コーヒータイム(与太話)

現在、AI(人工知能)は、特定の分野に限れば、
既に人間を越えています。

分かりやすい例が、将棋です。

人間は強くなるためには、何度も強い人との
対戦を繰り返し、ケーススタディを学んで
行く必要が有ります。

将棋はスポーツではありませんが、
大変なカロリーを消費する事が
知られています。脳が特に糖分を
使うらしいです。

メディアに出て来るほどの強者だと、
何時間もかかる対局の休憩時間には、
チョコレートや飴をボリボリ食べる人も
いるみたいです。大量に持参して来ている
らしいです。

それでも、トーナメント終了後には、
体重が減っている人も多いと聞きます。

一方のAIですが、この学習能力が
半端無いのです。何百・何千もの対戦を、
ソフト上のシミュレーションで行い、
学んで行きます。

実際に将棋盤の上に駒を置く必要はありません。
ソフト上で動いているだけですので、
1回の対局もすぐに終わります。
連続して何回対戦しようが、疲れません。
アッという間に対戦経験が人間を遙かに
越えてしまいます。

先日、それを象徴するような対戦が、
人間とAIの間の将棋で行われました。

AIが打った手の意味を理解できる人間が
いなかったのです。

何十手も先を見越し、一見すると無意味の
ように思える手を打つ。人間も何十手も先を
読みますが、AIの方が経験値が遙かに上ですから、
人間の理解の範囲を越えていたのです。

実際、対局が進むに連れ、その時打った手の
意味が徐々に判明して行き、結局はAIが
勝利しました。

将来、こういった事が、将棋以外でも
実現されるのではないかと言われています。

学習スピードが加速度的に増して行きますので、
とんでもない知能を身に付けて行くのだけは
間違いなさそうです。

ちなみに、動き(マニュピレータ)の方は、
AIの進化に付いて行けない可能性があります。
なのでIBMのワトソンのようなタイプが主流になり、
人型アンドロイドはかなり後かも知れません。

話を戻しまして、AIは、ビッグデータと
結び付く事により、正確かつ迅速な判断が
できるようになるのではないかと
期待されています。

人間の判断にはミスが付きものですが、
AIには無い、もしくは極端に少ない、
となった場合、AIに判断させた方が
間違いないんじゃないか、という
考え方が出て来ても、不思議では
ありません。

昨今の世界各国の指導者を見る限り、
この人で大丈夫か?という人達が
たくさんいます。大衆の民意というヤツも
ブレまくりますからね。

将来に渡っても、そんな事態ばかりなら、
じゃあいっその事、AIに指導者に
なってもらおう、というわけです。

まるで映画の世界ですが、
今後、AIが更なる進化を遂げ、
正しい判断をする事が証明される
事例が増えて来れば、あながち
空想の世界とも言えなくなります。

しかし、この一抹の不安感は何でしょう?

昔、手塚治虫さんの火の鳥という漫画に、
AIが国の宰相を務め、他国のAI宰相の
要求を突っ跳ねたがために、
全面核戦争になり、主人公以外の全生命体が
死滅するという話がありました。

漫画では、双方のAI宰相がヒステリーを起こし、
ののしり合いながら戦争を決断するという
展開でした。

さすがにヒステリーは無さそうですが、
自国防衛のために戦争を選択する可能性は
無いとも言い切れません。

異国で開発されたAIは、当然設計が違いますし、
将棋のように統一化されたルールも有りません。
他国のAIとの直接交渉に臨んだ場合、
ケーススタディが役に立たないかも知れません。

すると、ビッグデータを元に計算した結果、
自国防衛のためには、一足飛びに戦争、
という判断を下すかも知れません。

どこかの国が、全世界のAI宰相の製造を
一手に引き受け、同じ設計と統一化された
ルールにもとづいて開発すれば、戦争という
選択をする事は無いように作れるでしょうが、
そうすると、開発国がその気になれば、
世界をAIで支配できてしまうので、
今のような国境がある限り、各国が独自で
開発を進めるはずです。

また、AI宰相が、地球のためには人間を
排除すべき、という判断を下したら、
映画のターミネーターのような世界に
なるかも知れません。