ロザリオとチャプレットを使った祈りと歴史

 ロザリオを使った祈りは、ロザリオのビーズやその他の紐を使って唱えるキリスト教の祈りです。これらの祈りでは、様々なセクションを構成するビーズに特定の単語のシーケンスを唱えます。祈りは、イエス・キリスト、聖母マリア、諸聖人や諸天使、または父なる神に向けられる事があります。

ロザリオの物理的構造
最も一般的なロザリオはドミニコ会のロザリオです。これは合計59個のビーズ、または時には結び目と、十字架、そして小さなメダイで構成されています。メインのループは50個のビーズ (多くの場合、ヘイル・メアリー《←アヴェ・マリア、つまり天使祝詞の事です。》ビーズと呼ばれ、数える為に使用される祈りに因んで名付けられています) で構成され、10個のビーズが5つのグループに分かれて密集して配置されています。この10個のビーズは、1つの間隔で離れており、1つのビーズ (主の祈りのビーズと呼ばれます) は、より大きく、または他の点で特徴的である場合があります。1組の10個のビーズの間には、5つのビーズの短い紐が取り付けられており、その内3つは密集して配置され、他の2つはより広い間隔で離れています。この短い紐の下部には、十字架またはメダイがあります。この短い紐は、聖人、聖心、またはその他のシンボルの像が描かれたメダイの形をしたセンターピースによってメインのループに取り付けられる場合があります。他の多くのロザリオもこの基本計画に従っており、多くの場合、1つか2つの追加の10連と、同じ数の単一のビーズが追加され、ペンダントの紐のビーズの数は異なる場合があります。小さなロザリオは、ループに1つの10連が付いていて、ペンダントに5つのビーズと十字架が付いている場合があります。大きなドミニコ会のロザリオには169個のビーズが付いている場合があり、ループを何度も回さなくても150回の「天使祝詞」の祈りを唱える事ができます (残りの19個のビーズは、ループの14個の主の祈りのビーズとペンダントの5個のビーズです)。

ローマカトリックのロザリオ
ブリジット会の王冠
ブリジット会とカルメル会の修道会が祈るロザリオは、6つの十連と5つの単珠、そして十字架に繋がる短い珠の列からなる輪です。スウェーデンのブリジットによって広められました。このロザリオは、伝統的なドミニコ会の3つの秘儀にそれぞれ1つの秘儀を追加します。無原罪懐胎は6番目の喜びの秘儀として追加され、キリストの体が十字架から降ろされるのは6番目の悲しみの秘儀、聖母マリアがブリジット会の修道女であるのは6番目の栄光の秘儀です。ブリジット会のロザリオの例は、ルルドの聖母の聖域にある戴冠聖母像に描かれています。

カルトゥジオ会のロザリオ
プロイセンのドミニコが開発したカルトゥジオ会のロザリオ、またはキリストの生涯のロザリオは、キリスト論またはマリア論の秘儀を述べるフレーズが挿入された50回のアヴェ・マリアの朗唱で構成されています。例えば、「恵みに満ちたアヴェ・マリア、主は汝と共におられます。汝は女の中で祝福され、汝の胎内の子イエスは祝福されています。その足はマグダラのマリアの涙で洗われ、彼女の髪で乾かされ、彼女の香油で塗られました。神の母聖マリアよ、罪人である我々の為に、今も死の時にもお祈り下さい。アーメン」。(挿入された秘儀を示す斜体または斜線部分。)ドミニコが生きていた当時、「天使祝詞」は今日の長い祈りの前半部分のみで構成されていました。「アヴェ・マリア…」から「…汝の胎内、イエス」までだったので、彼は祈りの最後にフレーズを追加していました。ドミニコが推奨したその様なフレーズは50あり、他のロザリオよりもイエスの生涯をより完全にカバーしている為、別名が付けられました。50の瞑想フレーズを全て使用する事は伝統的ですが、ロザリオは瞑想を目的としており、瞑想の為に沈黙を招き、量よりも質が重視されており、50の祈りを唱える必要はなく、ましてや50の瞑想を全て唱える必要はありません。カルトゥジオ会のロザリオは、ドミニコ会のロザリオの祖先と見なされています。

神の慈悲のチャプレット
神の慈悲のチャプレットは、1930年代初頭にポーランドのプウォツクに住んでいた修道女ファウスティナ・コヴァルスカによって導入されました。この祈りの焦点は神の慈悲であり、慈悲を得る事、キリストの慈悲を信頼する事、そして他者に慈悲を示す事という3つのテーマを中心にしています。

