私の実家の父は、日本の平和を守るしごとをしていました。定年を迎えるまで。
正義の味方です。
アンパンマンになりたかったんだって。
アンパンマン養成学校に一回入って、
でも、「あ、なんかちゃうわ」って思って大学に入って、民間企業で働いてみたけど、
やっぱり「あ、なんかちゃうわ」って思って
アンパンマンになったんだって。
アンパンマンって大変なしごとよね。
アンパンマンやったことないから知らんけど。
あくまで想像の範囲なんだけど。
毎日悪と戦うなんて、一般庶民には想像しづらいわ。
毎日悪と対峙してたら、
そりゃあ「人をみたら泥棒と思え」って発想にもなるよねえ。
毎日黒いものを見ていたら、
世界が黒く見えてくるよねえ。
よく知らないけれど、彼から断片的に聞いた情報を集めると、
アンパンマンの組織にもいろいろあったんだって。
何が正しいんだか、わからんよねえ。
大人の事情って複雑よねえ。
ま、実際のところはよくわかりませんが、
父は真面目に、そして頑固に
日々を戦っていたということだけは
なんとなくわかります。
アンパンマンの仕事が好きだったんだろうと思います。
でもそれは報われたのだろうか。
アンパンマンは幸せになれたのかなあ。
アンパンマンやったことないから知らんけど。
やさしいアンパンマンももちろん大好きなんだけど、個人的にはばいきんまんの方が好き。
彼ってめっちゃ努力家だと思うのよねえ。
彼には彼の事情もあると思うのよねえ。