大天使聖ミカエル

ミカエルは、旧約聖書の『ダニエル書』、新約聖書の『ユダの手紙』『ヨハネの黙示録』、旧約聖書外典『エノク書』などに名が現れる天使。日本正教会では教会スラヴ語・ロシア語からミハイルと表記される。

概説
ミカエルは、旧約聖書からユダヤ教、キリスト教、イスラム教へ引き継がれ、教派によって異なるが3大天使・4大天使・7大天使の1人であると考えられてきた。彼はユダヤ教、キリスト教、イスラム教においてもっとも偉大な天使の1人であり、「熾天使」として位置づけられる事もある。

名称
「ミカエル」という名前を直訳すれば「神に似たる者は誰か」(mî疑問詞「誰」+ kə「~の様な」+hā’ēl「神」)という意味になるが、『タルムード』では「誰が神の様になれようか」という反語と解される。
カトリック教会では、ミカエルは大天使聖ミカエルの称号で呼ばれる。日本ハリストス正教会では現代ギリシャ語とロシア語読みから転写し、神使ミハイルと呼ぶ。欧米では男女を問わず、人の名前の元となっている。英語のマイケル(Michael) 、ドイツ語のミヒャエル(Michael) 、フランス語のミシェル(Michel) 、スペイン語・ポルトガル語のミゲル(Miguel) 、イタリア語のミケーレ(Michele) 、フィンランド語のミカ(Mika) 、ロシア語のミハエル、アラビア語のミカイール、など。

図像イメージ
ミカエルの図像は、甲冑を纏って天の軍団の先頭をいく、といったイメージが一般的とされる。彼の図像は、背には翼が広がっている物が多い。場合によっては孔雀の尾羽の様な文様の翼を有した姿で描かれる事がある。また、彼の右手に剣、左手には魂の公正さを測る秤を携えている姿で描かれる事もある。

聖書の記述
聖書でミカエルが現れるのは、『ダニエル書』10章13-21、同12章1、『ユダの手紙』1章9、『ヨハネの黙示録』12章7である。ダニエル書の中ではダニエルの元に使わされた者を助ける為に現れたと描写されている。ユダの手紙の中では、ミカエルは天使達の「長」や「頭」として表現されている。モーセの死体についてサタンと意見を論じ合っているが、相手を罵り裁く事はあえてされず、ただ「主がお前を戒めて下さる様に」と言った。黙示録ではサタンよりも強力な存在として描かれている。ミカエルは旧約聖書外典である『エノク書』にも現れる。

ユダヤ教におけるミカエル
旧約聖書の中でミカエルの名前が出るのは『ダニエル書』10章及び12章のみである。彼は、断食後のダニエルの見た幻の中にペルシアの天使たちと戦う為に遣わされたイスラエルの守り手として現れる。聖書学者たちの中には『ヨシュア記』の中に既にミカエルの姿の原型が表れていると考える者もある。旧約聖書にはミカエルへの言及は殆どない。にも拘らず、ラビ伝承によってミカエルは更に多くの役割を与えられる事になった。『ダニエル書』に描かれるイスラエルの守護者というイメージから、ミカエルと堕天使サマエルとの争いという伝承が生まれた。サマエルは元々天使であったが天国から追放されて堕天使となったとされる。サマエルが天国から突き落とされた時、ミカエルの羽を押さえ込んで道づれにしようとしたが、ミカエルは神自身によって救い上げられたという。旧約聖書外典『モーセの昇天』に描かれたミカエルとサマエルの死闘は、のちに竜(悪魔の象徴)と争うミカエルというイメージを生み出した。ロトがソドムから逃げ出させたのも、イサクが生贄にされるのを止めたのも、モーセを教え諭して導びいたのも、イスラエルに侵攻するセンナケリブの軍勢を打ち破ったのもミカエルであるとされている。ユダヤ教指導者ラビたちによって天使へのゆきすぎた信心が規制される様になっても、ミカエルのみは「イスラエルの守り手」として特別な地位を保たれた。ユダヤ教ではミカエルへの祈りが盛んに作られている。天上のエルサレムへユダヤ教徒の魂を迎え入れるのも、終わりの時にラッパを吹き鳴らすのもミカエルであるとされている。中世以降、カバラ思想が発達していくと、イスラエルの守り手ミカエルは「ユダヤ人の守り手」となっていった。

