ウエステックの治具は、整列させるだけに
とどまりません。

整列させた後に、その部品の向きを変える、
しかも多数個同時に、そんな事が可能です。

表と裏を引っ繰り返すのは簡単ですよね。
フタをかぶせて引っ繰り返せば、
フタの上には上下反転した状態で
部品が並びます。

部品と部品の距離が変わって欲しくない時は、
フタに浅い穴をあけておき、その穴に部品が
収まるようにしておけば良いだけです。

しかし、それだけでは芸が有りません!

穴の形状を工夫すれば、部品を90°倒したり、
45°傾けたり、といった芸当もできます。


例えば、製氷皿の穴1箇所1箇所に、氷が入っているとします。
その氷は、製氷皿に貼り付いている状態ではなく、
引っ繰り返せば自然落下する状態になっているとします。

そう、これは、整列パレットに部品が並んでいる
状態と同じです。

その上に、カラの同じ製氷皿を、左右方向に1.5cmほど
ずらした位置に、うつ伏せにかぶせます
(前後方向はずらしません)。

2枚の製氷皿を重ねたまま、引っ繰り返したらどうなるでしょうか?
氷は、カラの製氷皿の穴の壁に当たり、90°倒れながら
移り替わろうとします。

移し替え先の製氷皿が、氷を90°倒しても、穴の中にまで
入って行ける寸法になっていれば、全ての穴で、
氷の向きを90°変える事が出来ます。

実際には、氷は当然ですが寸法精度が出ていませんし、
2枚の製氷皿をずらして重ねる位置も、
目測になってしまいますので、
うまく90°回らない氷も多いでしょう。

しかし、部品の寸法精度が或る程度は出ていて、
治具の加工精度も部品以上に出ているとしますと、
治具をピン・ブッシュを使って正確な位置に
重ねられるようにしておけば、全ての部品が
90°回って移り替わります。

穴の形状を工夫すれば、45°回って止まるように
する事もできます。

部品が氷のように単純な形状でなくてもOKです。

仮に部品の大きさがコンマ数mmくらいしかなくても、
その精度さえ出ていれば、数百個、数千個の部品を、
一斉に向きを変えながら移し替える事が可能です。

この方法を使った治具の最たるものが、部品の6面検査
(上・下・左・右・前・後)用の治具です。

最初は上側が表面に来るように、整列機で並べます。
後は治具を使って、部品の向きを順々に変えていけば、
整列機は最初に並べる時に使うだけで済みます。

是非お試しあれ。