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新型出生前診断についても触れています。

私の思うこと、経験したことを綴っています。

不快に思われることもあるかもしれませんので、

その可能性のある方は引き返してください。

 

実際にはいろいろな経験をされている方がいらっしゃるかと思いますが、

ここでは、私の経験と、その時感じたことをそのまま書いています。

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NIPTを受けてから数日後。(妊娠13週)

 

市のこども家庭支援課へ。

 

お腹の子がダウン症である可能性が高い。

 

 

産むつもりではいるが、育てるのにお金がかかるのか?

 

仕事は辞めざるを得ないのか?

 

お金がかかるのではないかと思ったのは、堕胎する時は確か

 

経済的理由以外には法的に認められていないと思っていたから。

 

であれば、確認する必要がある。

 

 

 

保健師さんが、今までの経緯等を聞き取ってくれて、

 

ダウン症児の育児等々に関する情報をくれた。

 

産む決断をした人向け、産まない決断をした人向けの冊子を貸していただきました。

 

(NPO法人 親子の未来を支える会 『おなかの赤ちゃんと家族のために』)

 

話しながら泣きました。

 

母に出産を反対されており、祝福されない出産ってあるんだな、と思っていたからですショボーン

 

そして、保健師さんとの話からはっきり分かったことは、

 

ダウン症児を育てるのに【特別に大きなお金はかからない】

 

ダウン症の人が成長した後も【特別大きなお金は必要ない】

 

ということでした。

 

 

 

今は小児医療制度があり、出生直後の大きな手術などにかかる出費は大きくない。

 

(ベッド差額代や食事代は別と聞きました。

 

 また、医療的ケア児になったときは、バギーなど出費は多くなるかもしれないし、

 

 仕事も辞めざるを得なそうだな、と感じました。)

 

成人し、親亡き後は何かしらの施設に入ることが多いが、

 

その場合も障害年金の中でやりくりできるような設計になっており、

 

逆に大きなお金を残しておくと、悪い人に狙われるので好ましくない、ということ。

 

学校については、

 

小学校☞支援学級

 

中学校☞支援学級か支援学校

 

高等学校☞支援学校

 

となるケースが多く、全て公立。

 

私立に行く健常児よりお金はかからないのだなと思いました。

 

ただ、習い事をさせたりすれば、その費用がかかるのは、健常児と同じ。

 

放課後デイサービスや、学校からデイサービスまでの送迎等を業者に依頼する場合には費用が掛かるが、

 

運営会社の選び方や使用日数で、月2~3万円程度だとのこと。

 

(自治体によってサービスなどが異なるので、詳細はご自身でご確認ください。)

 

 

 

であれば、費用面では問題なさそうだ。

 

私の中ではそう結論付けました。

 

出産をあきらめなさいという力から逃れるための理由が、一つできた気がしました。

 

 

それと同時に、大きな公費負担(健康保険等々)をお願いすることになること。

 

(公費、健康保険に助けられる場面がたくさん出てくること。)

 

仕事を持つ私。職場復帰した暁には、きちんと納税しよう、そして感謝して育てようと思いました。

 

そして、この国の今の時代で良かったなぁと、心から思いましたニコニコ

 

(この辺が、障碍者に生産性が無いという意見が出るところなのでしょうが、

 

 何かしらの保険に入っている方は理解しているのではないかと思っています。

 

 どなたかと論戦を交わすつもりはありません真顔

 

 

 

 

 

市役所を後にし、ちょっと心を落ち着けてご飯を食べてから帰りたいなと思い、近くのミスドに入りました。

 

がっつり、麺とドーナツとドリンクを頼んで、席に着きました。

 

上記の冊子『おなかの赤ちゃんと家族のために』を読みました。

 

お腹の赤ちゃんを諦める人向けのページを読み、号泣。

 

 

 

 

今から約15年前、私は高等専修学校の教諭をしていました。

 

知的や精神に障害を持つ生徒、不登校を経験し小中学校に行っていなかった生徒などが通う学校です。

 

そこで、自分のクラスの生徒を亡くした経験をしています。

 

荼毘にふすとき、クラスの生徒の前で泣き崩れて、

 

保護者の方に体を支えられました。

 

自分の子でなくても、あんなだったのに、

 

自分の子の葬式を出すなんて

 

しかも自分でそちらの道を選ぶなんて、できない。

 

もしそうしたら、私は自ら命を絶つかもしれない。

 

そう思いました。

 

 

 

号泣していると、アクリル板を挟んで目の前の席に3人兄弟の親子連れが座りました。

 

このおばさんどうしたのかな?という目で、子供たちがお父さんの顔を見ています。

 

でも、涙は止まりませんでした。

 

検査を受けて陽性で、子供を諦めているお母さんたちは、それぞれに本当につらい思いをしている。

 

そう思うと、涙が止まりませんでした。

 

自分のため、自分の子供を思って泣くことよりも、

 

子供を育てられないと思いそちらを選択したお母さん方や、

 

胎内でお子さんを亡くされたり、先天性疾患のお子さんを亡くされたご家族のことを思って泣いた回数の方が、断然多かったです。

 

それだけ、いろいろな境遇があることを知らなかったし、心寄せたことがなかったということだと思います。

 

 

 

後日、15年ぶりに、亡くなった生徒さんのお母様にご連絡し、今までの経緯と、産む選択をしたこと、

 

生徒さんのことをずっと思っていること、生徒さんの分まで自分の子供のことを愛して育てたいことを、伝えさせていただきました。

 

 



【追記2021.02.24】


医療的ケア児になった場合仕事をやめざるを得なそうだと感じたことを書きましたが、

自治体によって医療的ケア児の家族のサポート状況が異なります。

医療的ケア児のご両親でも働くことをサポートしてくれる自治体もありますので、ご確認ください。