お酒は結構飲むほうだけど、毎日じゃない。 続く事もあるけど、飲まなくても平気。 好きなものは、バイツェンや日本のビール。 アメリカンならブルーリーで作られた濃厚なもの。アジアンビアやアメリカのバドに代表される甘くないサイダーにちょっと色とアルコールを入れました、10歳の女の子でもOKよ(いけないけど)みたいなビールは最低。



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それから日本酒も銘柄を選ぶけど嫌いではない。少し量を超えると後でひどい目にあうけどね、キャバクラの女の子とおんなじ。 そして焼酎が最後にはやっぱり一番美味しいと言うのもあるけど、酔い心ちが悪くないから長時間色々な話をつまみに飲めるところ。 でウイスキー、最近はスコッチ系のシングルモルトが落ち着いていてよい。まぁ馴染みの若くも無いけどイロッポイ系のママをからかいながら長居するときにはかかせない。 バーボンなどは美味しいけど、呑み過ぎるんじゃなくて呑まれるからほどほどにしないと。



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ラストはワイン、これは難しい。 インテリでないと飲めないというか、ワインのほうから飲み手を選びやがる。 白はあくまでもフルーティで気高く、そして透明な中に白さをイメージさせる、言わば子供の頃にイメージした女神のような神聖さを持っている。 赤はエロティックで、その味は女性の血の味と同じというバンパイアもいる。飲むほどに深くそして意味深な言葉を語りかけてくる。 言葉の罠にはまるまいと抵抗を続けるが、無意味だ。 抜け出すには、甘くはじけるシャンパンか気付け薬をイメージさせるグラッパの力を借りるしかないのだ。 締めシャンと呼ばれるそれや、グラッパの持つ魔法力は鋭く、そして強い。 だから飲むにしても気をつける必要がある。 その量によっては赤ワインの魔力から抜け出すどころか、それ自体によって自らが人でなくなる危険性を持ち合わせるのだ。 まぁ一晩寝ると元に戻る点や人から変化した最終形態が「なまこ」という事を考えると、狼男に対する「月」とは違い、かわいいものである、大騒ぎする事もない。 しかし気になる事はある、そういえば最近糸切り歯(今でもそう言うのかなぁ?)が伸びてきた。


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仕事の帰りに、「そうだ今日は回り道をしてみよう」と降りたことのない駅で途中下車した。とても可愛らしい町で到底わたしなんぞが似合う町ではない。 でもまあ歩くだけなら誰も文句は言うまい。 しばらく当てもなく歩き回っているとせまいレンガ道の歩道が左に伸びていた、なんとなく入り込むと一軒のバーを見つけた。 「青い旗」 なんだかバーには絶対つけないような名前であるが、中はやっぱりバーだ。 中に入るとそこだけ明るく見えた。 一目で恋に落ちそうな魅力的なママがカウンターにいる。他には年配の男性数人、今ならアラフォーと呼ばれそうな年代の女性が数人カウンターに陣取っていた。 私も一人なのでカウンターが良いなぁと思っていると、「カウンターここ空いてるから」と弾むようなママの声がした。 



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端っこに身を沈め、ウイスキーの棚を見回した。 そこには、もう手に入らないと思っていた、MonnochmoreLOCH DHU 、通称 BLACK WHISKYが堂々とおいてあった。 それは初めて飲んだ時と同じように口に甘みを残し、どことなくワインの香りを残しながら喉の奥でキリっと引き締まる。液体の色は黒という人もいるが、私はよく熟成され、凝縮し血のようになった赤ワインの色だと思う。 飲み干した後の口に残るかすかなタンニンの噛み応えは、次の杯を欲しがる。 モルトも確かに美味しかったが、なによりも不思議な事は3杯目が空く頃に私は、もうみんなが昔からの知り合いのように、ママとも、他のお客とも話していた。こんな事は初めてだ。 しこたま飲んで、話をしてママの携帯の連絡先を聞いたはずなのに、あくる朝それがどこにもない。


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それからの数ヶ月は本当に忙しかった。 忙しかったけど夕方になるとあのバーの事が頭をよぎった。 


そしてまたある日、ようやく時間の出来た私はあの駅で降りた。 胸を躍らせつつレンガ道を探す。 が、無い。 よくある小説(ファンタジー系)や漫画ではあるまいし、二度と行けないあの小道ぃい!、 な事があるわけが無い。 あの日は結構歩き回り、帰りは記憶がないし、きっとどこかにあるはず。



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今日も久しぶりにこの駅で降りた、この前は駅の北と南側を徹底的に調べた、今日は西側だ。 当分、私の散歩は終わりそうにない。 あぁ、ママの血、じゃなくてあの日、ママが奢ってくれた、銘柄も定かではないあの赤ワインがまた飲みたい。 



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