亜熱帯成層圏通信RETURNS


南城市の知念仲伊保にあるウタキである。何の表示もなく、ネットで検索してもそれらしいものが出てこないので、正式名称は不明だが、海の近くにあるので龍宮神だと思われる。なので、勝手に「仲伊保龍宮神」と呼んでいる。


国道331号線から仲伊保に入ってまっすぐ、やびく商店の向かいにあるウタキである。写真で見ると分かるが向こう側が海なので、晴れていたらとても清清しい気分になれる場所である。



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ここが拝所ですね。残念ながらコンクリートの土台右側が壊れてしまっている。海のすぐそばなので劣化も激しいのだろうけど。


外側には行事の案内看板がある。


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旧暦なので慣れていない人にはわかりずらいでしょうが、地域だけの行事なのでこれでいいのである。



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ウタキの中にある、おそらくは何かをお供えするような場所。

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その横にある小さな拝所。もしかしたらヒヌカンか何かかもしれない。


仲伊保に入ってそのまま海に向かって進むと、道の角にいきなり現われる場所である。普段はひっそりとして、あまり歩く人もいない。でもこの一帯が何か神聖な気がして、私は時折息詰まるとこのあたりにふらっと行ったりする。私が沖縄の龍神、龍宮神を好きなのは、海の傍にあること、海という沖縄の生活に欠かせないモノに関する神様であること、そしてその多くが現在も信仰の対象になっているということが挙げられるかもしれない。


最初、沖縄に来たときに、海で意味もなく黄昏るのが好きだった。ぼんやりしていると、いろんなものから解放される気がしたのだ。すると、そういう場所には大なり小なりかならずウガンジュがある。見ると「龍宮」もしくは「竜宮」の文字が見える。


これらの龍神の場所を点と線で繋ぐと龍脈が出来上がる、というのを誰かから聞いたことがあるが、いつかそんなことをしてみたいものである。一般的に沖縄では、龍脈の上には家を建てないとか、龍脈をまたぐと気分が悪くなるとか、そんな話を聞いたことがある。なので「龍脈マップ」なるものがあってもいいとおもうのだが。


幸いにして私は未だに龍脈を渡って気分が悪くなったことはない。龍神様を見たこともないのだけれど、いつか会ってみたい神様だと思う。ただ実際に会ったら、きっとこちらの想像とはかけ離れた存在であると思うので、びっくらこいて腰抜かすと思うけどさ。