聖母マリアの汚れなき御心のチャプレット
聖母マリアの汚れなき御心のロザリオは、普通のロザリオで唱えられます。

ドミニコ会のロザリオ
ロザリオに基づく祈りの最もよく知られた例は、どこでもロザリオと呼ばれているドミニコ会のロザリオです。伝統的な形式では、15のロザリオの神秘 (それぞれ5つの神秘の3セット) を黙想し、「主祷文」「天使祝詞」、そして「栄唱」の祈りを唱えます。通常、3セットまたは4セットの内1セットの神秘だけが祈られます。このロザリオの祈りは数世紀前に遡り、その正確な歴史については専門家の間でも様々な見解があります。16世紀に、教皇ピウス5世がこのロザリオの元の15の神秘の現在の形式を確立し、20世紀までそのまま残りました。ヨハネ・パウロ2世は、キリストの公の宣教期間中の生涯を振り返る方法として、「光の」秘跡として知られる5つの秘跡の追加セットを提案しました。光の秘跡を祈る事を選択する人もいれば、「聖母の詩篇」を保持して15の元の秘跡を祈る人もいます。ローマカトリックの伝統で指定されているその他の祈りには、ファティマの祈り、聖母マリアの連祷、クレルヴォーのベルナルドのメモラーレなどがあります。

フランシスコ会の冠
1263年、フランシスコ会の総長ボナヴェントゥラは、聖母訪問の神秘を尊ぶ典礼への信仰を奨励しました。フランシスコ会のロザリオ、または正しくはフランシスコ会の冠、また聖母マリアの七つの喜びのロザリオとしても知られるこのロザリオは、15世紀初頭に開発され、1422年に正式に制定されました。フランシスコ会の冠は、7つの十年に渡る「天使祝詞」の祈りで構成されており、それぞれの前には「主祷文」、その後には「栄唱」が続き、7番目の十年目以降には更に2つの「天使祝詞」の祈りが続き、72という数字が完成します。この数字は、聖母マリアが被昇天した時の年齢であると考えられています。この冠は、聖母マリアの七つの喜びと、彼女が人生で神の恵みにどの様に応えたかを思い起こさせます。これらの七つの喜びは、ドミニコ会のロザリオの喜びの神秘と栄光の神秘と重なります。フランシスコ会は、このマリア信仰を発展させた事に加え、「天使祝詞」の最後の言葉を付け加えたとされています。「イエスよ。神の母聖マリアよ、罪人である私たちの為にお祈り下さい」(シエナのベルナルディーノの著作より)そして今も、そして死の時にも(セルビテの神父たちの著作とローマ聖務日課書より)。

聖傷のロザリオ
聖傷のロザリオは、20世紀初頭にフランスのシャンベリーにある聖マリア訪問修道会のローマカトリックの修道女、シスター・マリー・マーサ ・シャンボンによって導入されました。このロザリオは、特に、世界の罪に対する償いの行為としてのイエス キリストの傷について瞑想します。このロザリオは、煉獄の魂の為の祈りにも焦点を当てています。シスター ・マリー・マーサは、イエスがロザリオの目的を次の様に説明しました。「煉獄の魂を忘れてはなりません。彼らの救済について考える人は殆どいません。聖傷は、煉獄の魂にとって宝物中の宝物です。」

聖アントニオのロザリオ
アイルランド人(特にゲール語を話す人々)とその子孫には、6月13日が祝日であるパドヴァのアントニオに敬意を表して、10ではなく13の「天使祝詞」を唱える伝統があります。聖アントニオのチャプレットとも呼ばれるこの祈りには、ボナヴェントゥラが書いた奇跡の応答詩または「奇跡的こたえ手」と呼ばれる詩が添えられています。

セルビテのロザリオ(七つの悲しみのロザリオ)
1233年、フィレンツェの聖母マリアを信仰する信徒会のメンバー7人が、アレッシオ・ファルコニエリの会長の下、祈りの為に集まりました。伝承によると、聖母マリアが若者たちに現れ、世間から離れてマリアへの奉仕に専念するよう勧めました。彼らはフィレンツェ近郊のモンテ セナーリオの人里離れた斜面に隠れ、そこでマリアの別の幻影を体験しました。そこで彼らは、悲しみの聖母マリアを崇拝する特別な方法を認め、マリアの下僕、またはセルビテと呼ばれる新しい修道会を結成しました。7週間のセルビテのロザリオは、セルビテのロザリオ、聖母マリアの七つの悲しみのロザリオ、七つの剣のロザリオなど、様々な名前で呼ばれています。セルビテのロザリオの入門的な祈り集は、アルフォンソ・リグオリの著書『マリアの栄光』に書かれています。

