病院で待ちながら、仕事をしました。

子ども向きの実話怪談を書いたのですけど。

今度ポプラ社から出る「恐怖通信・鳥肌ゾーン」にも子ども向きの実話怪談が二つ載っているし、毎週新聞に書く原稿も、結構大変です。

基本、実話なので、聞いた話を元にまとめるのですが、これがまた大変ですけど、面白いところであります。


でもお話にまとめられないものってのも、いくつかあるのです。

たとえば「昨日、家の帰りに影みたいなものが横切っていった」とか、「お盆に仏壇見たら、線香が人の形になっていた」とか。

確かに聞いたら怖い話なんですが、読み物として成立させるためにはそれだけでは駄目で、プラスアルファが必要になります。


でもそこで話を勝手に作ってしまうと(話を盛る、という言い方もできます)実話怪談ではなくなってしまうのですね。ではどうするか。


そこは腕の見せ所、になってしまうのでしょうが、取捨選択することが大切だと思います。あと追加取材をすることです。


さっきの話でいうと、「家の帰りに影が横切った」というけれど、その近くとか知り合いで最近亡くなった人はいなかったのかとか、その影に心当たりはなかったのかとか。


そういえば・・・と、思い出してくださる方もいらっしゃいます。


さっきの話の続き、「線香が人の形になっていた」は、後日メールがあり、「実はお姉さんもおなじものを見たらしいのですが・・・」ということで、一気に話が広がりました。

こうして「実話怪談」という形に仕上げていきます。

難しいですけど、楽しい作業でもありますね。