殺人サンタとハンバーグ犬。 | 遅咲きウェルウィッチア

殺人サンタとハンバーグ犬。

 以前ユウさんが白昼夢について書いていたので、

 私も便乗してやろうと思いました。

 白昼夢はさすがに見ないので普通の夢の話です。



 私の夢は基本的に変です。

 変なわりにストーリー性があります。

 私が憶えている中で一番古い夢が、

 

 サンタさんが子どもたちのためつくった玩具入り巨大雪玉が空から爆撃のごとく落ちてくる夢。

 

 この雪玉がほんとでかいんですよ。

 まじでかいんですよ。


 でも私以外の子どもはわーい♪ とか言いながら爆撃地に突っ込んでいくんですよ。

 お前ら頭おかしいだろと。

 自分の身長をはるかに超える塊が空から降ってきてるんだぞ?


 私だけ逆走して当時通っていた小学校に逃げ込みます。

 

 鉄筋コンクリートなら大丈夫だろへっへーん!

 そう思った次の瞬間、天井から破壊音が聞こえました。


 ……後のことは察してください。

 あの夢を見た後しばらくサンタさんが嫌いになりました。




 そういえば最近見た夢も結構変でしたね……。

 

 ペットショップの夢です。

 でもペットショップのくせに動物は1匹しかいないんです。

 

 ケージの中から餌をガツガツ食べる音が聞こえてきます。

 ケージの外にまで散らしながら食べています。

 マナーのなってない奴だ。


 私はケージの中を覗き込みました。

 くっちゃくっちゃいいながら餌を食べていたその動物は、


 ハンバーグでした。


 冷えて白い脂が浮いたその茶色い体には、

 ところどころ焦げ目がついています。

 そいつはまさしく犬の形をしたハンバーグでした。

 

 冷えているくせに肉汁垂れ流しで、

 とりあえず気持ちが悪いです。

 

 そんなハンバーグ犬を顔をしかめながら眺めていた私に、

 背後からいきなり声がかかりました。


 振り向くとそこにはペットショップ店長のおばさん。

 この犬可愛いでしょ?

 とか言いながら身を乗り出してハンバーグ犬を撫でます。

 おばさん、手に油と肉汁がつきますよ。


 油と肉汁を物ともせずハンバーグ犬を撫でまくるおばさんに、

 私はふと疑問に思ったことを聞いてみました。

 なんでこのショップには他の動物がいないんですか?


 おばさんは笑い皺を浮かべて答えました。

 この子が食べたのよ。食欲が旺盛で困っちゃうわ。

 

 ハンバーグ犬は既におばさんの右手の中指を食べきっていましたとさ。



 うん、変な夢だ。

 変な上に何か病的な物を感じなくもない。