キリスト教におけるミカエル
カトリック教会
カトリック教会ではミカエルを「大天使聖ミカエル」と呼んでいる。この大天使とは、偽ディオニシウス・アレオパギタが定めた天使の九階級のうち下から二番目に属する物である。これは中世初期の頃までは大天使が天使の最高階級と考えられていた為とされる。また、ジャンヌ・ダルクに神の啓示を与えたのはミカエルだとされている。その後、ミカエルは人ではないが聖人と同じようにカトリック教会の間で広く崇敬される様になった。カトリック教会ではミカエルをガブリエル、ラファエルと並ぶ3大天使の1人としており、ミカエルは守護者というイメージからしばしば山頂や建物の頂上に彼の像が置かれた。ルネサンス期に入ると、ミカエルはしばしば燃える剣を手にした姿で描かれる様になった。ミカエルは、右手に剣、左手に秤を持つ事から、武器と秤を扱う職業の守護者とされた。中世においては、ミカエルは兵士の守り手、キリスト教軍の守護者となり、十字軍兵士の崇敬を集めた。現代のカトリック教会では、兵士、警官、消防官、救急隊員の守護聖人になっており、地域ではドイツ及びウクライナ、フランスの守護聖人とされている。カトリック教会における日本の守護聖人も曾てはミカエルであるとされた。これはフランシスコ・ザビエルによって定められたが、後にザビエル自身が日本の守護聖人とされている。またミカエルは、地上におけるカトリック教会全体の保護者とされていて、第2バチカン公会議以前はミサの後に唱える「大天使聖ミカエルへの祈り」があった。カトリック教会ではミカエルはガブリエル、ラファエルと共に9月29日が祝日になっており、曾てイギリスの大学ではこの日が始業日であった。カトリック教会ではミカエルに捧げられた教会や修道院が多数作られている。492年のイタリアはガルガーノ山の「大天使聖ミカエルのバシリカ(聖堂)」を初め、有名な物ではフランスのモン・サン・ミシェルがあげられる。590年、ローマのハドリアヌス廟にミカエルが現れ、ペスト蔓延が終焉に至ったという。これにより、ハドリアヌス廟は「サンタンジェロ城」と呼ばれることになった。

正教会
正教会では、ミカエルはしばしばガウリイル(ガブリエル)と共にイコノスタシスの門に描かれる。

プロテスタント
聖書信仰に立つ福音派では聖書の教理に基づいてミカエルの存在を認識している。

イスラム教におけるミカエル
イスラム教ではミカエルはミーカールと呼ばれる。彼は4人の大天使(ミーカールとジブリール、アズラーイール、イスラーフィール)の1人であるとされ、『クルアーン』の中でもミーカールについて言及されている箇所がある。

但しイスラムでは、ジブリール(ガブリエル)が神と預言者ムハンマドの仲立ちをし啓示をもたらしたとされる為、天使の首位を占めるのはジブリールであり、ミーカールは次点であるとされている。

ミーカールは慈悲深い性格で、地獄で苦しむ罪人の様子を見ては、嘆き悲しみ、神に彼らへの恩赦を乞うている。神は、ミーカールの慈悲深さを貴び、ミーカールの目から流れる涙を全て天使に変え、第七天にミーカールと共に住まわせ、最後の審判まで世界の維持を務めさせてる。ミーカールは、地獄の罪人に同情するが故に笑う事が無くなったという。

その他
異教由来の起源
3世紀のラビ、シメオン・ベン・ラキシュは、ミカエルという名前や天使の思想はユダヤ人が新バビロニア王国に捕囚されていた時代にバビロニアの宗教の影響によって彼らの信仰する神(例えばマルドゥク)が取り込まれた物だという説を唱えた。この説は現代の学者たちに広く受け入れられている。元々ミカエルはカルデア人に信仰された神であったと考えられている。この他、彼がメタトロンと同じくミトラ神を起源とするという説がある。

