みなさんは、四方拝をご存知でしょうか?

四方拝

四方拝(しほうはい)とは、毎年1月1日(元日)の早朝、宮中の庭で天皇が天地四方の神祇を拝する儀式。 四方を拝し、年災消滅、五穀豊穣を祈る宮中祭祀。

平安時代
病気や疫病、地震、火災、天災といった災い事は、すべて「神の祟りが起こすもの」と考えられ、祟りを起こす神の存在を鬼に例えたり、疫神として恐れていた。陰陽道が平安貴族社会を基盤にして呪術的に展開されており、律令制の神祇祭祀の中に、陰陽要素を含む祭祀が数多く存在し、疫神祭、鎮花祭、風神祭、大祓、宮城四隅疫神祭、防解火災祭、螢惑星祭など様々な、祭祀が行われており、京内を結界(聖なる領域と俗なる領域)し、京城四隅疫神祭(都)や宮城四隅疫神祭(内裏)など、「四角四境」の祭祀を行い、世の安泰を願っていた。

天皇が唱える独特なお言葉
賊寇之中過度我身
毒魔之中過度我身
毒氣之中過度我身
毀厄之中過度我身
五危六害之中過度我身
五兵六舌之中過度我身
厭魅之中過度我身
萬病除癒
所欲随心
急々如律令

災いは全て、我が身を過ぎて行くように願う
つまり国民よりも先に我が身に先に降り注げ
と言うことではないでしょうか?

第二次世界大戦中の昭和20年(1945)の元旦には、B29爆撃機の襲来を知らせる空襲警報が鳴ったが、昭和天皇は防空壕としていた御文庫前を臨時の斎場として四方拝を執り行った。