全校リレーへの不参加をなかなか認めてくれない教頭先生。
何故?辞退するって言っているのに、
 
「太郎君が引け目に感じることは一切無い。」
 
だの、
 
「タイムをとって均等にチームを作るから大丈夫。」
 
だのと、一切引いてくれません。
 
「先生・・・、『遠慮する』ではなくて、『走らせたくない』という話なんですが。」
 
「勝ちたい子が勝てなくて悔しい思いをする、そのフォローが私にはできません。」
 
「いや、ですから、そんな風には・・・」
 
「先生の前では『あーあー』なんて言うわけないじゃないですか。」
 
「そう思うことはいいんです。
ただ、他の子がそういう感情を殺さなきゃならないのが嫌なんです。」
 
「太郎はリレーには出ません。個人走は走ります。
遅くても、頑張って走りぬく姿を応援し、褒めてあげたいと思っています。」
 
「・・・あ。お母さん。今年は個人走は廃止します。」
 
「えええぇぇぇぇえっっ!!何故ですか?」
 
「いえ、少人数ですし、毎年同じメンバーで走って、
毎年同じ順位で、子どもたちのモチベーションが上がらないのです。」
 
「なので、ぜひ、太郎君にはリレーでしっかりと走りぬいてもらいたいと。」
 
(;゚Д゚)ナンダッテ…
 
太郎は本当に解ってもらいにくい子です。
運動面でのぎこちなさは「運動が苦手な子」レベルでしか認識されていないようです。
 
勝っても負けても、遅くても、転んでも、
きちんとフォローして楽しく頑張った思い出にして前向きにつなげたい。
そう思っているだけなのに…