ボストンに滞在された方が、「庭に一本のメープルの木があって、秋になって、葉の色が、日に日に変わるのだけど、ある日、紫色になり、翌日、真っ紅になったのよ」と、話されてました。
そんな光景を楽しみにしながら、セントラルパークやニューヨーク郊外の街にも足を運び、メープルが色づくのを待ちましたが、残念ながら、私が滞在した年は、あまり美しく紅葉しませんでした。
数日前、この写真のメープルに気づきました。アメリカやカナダではなく、うちのすぐ近く、見沼たんぼにある木です。いつも通ってる、こんな近くに、アメリカの田舎みたいな雰囲気の場所があった事に、木の葉が紅くなって、初めて気がつきました。
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ニューヨーク、「安いが一番」の第?段は、クレージーソルトです。岩塩にハーブやガーリックなどが入っていて、謳い文句は「一流レストランの味」。この塩を使うだけで、料理が深い味になります。ハムエッグや、もやし炒めの味付けは、クレージーソルトと粗挽きコショウだけですが、結構美味しいです。
日本のスーパーでは、たいてい680円ぐらいで売ってます。セールで580円ほど。目玉商品で490円という事もありましたが、安くないなーというのが、印象です。
そのクレージーソルトが、ニューヨークのスーパーでは、たいてい2ドル代。セールだと2ドルしないんです。。小さくて軽くて、キッチンにあると重宝。おみやげ物には、もってこいの品です。
しかし、飛行機に乗る度に、私のスーツケースが、あけられていたのは、このクレージーソルトのせいだと、後でわかりました。
二年前の夏。セントルイスに行った時の事。物価の安いセントルイスでは、セールでなくても、どこのスーパーでも、このクレージーソルトが、2ドルしないんです。5個ほど買いボストンバッグに入れて空港に向かいました。ところがセキュリティーチェックで、大変な騒ぎになってしまいました。私が白い粉(麻薬)を持っているのでは?と、係員数人に囲まれ、厳しい表情で、検査が始まったのです。そして一人が、クレージーソルトが入ったスーパーの袋を持ち上げ、「Oh! Seasoning?(調味料?)」皆、大爆笑でした。この時から、クレージーソルトをスーツケースに入れて、預ける事は、やめました。そして、セキュリティーチェックの時に、クレージーソルトを、あらかじめバッグから出しておき、私の方から「シーズニング」と、見せるようにしました。その後は、スーツケースを、あけられないですんでます。


9.11の追悼式で、11歳の少女が朗読した「千の風になって」。この詩が日本語に訳され、曲がつけられ、あの名曲になりました。
ニューヨーク滞在中に出会った、M子さん。M子さんは、ご主人を9.11で亡くされました。
日本人の犠牲者が24人だった事は、知っていましたが、アメリカ人のご主人を亡くした日本人の妻の事は耳にしていなかったので、M子さんがご主人を9.11で亡くされたと聞いて、私は言葉をなくしてしまいました。
M子さんは、本当に明るい笑顔の方。こんな悲しみを乗り越えられた方だとは、想像もつきませんでした。そして、M子さんが語って下さったお話は、「千の風になって」の詩と重なりました。

日本で出会い、一緒に渡米したスパニッシュの最初のご主人とは、すぐに離婚。幼い息子さんを抱えて生きていくには、アメリカでの生活は、本当に辛かったと。そして、素敵な出会いがあり、アメリカ人のご主人と結婚。ご主人はM子さんをとても大切にし、息子さんを我が子のようにかわいがり、そして、お嬢さまが生まれ、これまでの人生で、一番幸せな日々が続いていたと。仕事で多忙な中、9.11の直前の8月には、夫婦二人でカリフォルニアを旅行。美しい海。ご主人との楽しい思い出。そして、訪れた突然の別れ。テロの後、最後の最後まで生存を信じて祈り続けたけれど、ご主人が帰る事はなかったと。
悲しみの日々に、ふと気付いたのは、生活では何も困る事がなく、不安も感じない事。それ以上に、子供達が以前にもまして、M子さんを大切にして下さり、その後、お嬢様も素晴らしい方と結婚し、そして、いつも思い浮かぶのはご主人の笑顔。「ああ見守ってくれている」そう思うと、不思議な事に、淋しさや悲しさがなくなると。「でもね。今だにカリフォルニアにだけは行けないの。一番幸せな思い出だから、どうしても足が向かないの」と。その話しをした時だけ、M子さんの笑顔が曇りましたが、またいつもの底抜けに明るい表示に戻っていました。