三位一体のロザリオ
この用語は、少なくとも2つの異なるロザリオまたはチャプレットに使用されます。

三位一体のロザリオの三位一体のロザリオ
まず、1198年にフランスで設立された三位一体のロザリオ (捕虜の救済の為の最も神聖な三位一体の修道会) が使用する特別なロザリオまたはチャプレットを指します。三位一体の修道会は、古くから三位一体のロザリオ (ギリシャ語の「3度」+「聖なる」から、トリサギウムまたはトリアギオンと呼ばれる事もあります) に基づいた祈りの形式を使用してきました。これは三位一体を讃えるビザンチンの祈りで、最も単純な形式は「聖なる神、聖なる強き者、聖なる不滅の者、我らを憐れみ給え」です。三位一体のロザリオ (通常はチャプレットと呼ばれます) には、9個のビーズが3つのグループに分かれています。チャプレットを唱える際、各グループの前にはトリサギオンとパテル・ノステルが置かれます。9つのビーズそれぞれに特別な祈りが唱えられます。「祝福された三位一体よ、貴方に永遠に賛美と栄光と感謝があります様に。聖なる、聖なる、聖なる、力と威厳の神、天と地は貴方の栄光に満ちています。」9つの祈りの各グループの後にはグロリア・パトリ (「父と子と聖霊に栄光あれ」) が続き、最後は閉会の祈りで終わります。特定の宗教団体に特有の他のロザリオと同様に、その歴史はかなり曖昧です。最初の疑問は、三位一体論者がトリサギオンとそれに関連する祈りをどれくらいの期間使用してきたかという事です。祈り自体はかなり古く、中東の繋がりを通じてビザンチンから三位一体論者に伝わった可能性があります。トリサギオン自体は、少なくともカルケドン公会議 (西暦451年) まで遡る事ができ、恐らくそれより更に遡る可能性もあります。三位一体派によるこれらの特定の祈りの使用は、恐らく同教団の創立当初にまで遡るでしょう。別の疑問は、これらの祈りを数える為にビーズがいつから使われ始めたかです。特定の数の祈りを唱える事は、必ずしもビーズの存在を意味する訳ではありません。祈りは指で数えたり、ペグをある穴から別の穴に動かしたりする事で数える事ができます。トリサギオンビーズが最初に見られたのは、他のロザリオが普及した14世紀または15世紀であった可能性があり、ビーズをカウンターとして使用するという概念を示唆しています。

その他の三位一体のロザリオ
次に、「三位一体のロザリオ」という用語は、聖なる三位一体(父、子、聖霊)への祈りを唱えるキリスト教の祈りのビーズのセットを指します。このタイプの三位一体のロザリオは、伝統的なマリアのロザリオと同じ基本形式で、10個のビーズが5連になった物や導入の祈りなどで構成されます。または、その様な祈りは、英国国教会のビーズやその他のビーズのバリエーションで唱える事もできます。これらの三位一体のロザリオはいくつかありますが、全て比較的最近に生れた物です。例えば、1つは次の様な祈りを唱えています。「全能の神、全能の神、天の王、貴方は主です! 貴方は天で祝福され、貴方の神聖な言葉は祝福されています! 神の永遠の子である聖なるイエスよ、貴方の聖霊を私たちに送って、貴方の神聖な愛の火を私たちの心に灯して下さい!」。

パテルノステルビーズ
修道院では、修道士は西方キリスト教会の典礼言語であるラテン語で毎日聖務日課を祈る事が求められていました。キリスト教の修道士は、聖職者に加えて、「150篇の詩篇を毎時の礼拝の主要な源として朗読または詠唱しました。」これらの繰り返しを数える為に、紐に通したビーズを使用し、この祈りのビーズセットは一般にパテルノステルとして知られる様になりました。これはラテン語で「主祷文」を意味します。1部の修道院では、ラテン語を理解していない、または読み書きができない信徒兄弟は、キリストの受肉の神秘について瞑想しながら、毎日一定回数主の祈り(「主祷文」とも呼ばれる)を唱える事が求められました。信徒はこの習慣を一般的な礼拝の形として採用しました。8世紀には、懺悔書、つまり懺悔者に関する規則集に、20、50、或いはそれ以上の様々な懺悔が規定されていました。その様な懺悔を正確に唱える為に使われた数珠は、次第にパテルノスターと呼ばれる様になりました。パテルノスターの長さは様々ですが、10個の数珠を5回並べたものが一般的で、これを3回唱えると150回の祈りになります。今日、デコベンの独り身修道会などの1部の英国国教会の修道会は、英国国教会のロザリオなどの他の祈りに加えて、パテルノスター・コードをキリスト教の精神生活の1部として作成し、広めています。

