ムスコが地域基幹病院のNICUに入院中、

妊娠中に個人病院から転院になった時に見てくれた産婦人科医に会いに行きました。

その産婦人科医は、個人病院から紹介状を持っていった日と、

中期スクリーニング検査の2回だけの診察でした。

でも、1回目の診察の時は、それまでの経過や

私の想いに耳を傾けてくださり、

2回目の診察の中期スクリーニング検査でムスコの四肢短縮症を見つけてくださり、

その診察の日に、神奈川県立こども医療センターへ紹介状を書いてくださいました。

紹介状を書くのを待っていた時は本当につらくて、

今でもその待合スペースの様子をよく覚えている程です。

でも。

四肢短縮症のある胎児に対して、どのように経過観察をすればよいのか、

他にどういったところに注意すべきなのか知見がない、



この病院で出産まで見ることもできるけどどうする?

と、正直に話してくださり、私の意見を尊重してくださったこと、

心から感謝していますし、そのお医者さんの対応を、尊敬しています。


結局中期スクリーニング検査の日から、出産後まで、

私から連絡することはなかった。



でも、そのお医者さん判断もあり、ムスコは元気に産まれ、育っていこうとしている。

その感謝の気持を伝えたかった。

そして、ダウン症候群の赤ちゃんがこんなにもかわいいこと、



出生前のお母さんに希望を持ってほしいことを、

当事者として、どうしても伝えておきたかった。

そういう思いで、産婦人科医を訪ねました。



スクリーニング検査のあと、資料をもう一回見るから外で待っててねといわれた待合スペース。

そして、こども医療センターへの紹介状を書いてもらう間に待っていて、

助産師さんになぐさめられ、

ムスコがダウン症候群だって分かったときの衝撃に比べれば大したことないです!

と気丈に返した待合スペース。

あのとき、あの頃は本当に辛かったんだな、と思いつつ、産婦人科の受付で当時の担当医を呼びました。





直ぐに、当時の担当医が出てきてくれて、診察室に通してくれました。


無事に産まれました。お礼を伝えたくてお伺いしました、と私。


すると、




おめでとうございます。本っ当に良かった。


あれからずっと心配していたんです。どうされているかと思って。


でカルテを見てみたら、うちの病院のNICUに来てる!って気付いたんですよ。


状態が良くなって転院してきている、良かったなと思っていました。





私と息子のことを、半年以上気にかけてくださっていて、


カルテまで追いかけてくれていたんです。


感動しました。








複雑な思いもあるこの病院だけど、


温かい気持ちも、この病院の思い出の一つに加わりました。




その後、生後5ヶ月の時にシナジスで通院した時に、


息子を連れてこの医師に会いに行きました。





あなたの選択は間違っていなかったです。本当に良かったです。


と、ムスコの誕生を肯定してくださいました。



個人病院ではトリソミーの子の出産には消極的な医者だったので、


このときはホッとしたし、嬉しかった。



こうして私の知らない見えていないところでも、応援してくださっている、見守ってくださっている人がいた、ということに、


大げさでなく、涙が出るほど嬉しかったです。