2泊3日の出張をやってきた。出張前に、iPodには新たにバッハの教会カンタータなどを入れて持って行きました。iPodで聴いてみると、比較的後期の作曲のカンタータ103番や105番もなかなかいい感じでした。なお、出張先の本屋さんで下記の本を買いました。また、出張帰りに秋葉原で降りて、ヨドバシカメラにあるタワーレコードで、シベリウスの交響曲5番-7番他/ヘルシンキ・フィルハーモニック・オーケストラ(2枚組)を買いました。このように、出張旅費日当のかなりは音楽につぎ込んでいます(その分泊まるホテルはランクを下げています)。

●ハプスブルク帝国/加藤雅彦/河出文庫
ハプスブルク
加藤雅彦(さん)は1927年生まれで、元NHK出身の欧州方面のジャーナリスト(らしい)。この本は、写真が豊富で、神聖ローマ帝国皇帝位を1273年に引き継いで、1918年のオーストリア・ハンガリー帝国の崩壊まで約800年続いたハプスブルク家の歴史が描かれている。その結果、ルネッサンスから近代までの歴史が概観できる。私がはまっているバッハの時代前後のこと、モーツアルトが生きた時代のこと、世紀末のウイーンのことも書いてある。この"中欧"の歴史を知ることは、その間の音楽を育んだ文化の基盤を知ることになる。分量も少ないので数日で読めそうなので、入門書として購入しました。一応全部読んだので、今度の土日に全体概要をブログに書いてみよう。

●バルトーク/伊藤信宏/中公新書
バルトーク
前書きを読んでみると、この本は作曲家バルトークの伝記ではなく、民族音楽の収集家としてのバルトークの足跡をたどったもの(らしい)。かれは、なんと2万曲の音楽を収集した。ただ、その研究は長い間忘れられていた(ようだ)。地元ハンガリーでも、はじまったばかりらしい。少し読んでみると、この方はかなり論理的な文書を書く方だ。著者略歴をみると、この論文で第7回吉田秀和賞を受賞している。ハンガリーというと、オーストリア・ハンガリー帝国の片割れ。ハンガリーの音楽の収集は、単に音楽の収集ではなく民族のアイデンチティを探るという事もある(ようだ)。私たちが聴くハンガリー音楽というのは、通常、ハンガリーに住んでいるジプシー音楽をイメージさせる。リストが作ったハンガリー趣味の音楽(ハンガリー・ラプソディ)に対し、バルトークは、ハンガリー音楽ではないと反論したようだ。この本は硬い本だが、著者の努力の跡と独自の観点が伺える力作と思う。いまのところ、4分の3読んだ。読み終えたら、(再来週頃になりますが)ブログに概要書いてみようかと。

●シベリウス交響曲5番-7番他/パーヴォ・ベルグンド指揮/ヘルシンキ・フィルハーモニック・オーケストラ(2枚組)
吉松隆(さん)が音楽を始めるきっかけとしたシベリウスの6番、7番であり(知っての通り、一般的に有名なのは2番ですが)、且つシベリウスの最後の交響曲を聴きたくて1280円と安かったので購入(なんと、1枚640円)。シベリウスはその後交響曲8番を作るが、楽譜を自ら焼いてしまったらしい。なお、私は習性(貧乏性)で廉価版を購入するクセがある。それで、日本のギタリストのCDは吟味に吟味をして、ほんの僅かしか買っていません(それでも少しずつ増えている)。今回は、演奏がヘルシンキ・・・なので、地元の音楽を地元の演奏でと言うことで、買ってみました。感覚は、私の郷里の仙台フルハーモニー交響楽団のCDを買う感じ。

・・・今日は、こんなところで。