西洋儀式魔術
儀式魔術では、4大天使に4大元素との象徴的対応関係が設定されており、ミカエルは火の元素、赤色、南に関連付けられる。初期ユダヤ教の占星術では彼は水星と結びつけられたが、中世キリスト教の頃に太陽と結びつけられる様になった。

俗説
ミカエルは菓子職人の守護聖人とされる。フランスでは、彼の名をとった「サン・ミシェル」と呼ばれるケーキが生まれている他、ミカエルの祝日である9月29日は「洋菓子の日」である。

小説での登場
ラリー・ニーブンとジェリー・パーネルが共著したSF小説「降伏の儀式」には、異星人の母船を攻撃するために、核爆発を推進力とする大型宇宙船が登場するが、このコードネームが大天使「ミカエル」である。

大天使聖ミカエルへの祈り
ある日、教皇レオ13世はミサ聖祭を終えられた時、突然恍惚となり、御足が祭壇の所で止まった。後にその時何があったのかを尋ねられると教皇聖下は御自分の聞いた声について説明をされた。穏やかな声と、そして荒々しい声、2つの声だった。これらの声は会話をしていた。荒々しい声は傲慢サタンで、我々の聖主に誇っていた。
サタン:「私は貴方の教会を破壊出来る。」 
我々の聖主は穏やかな御声で答えられた。
天主:「お前に出来るのか?そうなるが良い」
サタン:「そうなるであろう。そして私には更なる時間と力が必要である。」
天主:「どのくらいの時間と力かな?」
サタン:「100年。そうして私に仕える人間に大きな力が与えられよう。」
天主:「お前には時間と力があるのだ。お前の意思通りになるであろう。」
レオ13世はもしサタンが与えられた期限の終わりまでに目的を達成出来なければ、この上ない屈辱的な挫きを被る事になると理解した。更に天主に従い奉る人々には、サタンとその軍団の猛襲に直面しても助けられ、彼らは正しい力を与えられて正しい事に力を用いるであろう事、彼らの祈り、犠牲、そしてキリスト者としての人生を通して、天主の代理者である人々の力と悪魔の力とを相殺出来るであろう、と考えられた。そうしてこの致命的な戦いにおいて、また大天使聖ミカエルが偉大な役割を果たすのを御覧になられた。かくしゃくとしたルチフェルと堕天使達が天国から追放された”天主への最初の反乱”と同様に、この戦いにおいても結局はサタンは地獄に投げ入れられるであろう、と考えられ、この幻視によって、教皇レオ13世はこの「大天使聖ミカエルへの祈り」を作成された。

<大天使聖ミカエルへの祈願>
「大天使聖ミカエル、戦いにおいて我らを守り、悪魔の凶悪なる図り事に勝たしめ給え。天主の彼を治め給わん事を伏して願い奉る。ああ天軍の総帥、霊魂を損なわんとてこの世を徘徊するサタン及びその他の悪魔を、天主の御力によりて地獄に閉じ込め給え。アーメン。」(唱える毎に3年の免償)

<大天使ミカエルへの挨拶>
(大天使聖ミカエルの御出現の祝日の聖祭の祈祷より)
「アレルヤ、アレルヤ。大天使聖ミカエル、我らが審判への恐れの内に息絶えざらん様、戦いにおいて我らを守り給え。アレルヤ。天より聖ミカエルの下り給えば、地は震え、海は揺り動かされん。アレルヤ。」

<聖ミカエルに力強き援助を求める祈り>
「力強き援助の為、天軍の総帥なる栄光ある王子、反逆の霊共を超えた勝利者聖ミカエルに、非常に弱く罪深いながらも非常な誇り及び野心を抱きがちである私を御忘れにならないで下さいます様にお願い致します。全ての誘惑と困難における力強き援助を、またとりわけ邪悪な力との私の最後の闘争においてお見捨てにならないで下さいます様に、私をお与えし、お祈り致します。アーメン。」