エキュメニカル・ミラクル ロザリオ
エキュメニカル・ミラクル ロザリオは、ローマ・カトリックのロザリオで祈られ、イエスの奇跡に基づいています。エキュメニカル奇跡のロザリオは、カトリック、プロテスタント、正教会のキリスト教徒から好評を得ており、これらの宗派の信者によって祈られています。エキュメニカルロザリオの主な特徴は、十字架上でニカイア信条を祈る事、3つの「天使祝詞」のビーズと全ての10年のビーズで「最大の戒律」として知られる祈りを祈る事、そして「大宣教命令」として知られる祈りを祈る事です。また、「ロザリオの端にあるメダイ」に戻る時に、イエスの祈りを祈ります。

チョトキ
ローマカトリックのロザリオの使用は、多くの東方カトリック教徒によって徐々に採用されてきましたが、多くの東方カトリック教会は、典礼の非ラテン語化キャンペーンに着手し、東方カトリック教会の伝統的で本物の信仰と慣習を覆い隠し、置き換えてきた輸入された信仰と慣習(ロザリオなど)を排除してきました。その後、東方キリスト教会(東方正教会と東方カトリック)で使用される最も一般的な祈りは、イエスの祈りであり、これはより古い祈りのロープ(チョトキ)を使用します。これは、結び目のあるロープ(ビーズではなく)を結び目のある十字架で繋ぎ合わせた物です。祈りのロープは、西方ロザリオほど形が固定されておらず(10、33、50、100、または500の結び目がある場合があります)、通常はセクション間の仕切りとしてのみビーズを使用します。 東洋の祈祷綱は、多くの場合、10年に分割されますが、25などの数字に分割される場合や、全く分割されない場合もあります。

英国国教会のロザリオ
英国国教会の祈りのビーズ
高教会の英国国教会では、英国国教会の祈りのビーズが使用される事があります。このセットは「英国国教会のロザリオ」または「キリスト教の祈りのビーズ」としても知られており、後者の用語は、このセットが他の様々な伝統のキリスト教徒の間で人気を博している事に由来しています。英国国教会のビーズセットには、28個のビーズが7個ずつ「週」と呼ばれるグループに分かれて含まれており、各ビーズの前に大きなビーズが1つずつあります。合計で33個のビーズがあり、これはイエスの地上での生涯を表しています。多くの英国国教会信者は、東方キリスト教徒と同様にイエスの祈りを使用していますが、英国国教会の慣習には教会が定めた祈りや瞑想はありません。一部の英国カトリック教徒は、伝統的なドミニコ会のロザリオを使用しています。

チャプレット(祈り)
数珠を使ったキリスト教の祈り
チャプレットは数珠を使ったキリスト教の祈りの形式で、ロザリオに似ていますが、ロザリオとは異なります。チャプレットの中にはマリア様の要素が強い物もあれば、イエス・キリストとその神聖な属性(神の慈悲のチャプレット)や、聖ミカエルのチャプレットの様に多くの聖人の1人に直接焦点を当てた物もあります。チャプレットは「個人的な祈り」であり、起源によってチャプレットはそれぞれ大きく異なる場合があります。ローマカトリック教会では、通常の5桁のドミニコ会のロザリオもチャプレットと見なされますが、他のチャプレットは伝統的なロザリオよりも数珠や桁数が少なく、異なる祈りのセットを使用する場合があります。英国国教会では、チャプレットには英国国教会のロザリオの1週間分が含まれる事がよくあります。

大天使聖ミカエルのチャプレット
アントニア・ダストナコはポルトガルのカルメル会修道女で、1750年に大天使聖ミカエルから個人的な啓示を受けたと報告しています。

1750年代のある時、ダストナコは、大天使ミカエルが幻影の中で、9つの特別な祈りを捧げる事で名誉を受け、神に栄光を与えたいと示唆したと述べています。この9つの祈りは、天使の9つの合唱団への祈りに相当し、聖ミカエルのチャプレットの起源となっています。この祈りは1851年に教皇ピウス9世によって承認されました。

