昼頃会社に夫からメールが届いた。




友達のJohnが国外に旅行に行く前に会いたいから、娘を保育園に迎えにいってくれ。と書いてあった。





とうとうその日が来たな、と思った。




少し胸がドキドキした。




7時頃娘を保育園に迎えに行って、家に到着、いつもなら明るい玄関が暗い。




電気を付けたとたんに変化に気付く。玄関の置物、ラグがなくなっている。




娘も「ないね~」と気が付いている。「パパいないね~」と娘、「お留守みたいね~」と答える。




廊下の壁の絵もない。壁の白さがやけに目に付く。




リビングに入るとテーブルの上の書類が目に入った。




Dear xxxで始まったその手紙をざっと読んだ。書類の中には離婚届も。




体が少し震える。胸にごみを詰められたような感覚。




娘をリビングに残して夫の書斎となっていた部屋に入る。




本棚以外の家具はすべて運び出され、空っぽだった。




心も空っぽになった。




娘に見られてはいけないと思ってすぐにドアを閉めた。






食事をあたため、娘に食べさせる。その間も私は何度もその手紙と残された書類に目を通す。




娘を寝かしつけた後、じわじわと脱力感が襲ってくる。








その時に電話のベルがなった。以前同じ会社で働いていた知り合いの女性




私より10歳年上で、彼女のご主人も国際結婚だ。今は超出世して忙しいキャリアウーマン。




夫のこともよく知っていて、最近の私たちの不仲に関しても相談していた。




一瞬夫が連絡したかな、それで電話をしてくれたのかな、と思った。そうではなかった。




全くの偶然だった。半年以上も話をしていなかったのに。




この時、神さまに見放されてないな、と思った。




人生で一番つらいかもしれない日にちゃんと誰かを送ってくれたんだな、と。




その後1時間半ほど彼女と過去3週間ほどの出来事を話した。




彼女はあくまでも中立なコメントだった。夫も相当つらかったんじゃない、と。








彼女との電話を切ったあと、夫の娘たち(前妻との子)と夫の兄夫婦にメールをした。




主人が今日突然出て行ってしまったこと、最近の夫婦関係のこと、私の健康状態、




最後に娘にとって彼らは血のつながった親戚であり、keep in touchしてやって欲しいと結んだ。