<大天使聖ミカエルに向う祈り>
「天軍の栄えある総帥、大天使聖ミカエルよ、かつて悪魔の大軍が全能なる天主に反きし時、御身は"誰か天主にしくものあらん"と叫び、数多の天使を率いて彼らを地獄の淵に追い落とし給えり。故に公教会は御身をその保護者となし、特に日本公教会は、御身をその守護者と崇め奉る。

願わくは霊戦に当りて我らを助け、悪魔を退け給え。我らをして御身に倣いて、常に天主に忠実ならしめ、その御旨を尊み、その御戒めを守るを得しめ給え。かくして我ら相共に天国において天主の御栄えを仰ぐに至らん事を。御身の御取次によりて天主に願い奉る。アーメン。」

<大天使ミカエルへの交唱>
「大天使聖ミカエルよ、我らが恐るべき審判の内に滅ぶを赦し給わず、戦いにおいて我らを守り給え。」(唱える毎に300日の免償/1893年8月19日 教皇レオ13世認可)
大天使聖ミカエルは、病者、水夫、警官の保護者とされています。公教会の伝統は聖ミカエルに対し四つの意向で祈ります。 
1.サタンとの戦いの為に。 
2.敵共よりの、殊に臨終における信心深き霊魂の救霊の為に。 
3.天主の者達のための闘士となる為に。 
4.地上を離れし者の霊魂を義に導く為に。 

 <大天使聖ミカエルに対する祈りⅠ>
「聖ミカエルよ、御身の御心は天主と人間の為の大いなる慈悲に満ち給えば、我らの主は御身の愛に報い給いて、奇しき仕方において御身の心と彼の心を換え給う。病、恐れ、孤独に悩める全ての者の為に祈り給え。全ての病と試みにおいて天主の御旨に従うを我らに教え給え。御身の生けし如く、我らが今も永久に至るまで善を為して生くるを助け給え。アーメン。」

<大天使聖ミカエルに対する祈りⅡ>
栄えある総帥、大天使ミカエル、我らの上を思い給え。願わくは何時にても、何処にても我らの為に御子に祈り給え。ああ我が天主よ、我天使の前にて、御身に向いてほめ歌わん。我御身の聖殿御前に拝礼し、御身の御名を賛美し奉らん。

祈願

ああ天主、主は奇しき階級を立てて、天使と人との聖役を分かち給えり。願わくは天において主の御前に仕うる天使をして、地上における我らを守らしめ給わん事を。我らの主キリストによりて願い奉る。大天使ミカエルよ、戦いの中に我らを防ぎ給え。アーメン。恐るべき審判において滅ぶを赦し給わざれ。

<天主の御憐れみへの信心と関連する聖ミカエルのチャプレット>
教会認可
このチャプレットは一般のロザリオを用いて祈ります。始めに十字架の御像の所で次の祈りを唱えます。
「大天使聖ミカエル、今日の戦いにおいて我らを守り、悪魔の罠と図り事に勝たしめ給え。天主の彼を治め給わん事を伏して願い奉る。ああ天軍の総帥、霊魂を損なわんとてこの世を徘徊するサタン及びその他の悪魔を、天主の御力によりて地獄に閉じ込め給え。アーメン。」
各大珠で次の祈りを唱えます。
「永遠の御父よ、我らと全世界の罪の償いが為、御身の至愛の御子なる我らの主イエズス・キリストの御体と御血、及び御霊魂と御神性とを御身に捧げ奉る。」
各小珠で次の祈りを唱えます。
「イエズスの悲しみを極められし御受難によりて、我らと全世界を憐れみ給え。」
このチャプレットの締め括りに、次の祈りを唱えます。
「聖なる天主、聖なる全能の天主、聖なる永遠の天主よ、我らと全世界を憐れみ給え。」 