チャプレット
祈りは一般的にチャプレットで唱えられ、ロザリオの様に祈りを数えます。チャプレットを毎日唱える人には、聖ミカエルが生涯を通じて自分と全ての聖なる天使の援助を約束したと言われています。チャプレットを唱えると、徐々に悪魔を倒し、清らかな心が得られ、その結果、請願者は煉獄から解放されると信じられています。これらの祝福は直系家族にも及びます。チャプレットは悔い改めの行為で始まります。次に、天使の合唱団ごとに1つずつ、合計9つの挨拶があり、それぞれに「主祷文」と3つの「天使祝詞」が続きます。これに続いて、聖ミカエル、ガブリエル、ラファエル、守護天使を称える「主祷文」が4つ続きます。チャプレットは聖ミカエルへの祈りで終わります。

約束
聖ミカエルは、毎日これらの9つの挨拶を唱える人々に、次の事を約束したと言われています。
彼らはこの世で、そして死後の煉獄でも、彼の継続的な援助を受けるでしょう。
彼らは全ての天使に付き添われ、愛する人や親戚全員と共に煉獄から解放されます。

免罪符
教皇ピウス9世
教皇ピウス9世が与えた免罪符は、1968年のEnchiridion Indulgentiarumによって置き換えられました。チャプレットはエンキリディオンにも、その後の民衆の信心と典礼に関する指針にも特に言及されていないが、エンキリディオンは次の様に規定している。「35. 信心品の使用。(逐語的に以下に示す)「司祭によって適切に祝福された信心品(十字架像、ロザリオ、スカプラリオ、またはメダル)を敬虔に使用する信者は、部分的な免罪を受ける」及び「54. 聖人の崇敬。聖人の祝日に、その聖人に敬意を表してミサ典書または正当な権威によって承認されたその他の説教を唱える者に、部分的な免罪が与えられる。」

イエスの五つの傷のチャプレット
レデンプトール会の創始者アルフォンソ・マリア・デ・リグオリは、1761年に著した『イエスの受難と死』の中で、様々な敬虔な行いの中に、十字架にかけられたイエスの五つの傷の小チャプレットを挙げています。リグオリは、十字架刑の際にキリストが受けた五つの刺し傷についての瞑想として、この信心深い祈りを書いています。

五つの傷のチャプレット 
 「五つの傷のチャプレット」は、キリストの受難への信仰を促進する手段として、イエスの聖なる傷に捧げられた受難会のチャプレットです。このチャプレットは、受難会の第六総長であるポール・アロイシウスに捧げられた物です。これは1821年にローマで開発されました。五つの傷の冠は1823年8月11日に教皇レオ12世によって承認されました。1851年に2度目の承認を受けました。この信心はまた、五つの傷の印を持つ復活したキリストの神秘を称えます。このチャプレットには25個のビーズがあり、5つのセットにグループ化されています。各ビーズでグロリア・パトリが唱えられます。各ビーズセクションの終わりには、マリアの悲しみに敬意を表して「天使祝詞」が唱えられます。チャプレットの終わりには、彼女の涙に敬意を表して更に3つの「天使祝詞」が唱えられます。ビーズの祝福は受難会の信者に留保されています。

聖傷のチャプレット
聖傷のチャプレット(または「聖傷のロザリオ」)は、20世紀初頭にフランスのシャンベリーにある聖マリア訪問修道会のローマカトリックの修道女、メアリー・マーサ・シャンボン修道女(1841年3月6日-1907年3 月21日)によって初めて導入されました。フランソワーズ・シャンボンは、1841年3月6日、サヴォワのシャンベリー近郊のクロワ・ルージュ村の貧しい農家に生れました。彼女が最初に幻視を体験したのは9歳の時でした。フランソワーズは、レマンクの教区教会で名付け親と一緒に聖金曜日の礼拝に出席していた時、十字架にかけられたイエスが傷と血にまみれているのを見ました。彼女は、その年の後半に初聖体拝領を受けた時、幼子イエスに会って「子よ、私のお気に入り。だから、貴方が聖体拝領に行く時はいつもそうするわ」と言われたと語っています。彼女は寄宿学校の食堂で働きました。21歳の時、彼女はフランスのシャンベリーにある訪問修道会の修道院に入り、マリー・マルトという名前を与えられました。彼女は1907年3月21日に亡くなりました。彼女の列福の理由は1937年に発表されました。

出典元・Wikipedia(英語版・Google翻訳)


 

 

 

 

 

 

  

 

 

 


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皆さんも、これを機にロザリオの祈りや、チャプレットの祈りをやってみては如何でしょうか?





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