前から行われていました。

多くの「人気種」と呼ばれる犬や猫達が、ブリーダーによって過剰に繁殖されます。

その「人気種」もその流行が過ぎれば、次の「人気種」の繁殖が増えます。

どの「人気種」も、最終的には、「もう流行っていないから」という理由で保健所に持ち込まれることになります。

また、近親交配といったタブーを犯している業者も日本では珍しくはありません。

その結果、産まれてきた多くの子犬や子猫たちが何らかの先天的疾患を抱えたまま産まれてきてしまい、

ペットショップに陳列され、購入後に死亡するといった話は日本ではよく耳にします。

(ブリーダーからペットショップやインターネットオークションなどを経て、私達消費者のもとにペットが来るまでの一連の流れに関してはホームの「統計」ページにある「ペット販売の流れ」を参照してください。)
ペットの流通経路図 (クリック)

 

動物の存在とは?

ペットを飼う人の中には、彼らを流行りの物、ファッションの一部として考える人もいれば、

ブリーダーやペットを売る側の人間の中には、ペットはただの商品であるとみなされているようです。

しかし、彼らは決してそのような「物」ではありません。彼らは私達のために存在するのではありません。

彼らは私達と共に生きている仲間です。

私達と同じ様に感情があり、表情があります。私達はそれをもっと尊重すべきです。

私達の都合で産まれ、私達の都合で殺される多くの命達。

 しかし、人間の仲間として生きる彼らは、人間を裏切りません。

全身全霊で私達を頼ってくれる彼らの命を守り、彼らの代弁者となるのは私達しかいません。

 

動物を愛する日本のブリーダーの方へのお願い

もし動物が大好きでブリーダーになったという方、今すぐ繁殖をやめていただけませんか。

もちろん、沢山の悪質なブリーダーが存在する中で、日々適切な管理を続け、

他のブリーダーのお手本となるべく奮闘されていることと存じます。

しかし現在の日本に、これ以上子犬、子猫は必要ありません。

そしてあなた方が繁殖する子犬、子猫の分だけ、他の子犬、子猫たちが殺されることとなります。

過剰な繁殖率はすでに、需要をはるかに上回っており、

その流れの中にあなた方も加担していることとなります。

 

 

今日もお出で下さいまして、ありがとうございました。

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