<聖ミカエルに光栄を帰し奉る方法>
1.しばしば次の短い呼祷を唱える。
「ああ栄光に満てる聖ミカエル、天宮の総帥、今も臨終の時も、我らの為に祈り給え。」
2.病の時に彼の御助けを呼び求める。
3.誘惑の克服や誤りを正す事が困難である際に聖ミカエルに熱心に祈る。彼は克服に対しいとも激烈にして誘惑を伏させる者であるからである。
4.聖ミカエルの御絵、御像などを保ち、それを目にする毎に次の呼祷を唱える。
「ああ栄光に満てる聖ミカエル、我御身を愛し奉る。ああ栄光に満てる聖ミカエル、我を助け給え。」
5.聖ミカエルへの祈祷によって、悪魔から世が守られ、悪より我らが救われる事を願う。聖祭、聖体拝領、ロザリオなどを聖ミカエルに光栄を帰す意向をもって捧げる。

<敬虔なる修練>
1年のいかなる期間であれ、聖ミカエルに対し光栄を帰し奉る内に、9日間継続する意向をもって何らかの祈りを唱える敬虔なる者に、1日毎に5年の免償。この九日間祈祷の終日に、通常の条件下で全免償。(1849年1月3日 教皇ピオ9世 謁見において)

<守護を求むる祈り>
「聖ミカエル、天主に対する誘惑を引き起こす悪魔と悪霊に対する、御父なる天主の地上の子らの守護者よ。聖ミカエルは、天主を愛し、御子なるイエズスに従い奉る全ての霊魂の保護者なれば、大天使なる聖ミカエルに祈り奉らん。聖ミカエルは、天主の下僕なり。大天使聖ミカエルは、天つ御国におけし、御父なる天主のいとも愛し給う大天使かな。」

<煉獄の霊魂の救いに力強き大天使聖ミカエル>
敬虔さを言い表していたシトー会のある修道士は彼の死後、友人でもあった司祭に出現し、その司祭が大天使聖ミカエルの御執成しを願って捧げる聖祭の間、煉獄より修道士の霊魂を解放し得るであろうと言いました。その司祭はその願いを聞き入れて聖祭を捧げてた所、修道士が他の者達と共に慰めを受け、大天使聖ミカエルによって天つ御国に上げられるのを見ました。
またある司祭が死者の為に聖祭を捧げていた所、この洋書に特別な礼儀でもってある霊魂が司祭に勧めました。「天使の総帥である聖ミカエルが、彼らを天つ御国の栄光へと連れ行かれるだろう。」同時に司祭は、大天使聖ミカエルが天つ御国より煉獄に入られて、幾人かの霊魂を解放し、楽園に導かれているのを見ました。

<大天使聖ミカエルへの信心>
聖アルフォンソ・リゴリオの記述の中に、大天使聖ミカエルの話しを見つける事が出来ます。

ある高貴なポーランド人は長年に渡って悪しき生活を過ごし、死が近づいてきた頃、良心の呵責によってそれまでの悪しき生活に恐ろしさで一杯になり、そうして完全に絶望しました。どんな励ましや勇気づけも、彼には効きませんでした。彼はそれまで、あらゆる霊的な慰めを完全に拒否してきました。然しそれでもこの不幸な男は、僅かながらも大天使聖ミカエルへの敬いをもっていたので、天主はこの男の臨終の苦悶の中で、聖ミカエルが出現される事を許されました。聖ミカエルは男に、改悛の為に勇気づけられ、男は祈り、この状況において、自分の霊魂の為に充分な時を与えられました。それから間もなく、ドミニコ会の2人の司祭が訪れ、司祭は、見知らぬ人物が我々をここに遣わしたと言いました。男は、それが大天使聖ミカエルの御業である事を悟りました。男は告解をし、改悛の涙を流し、信心を持って御聖体を拝領し、息を引き取りました。

