陽のあたる大通り | 「山へ行くつもりじゃなかった。」

陽のあたる大通り

「パークアヴェニュー堂山」という、通り。
大阪のキタと云われる地域にある、いわゆる、夜の街の通り。

新御堂筋に面した、その通りの入り口には、
大手のレンタルショップや、外観をアロルド・ロッシがデザインしたビジネス・ホテルがあったり。
夜中にずっと開いているタバコ屋さんがあったり。 古くからある映画館があったり。
「アゴ、外れるでぇ。」と独特の口調で呼びかける小父さんが、
道端で、冷え切った焼き芋を売っていたり。

その通りを、なんだか虫みたいなキャッチの人達をすり抜けながら、
目的地のクラブや、夜ご飯を食べるところや、旧バナナホールや
呑み屋さんに向かって歩いていると、
どこからともなく、オールディーズが流れてくる。

ボクは、昔から堂山のこの通りを歩くときは、
さっきまで聴いてた携帯プレイヤーを止めて
なるべく、この通りに流れてる曲を聴くようにしてる。

大抵はプレスリーなんかの、60年代のロックや、ポップス。
たまに、Everbody Loves To Cha Cha Chaとか、
There Will Be Never Another Youなんかが、かかってて
ホントに嬉しくなってしまう。
Everlasting Loveのオリジナルも、昔は良くかかってたような。
とにかく、道行く人たちは気にも留めてないかもしれないけど、
堂山に着いたときの、ちょっとした、ボクの楽しみ。
素敵な曲が、聴けたらその夜は良いコトがあるかも?
なんて、思ってみたり。

そんな通りの真ん中にあるお店。
EXPLOSIONという地下一階にあるクラブ。
ボクの知ってる限りは、2回改装されて現在は、真っ赤な内装のクラブ。

そこで、West Moutain Driveという名前のパーティを、
素敵な仲間と、ホントにたまたまというか、やっと知り合えたので、
ついに、始めてみました。

先日の金曜は第1回め。初のドライヴ。はじめての山登り。
いろんな意味でとても大きな影響を受けた、渋谷系の音楽。
90年代当時には、わからなかったものや気付かなかったものが、
20年近く経った今、きっとあるような気がしたので、
ここらで、ひとつアーカイヴ。
ダウンロードできる音楽が、全てじゃなくって、
聴かなきゃいけない、音楽はもっといっぱいあるはず。

なんて、いうのはちょっぴり、嘘で。
ボクの好きな音楽や、いろんなジャンルの音楽が、
もっとEXPLOSIONでも気楽に聴いてもらえれば良いのにな。
パークアヴェニューの通りで流れている音楽を楽しむみたいに。
そう思って、はじめてみました。

早い時間に、Bad Luckがかかってるフロアを抜けて、
地上で少し電話をしてたのですが、
漏れ聴こえてくる、ソウルミュージックに
なんだかとても幸せな気分になりましたよ。

本当に音楽が好きな人たちが皆で集まって、踊ったり、愉しんだり。
あからさまな、セクシーなものはないけれど、
ちょっと気の効いたお洒落な夜を過ごしてもらえたら良いのにな。
なんて。これは、ホント。

金曜の夜に、集まってくれたお客さんたちの、嬉しそうな顔を
見てると、
やっぱり、パーティってこうじゃなきゃ。
なんて、思いました。

予想をはるかに越える皆様に、お越し頂いて、
本当にありがとうございました。

大好きな曲や元ネタやいろいろ、がんがん繋げたので、
それはもう、愉しかった。とはいうものの。

まだまだ、やり残したことや、行き届かないことが
それこそ山のようにあるので、
この夏に再び、渋谷系という懐かしくてキラキラしてて、
実は険しい山へのドライヴをしてみようとおもいます。

二回目の山登りも、早い時間にお越しいただくと、
きっと小枝のチョコレートがもらえます。

DJ陣の皆さま、オープンからラストまで素敵な選曲ありがとうございました。
そして、だれよりもこのパーティにふさわしい、ミス・オリーヴちゃん。
ひとまず、初回の山登り。無事終了です。
ありがとう。

それから、快く公認してくださった、ココロの師匠、小西康陽さまにも。
本当にありがとうございました。
「あれは、時差ボケだったので、うっかり公認しちゃいました。」
って、きっとネタにされるでしょう。なんて。

また、別の機会に、ダンスフロアではまたお会いできますが、
WMDとしては、次回夏号で、お会いしましょう。

また、あのフロアで皆様と共に、手を叩いて、踊って。
ひさしぶりに会う友人と、ゆっくり話したり。
そうやって、夜を過ごせるのを楽しみにしてます。
早く夏にならないかな。なんて思いつつ。

大好きなレコードは、いつもすぐに終わるから。