【邦題】ハラがコレなもので
【監督・脚本】石井裕也
【出演】仲里依紗 中村蒼 石橋凌 稲川実代子 並樹史朗 竹内都子 森岡龍 斉藤慶子 大野百花 近藤芳正 螢雪次朗
【主題歌】「愛なんて」
メジャーデビュー10周年を迎えたGOING UNDER GROUNDの書き下ろした新曲。
2011年 日本映画
【ストーリー】
妊娠9か月の原光子(仲里依紗)。
子どもの父親はアメリカ人の元カレの可能性が高いが行方知れず。
日本に戻ってきたものの、お金もなく行くあてもない。
昔住んでいた長屋に行ってみることに。
そこには貧乏で優し過ぎるがゆえに、パッとしない住人たちが昔と変わらず住んでいた。
人のことなど構っていられないはずの光子だったが、彼らのために一肌脱ごうと決意する。
「オッケー」「大丈夫」「粋だねぇ」
「全員、私のおごりで。」
「風向きが変わったら、
その時ドーンと行けばいいんだから」
この台詞とスタイルで長屋の住人を元気にしていく。
そして、大家のおばさんの部屋の下で長年埋まっていた不発弾がとうとう破裂する。
本来なら大事故なのに、これがまるで奇跡のようで、立てなくなっていた大家のおばちゃん(稲川実 代子)は立ち上がり、食堂の主人次郎(石橋凌)は15年も通ってもできなかったママ(斉藤慶子)
告白できるようになり、そして最後の“破裂”である光子の出産につながる。
【感想】
アセロラのCMで不思議なダンスをする仲里依紗を見て、前からちょっと変わった子だなと思っていました。
いっしょに踊る光浦がなんとなく逡巡しているような気がするのだが、仲は思いっきり堂々と踊る。
こりゃ、ちょっとたいしたものかも。
そして、この映画は東京フィルムフェスティバルへの出品作品だったので観ることにした。
長屋での、現実にはありえないであろう、共同体の生活をみると、女寅さんの感じがしないでもないが、寅さんほどの笑いとユーモアは、この作品からは感じられない。
観終わって気付いたが、出演者にほとんど笑顔がない。
観ている側も、苦笑こそあれ、腹を抱え、膝を打って笑うような場面はなかった。
仲里依紗は、このヘンテコなキャラクターをよく演じている。
石橋凌も稲川実代子も、ばかばかしいほどの熱演だ。
しかし、一言で言えば、おもしろくない。
最後まで、よくわからない作品だった。
エンディングで流れる主題歌はよかったが・・・
評価:★★☆☆☆