<大天使聖ミカエルへの信心Ⅱ>
聖フランシスコ・デ・サレジオは「聖ミカエルの崇敬は、天主の義の軽蔑、反抗、懐疑に対する偉大なる医薬である」と書きました。 
 「ああ聖なる大天使よ、我らを御身の如く、天主に常に忠実ならしめ給え。我らもまた公たる主にして大君なる彼を愛し奉り、敵なしとならん事を、彼に祈り給え。我らの楯と鎧となり、いついかなる時も、我らに常にいと高き御者の光栄を守らしめ給え。」

<尊者アンナ・カタリナ・エンメリックの幻視>
尊者アンナ・カタリナ・エンメリックはしばしば過去と未来の公教会の戦いの幻視を与えられ、尊者は繰り返し、聖ミカエルが戦士の姿で、公教会の上で血に濡れた剣を持って立たれているのを見ました。剣が鞘に戻されるのは、勝利の印でありました。尊者はまた、公教会の戦いのまさにその日に、いかにして聖ミカエルが最も輝かしき勝利をもたらされるのかについて見せられました。現在公教会に向けられている迫害の多くの矛先を警告と見る全ての信徒は、これも慰めになるでしょう。

<祈願>
「ああ、聖なる大天使よ、我らを守り、天主の御血の御徳を我らに得しめ給いて、かくして我らの霊魂の敵どもを超える勝利と、天つ御国の福楽を御身と共に喜ぶを得しめ給え」

<聖ミカエルによりて冠を願う短き祈り>
「ああ主よ、今なお高慢の総帥と戦うミカエルによりて我らに、潔白なる子羊の光明の王座の御前にて、我らの報いの冠を与えしめ給え。」

<公教会と信徒の守護を求むる祈り>
「ああ、栄えある聖ミカエル、イエズス・キリストの公教会の守護者よ、放たれし地獄の力に対するこの教会の助けに来たり給い、殊に彼女の尊き頭には御配慮もて守り給い、速やかに至るであろう勝利の時を、彼と我らに得させ給え。ああ栄えある大天使聖ミカエルよ、今生の間我らを見守り、殊に臨終の時に我らを支え給え。我らに恩寵ある審判と、終わりなく世々に至りて天主の御面に相共に向かい合い、天主を見奉る幸いとを得しめ給え。アーメン。」

<祈願>
「慈悲深き天主よ、敵どもの力よりの我らの救いの為、天の軍団の総帥なるミカエルを我らに遣わし給い、御身の臨在の内に、我らを損なわしむる事なく導き給え。我らの主にして天主よ、我らは御身の恩寵が、いかに彼を高みに挙げられしかを知れり。彼が常に御執成しと共に、我らに近づきて助け給い、それによりて我ら、生命の書に記されし我らの改悛の記録と共に望む一切の徳と共に生くるを得られん事を。ああ、天霊なるミカエルよ。我ら、御身の翼の拠り所に信頼もて馳せ寄り奉る。我らの生くる限り、我らを見守り、守護し給い、我らの臨終においては、我らの助けに来たり給え。ああ、万代の民の友よ。アーメン。」

大天使聖ミカエルのチャプレット
9月26日または5月5日から3日間連続して全文を朗読します。または、大天使聖ミカエルへの献身を表明したい時、または聖ミカエルの取り次ぎを通じて主に恵みを求めたい時にいつでも唱えられます。
このチャプレットは、大天使聖ミカエルのメダイと4つの小珠、環状部分は1つの大珠と4つの小珠で構成されています。
父と子と聖霊の御名において。アーメン。
おお神よ、来て私を救って下さい。

主よ、急いで私を助けて下さい。
「栄唱」 
「聖霊への祈り」
「使徒信経」

おお天使の君よ、謙虚な大天使聖ミカエルよ、あなたから勝利の叫びをもたらした熱烈な信仰と深い謙虚さの精神を私に与えて下さい:「神に似た者は誰か?誰も居ない!!」。

「主祷文」1回
「天使祝詞」1回
「栄唱」3回 

栄光の大天使聖ミカエル。生においても死においても、私たちの忠実な守護者となって下さい。おおサタンの征服者よ、力強い大天使聖ミカエルよ、私の家族を守り、悪魔の罠から守り、キリスト教の愛の平和と調和を保って下さい
 
