守ってあげたい | ちいさな、おはなし。

守ってあげたい

「りっちゃん」が思いを込めて振り切ったバットは、

とうとう。。。。とうとうボールをとらえた。

それも、会心の当たりで。

クリスマスにはサンタに何をお願いするか、という僕の質問に、
ひとりだけ「僕はグローブ」と答えた、その子。

チームの主力級の選手はみんな「ゲームソフト」と答えたのにも関わらずだ。

ひたむきなこの子が、いつか報われますように。

いつもそう考えてきたけれど、そもそもこの子は、もっとその先を行っている。
報われたいという感覚がないのだ。

ただひたむきに、ニコニコ野球をやる。その姿がなんとも美しい。


誰もが予想しなかったような、強く、激しい打球は、
びっくりしたピッチャーがたまたま差し出したグローブに、
バチンという音を立てて吸い込まれて行った。

悔しがる僕たちとは対照的に、当の本人はニコニコしながらベンチに戻ってきた。

当然ながら「ナイスバッティング!!めっちゃ惜しかったな~」

と声をかけたのだが、彼はひとこと、

「楽しかったよ、コーチ」

と笑顔で答えた。


・・・ほかに、ほかにいったい何が要るというのか。



松任谷由実 守ってあげたい

。。この子は、そもそも守ってあげる必要がないほど強い子。