観察の理論負荷性 | UNLIMITED-BEING∞無限の存在∞

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N・R・ハンソン『科学的発見のパターン』



 「観察の理論負荷性」とは、科学哲学者のN・R・ハンソンが『科学的発見のパターン』等の著作によって提起した概念ですが、

観察というものが成立するためには、不可避的に背景にある理論に依存せざるを得ないという性質のことです。

 つまり、我々が観察を行う際には、対象をありのままに純粋に観察しているのではなく、
常に「理論的背景」という色眼鏡を通して行われるのであり、観察には理論や知識、信念といったある種の先入観を伴っていなければならない、というもののことです。


 ゲーテの言葉に「我々は知っているものだけを観る」というものがあるらしいですが、まさにその通りなのでしょう。


 私たちは、観たいと思う世界を観ているのです。
つまり、自分自身に制限をかけているのは自分自身だということでもあります。そして、それに気づいて制限をなくすことができるのも自分だけです。


 といっても、色眼鏡自体が必ずしも悪いものであるわけではありません。

シュタイナーの言葉を借りれば、単に、「我々は世界を観察する独自の立場を持っている」ということを示しているだけです。個性ということですね。


そして、

観なければ信じないという人もいますが、信じなければ観えないものもあると、理会しておくことも必要かもしれません。



観察+理論=ものの観方(認識)

主観+客観=世界=自己

ミクロ=マクロ



「あなたが真の自己をどれだけ深く理解しているかが、正確にあなたの世界に対する理解の深さの度合いになる」

「いかなる存在も、それぞれ独自の『全体性の視点』以上の知識を要求されることはない」


〔『ウイングメーカー新書版』p299「サヴァリン・インテグラル―至高なるすべて」への宣言文〕