「主祷文」1回
「天使祝詞」1回
「栄唱」3回

栄光の大天使聖ミカエル。生においても死においても、私たちの忠実な守護者となってください。おお、教会と私の守護者よ、愛しい大天使聖ミカエルよ、私の祈りが注意深く、熱心で、忍耐強い物となる様に、神の最も美しい賜物である祈りの精神を私に教えて下さい。

「主祷文」1回
「天使祝詞」1回
「栄唱」3回

栄光の大天使聖ミカエル。生においても死においても、私たちの忠実な守護者となって下さい。おお、教会と私の守護者よ、愛しい大天使聖ミカエルよ、私の祈りが注意深く、熱心で、忍耐強い物となる様に、神の最も美しい賜物である祈りの精神を私に教えて下さい。
「主祷文」1回
「天使祝詞」1回
「栄唱」3回

栄光の大天使聖ミカエル。生においても死においても、私たちの忠実な守護者となって下さい。

聖ミカエルの連祷
主憐れみ給え▲キリスト憐れみ給え。
主憐れみ給え。
キリスト我らの祈りを聞き給え▲キリスト我らの祈りを聴き容れ給え。
天主なる御父▲我らを憐れみ給え。
天主にして世の贖い主なる御子▲我らを憐れみ給え。
天主なる聖霊▲我らを憐れみ給え。
唯一の天主なる聖三位▲我らを憐れみ給え。
聖マリア、天使の元后▲我らの為に祈り給え。
聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
天主の知恵に満たされし、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
受肉された御言葉の全き尊崇者、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
光栄と栄光とを与えられし、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
主の軍勢におけるいとも力強き王子、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
至聖なる三位の旗手、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
サタンを超える勝利者、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
楽園の守護者、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
イスラエルの者の導き及び慰め手、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
公教会において戦う信者の輝きなる要塞、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
勝利を得し公教会の光栄と喜び、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
天使の光、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
正統なる信仰者の防護者、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
十字架の権威の下で戦う者らの力、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
臨終の霊魂の光と信頼、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
我らのいとも確かなる助け、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
全ての逆境におけし助け、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
永遠の裁きにおける使者、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
煉獄の炎の内に留められし全ての霊魂の慰め手、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
身罷りし霊魂の受け入れが為、主が保護を課せられし御者、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
我らの王子、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
我らの擁護者、聖ミカエル▲我らの為に祈り給え。
世の罪を除き給う天主の子羊▲主我らを赦し給え。
世の罪を除き給う天主の子羊▲主我らの祈りを聴き容れ給え。
世の罪を除き給う天主の子羊▲主我らを憐れみ給え。
(先)イエズス・キリストの教会の王子にして栄光ある聖ミカエル、我らの為に祈り給え。
(全)我らをキリストの御約束にかなわしめ給え。

祈願
ああ主よ、我らを聖化し給わん事を切に願い奉る。御身の祝福によりて、かつ聖ミカエルの御執成しによりて、我らに永久なる物に向かわしめ、現世の事物と換えられざる天の宝を蓄えんが為の英知を教え給え。永久に生き、かつしろしめし給う主なるかな。アーメン。
出典元・miriam12stelle(イタリア語・Google翻訳)、信心の園、Wikipedia


おはようございます。昨日は小珠5個で4連の「大天使聖ミカエルのチャプレット」専用ロザリオを製作しましたが…海外サイトの祈りをGoogle翻訳すると、ヘンな祈りになる事が多いですね。ヘンだと思ったら、手直ししてますけど。大天使聖ミカエルの決めゼリフは「神に似た者は誰か?誰も居ない!!」なんだけど、このイタリア語verをGoogle翻訳したら、「誰が神を好むだろうか?」ってなってしまいました。あと、原文のGoogle翻訳で「3父に栄光あれ」(←『栄唱』の事)ってなってたので「『栄唱』を3回唱える」と判断しました。(違ってたら、スミマセン)


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