今日は、
『劔岳 点の記』の公開初日。
(といっても富山県では先行ロードショーしていたんですが)東京・豊洲のユナイテッドシネマで見てきました。
素晴らしい映像美! ここに登ってここで撮っているというリアルさ。合成かなにかつかっているかな~と思うのは2回のみ。雪崩と転落シーンだけです。なにしろ立っているだけでも怖いような場所に、どうやってキャメラや音声がいたのか…と思わずにはいられない、映像の数々。そして
香川照之がうますぎる!
外国映画だと『バーティカルリミット』や『クリフハンガー』を思い出しましたが、スタジオで撮っているのと現場じゃ違いすぎる! アクロバティックじゃないだけに、
本物度が高い--そんな感じです。だいたいあっちはフィクション、こちらは史実ですからね!
登頂が目的の登山家と、測量が目的で登山が手段の測量士が、初登頂を競い合う羽目になるというテーマはなかなか面白かったです。
やはり、自分の仕事には愛を持って、完遂させるためには、命をも賭ける………という話を書きたいわけではなく、そのときの、
映画館での話を書きたいのですが…。
点の記を公開する映画館の入口では、
入場者に富山県が袋を配って
いました。みんなもらっていくんですね-。でも、映画館の中で、
ゴミ箱
にどんどん捨てていきます。なんでかというと、中には宣伝パンフしか入ってなかったから(笑)。
なにか試供品でも入っているんじゃないかと期待していたのだと思いますし、そうじゃなければたしかに捨てちゃいますよ、富山県さん!
例えばですね……富山在住の
志水哲也
さんや、日本アルプスを撮っている
菊池哲男
さんのポストカードを1枚入れるとか(笑)
富山に行きたい私は、テーブルにある地図を見ていたんですが、そこに係員に質問する人がいたんですが、誰一人ちゃんと答えようとしません。
挙げ句の果てには、「ぼく富山県から来たんじゃないんです!」……そうでしょうとも!あなたは単なるアルバイトだものね。でも
それを言っちゃあおしめぇよ! バイトは時間拘束だからそこにいることで契約は果たしたんだからいいんだ、と思っているとしたら、それは正しいけれど、違うんだよね。
映画でも、日当をもらうことしか考えていないボッカ(荷運び)と、山を愛し、測量技師たちをなんとか登らせようと必死な香川照之さん演じる案内人が、対照的に描かれるところがあります。そしてそれは最後には意外な形で叶うのです。
仕事するには愛がなくっちゃネ。
- もうひとつの劔岳 点の記/山と溪谷社
これは、映画と同時進行で作られた本ですね。
主人公・芝崎測量隊のライバルとなった初代日本山岳会会長・小島烏水(銀行マンでもありました)のことなども書かれています。
でも…原作を読んでおきたいな、と改めて思いました。
- 劒岳―点の記 (文春文庫 (に1-34))/新田 次郎
- ところで新田次郎さんの本名は藤原さんといい、息子は、『国家の品格』を書いた数学者藤原正彦さんだって知っていました?
最後に、
浅野忠信さんの言葉を。(月刊『測量』より!!!)
僕らとスタッフは明らかに最高の経験をさせてもらいましたね、僕自身、その場所をよくするのも、悪くするのも自分自身だということがよくわかりました。…(中略)…この映画を見てくれる若い人たちに伝わるかわからないけれど、すぐにNOと言うのはやめたほうがいい、自分に訪れたチャンスを断るべきではないと思いますね。
こういう映画の依頼が来たら、いくらでもやりますよ。でも、こういう仕事ばかり来てもイヤだなぁ(笑)。