「適度な飲酒は健康にいい」とされるが、実際どうなのか? 研究者たちの結論
アルコールにも賛否があり、適量有益説に否定的な研究報告が相次いで発表されていますが、安全な飲酒量がないからといって、一も二もなく禁酒せよという結論にはならないようで、控えめに楽しく飲むことがよさそうです。
控えめに飲む人は、そうではない人よりも社会に深く関わり、他者とのつながりが強く、生活の満足度も高い。実際、アルコールによって社会的抑制が低下し、エンドルフィンが放出され、社交的になり、積極的に会話するようになり、社会の絆も深め、社会との関わりの強さは、心身の病気を防ぐ要素としておそらく最も重要だからだそうです。
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201611010000/">最近では女性も男性に引けを取らずアルコールを摂取している</a>ので、女性のアルコール依存症が急増しているそうです。
女性は、男性ほどアルコールに強くないのは、水分率に比べて脂肪率が高いためアルコールが体内により濃縮されて残ってしまう。女性は男性よりも肝臓が小さく、アルコールを無害なものに分解するのが大変なことがあげられています。
<a href="http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000646195.pdf" target="_blank" rel="noopener">市民のためのお酒とアルコール依存症を理解するためのガイドライン</a>
日本も2014年6月から<a href="http://www.ask.or.jp/basic_act.html" target="_blank" rel="noopener">「アルコール健康障害対策基本法」</a>が施行され、国も対策に乗り出し、具体策がだされました。
目標値として定められた「生活習慣病のリスクを高める量」は、1日当たりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上で、この量はビールに換算して、男性で1日当たり1リットル、女性では500ミリリットルとなっています。
適量も諸説ありますが、量ばかりでなく頻度にも配慮が必要で、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201502170000/">週に3~5日の「休肝日」がアルコール性肝臓病を予防するために効果的</a>だそうです。
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201411200000/">適量のアルコールで健康効果を得られる人は15%</a>説があり、アルコール有益説はドンドン追い詰められているようで、私も酒を飲む機会や量はさらに減しています。
世界的にアルコールの健康への影響が注目されていますが、「アルコール摂取はやめた方がいい」理由が6つあげられています。
・運動効果が台無しに
・遺伝子に悪影響
・肥満の原因
・女性の方がリスクが高い
・高血圧の原因
・疲れがとれない
2013年の厚生労働省の飲酒習慣調査によると、アルコール依存症の患者数は推計109万人で、10年前より29万人増加し、65歳以上の高齢者患者が急増しているそうです。女性患者は10年前より2倍近く増加して推計14万人にもなったそうです。
最近ではランチの時にワインや生ビールを何杯も飲んでいる女性をかなり見かけますが、女性は男性に比べてアルコール依存症になりやすく、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201111120000/">脳へのダメージは男性より3倍早い</a>そうです。
アルコールは、過剰摂取に起因する生活習慣病やアルコール依存症などを除けば、脳への直接的リスクは、適量であればそれほど高くないとは言えても、生涯に飲むアルコール総量が脳の委縮と強く相関し、認知症やうつ病のリスクが増えるそうです。
そして脳内の神経細胞は、一度死滅すると元の大きさに戻ることはないそうです。
世界保健機関(WHO)によると、世界で330万人がアルコール乱用が原因で死亡し、20~39歳の若い世代でも全死亡のおよそ25%がアルコールが影響すると報告しています。
WHOは、アルコールは脂肪肝や肝硬変といった肝機能障害をはじめ、高血圧、食道がんなどのがん、不整脈・心不全などの心臓病などの原因になり、さらにアルコールは脳の神経細胞を破壊し、脳の萎縮や機能障害をまねくおそれがあると報告しています。
これらの疾患の多くは、運動によって改善が可能だそうです。
飲酒の適量は諸説ありますが、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201508290000/">飲酒は適量を守り、休肝日を設け、食生活に留意して、適度な運動をする。これが14万人を対象に、長期に渡って追跡を続けた結果から導かれた、「健康であり続けながら、長く、楽しく酒と付き合い続ける」ための秘訣</a>だそうです。
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201601120000/">禁酒がもたらす健康効果:お酒をやめて30日間で起きる9つのこと</a>
一般男女の飲酒率は7割程度ですが、医師は85%、薬剤師は75%、栄養士は59%で、2014年より増え、医師の27%、薬剤師の22%、栄養士の7%がほぼ毎日飲んでいるそうで、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200803180000/">日本の医師の4人に1人がアルコール依存</a>だという信じられない驚きの調査結果があります。
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201406130000/">医師の半数が「常用薬あり」の病人</a>(2014年日経メディカル調査)
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200711070000/">医師の8割が“不養生”を自覚 「自分の健康に注意する時間と心の余裕がない」</a>
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200712270000/">医師の乱れた食習慣の実態 やめられないジャンクフード、菓子と酒</a>
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200801120000/">医師の不養生 運動する時間があれば眠りたい 過労が運動不足を生む悪循環</a>
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200803180000/">医師の4人に1人がアルコール依存</a>
米国では、アルコールが原因の死者が年間約9万人に上り、アルコール消費金額と同額の経済損失があるという調査結果が発表されています。
日本も2014年6月から<a href="http://www.ask.or.jp/basic_act.html" target="_blank" rel="noopener">「アルコール健康障害対策基本法」</a>が施行され、国も対策に乗り出しています。
・WHO「<a href="http://alhonet.jp/pdf/who2010.pdf" target="_blank" rel="noopener">アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略</a>」
英国では以前からアルコールに厳しい報告が続いています。
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201407170000/">適量の飲酒も体に良くない、定説に疑問</a>
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201011030000/">アルコールはコカインやヘロインより危険</a>
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201206150000/">英国の適量研究結果では1日5g説</a>
が発表され、1日5gだと以下のいずれかの量になります。
・ビール:100ml
・ワイン:35ml
・日本酒:33ml
・焼酎:20ml
・ウイスキー:10ml
日本人は英国人よりアルコールに弱いので適量はさらに少ないかも知れません。
飲酒はタバコに次ぐ発ガンの要因で、日本酒を毎日4合飲む日本人男性は、大腸ガンになるリスクが3倍になるそうです。
お酒が「百薬の長」になるのは、少量なので飲酒は大きな健康リスクであり、飲んで顔が赤くなるのは発ガン物質が体内にたまっている目印だそうです。
WHO(世界保健機関)が作成した評価法<a href="http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-021.html" target="_blank" rel="noopener">「アルコール使用障害同定テスト」(AUDIT)</a>
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201005150000/">WHOはアルコール規制強化を表明</a>しています。
卒酒したい人にはおすすめの本です。
<a href="http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/1010f126.98288641.1010f127.84137448/?pc=http%3a%2f%2fbooks.rakuten.co.jp%2frb%2f1466280%2f%3fscid%3daf_ich_link_img&m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f11079938%2f" target="_blank" rel="noopener"><img src="http://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/?pc=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbook%2fcabinet%2f8454%2f84540706.jpg%3f_ex%3d400x400&m=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbook%2fcabinet%2f8454%2f84540706.jpg%3f_ex%3d80x80" border="0" /></a>
WHO(世界保健機関)が作成した評価法
<a href="http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-021.html" target="_blank" rel="noopener">「アルコール使用障害同定テスト」(AUDIT)</a>
<a href="http://www.arukenkyo.or.jp/tekisei_insyu.html" target="_blank" rel="noopener">「適正飲酒の10か条」</a>
****************************<b>【以下転載】</b>****************************
適度な飲酒は健康にいいとして、古くから「酒は百薬の長」とも言われる。実際のところ、飲酒する人としない人とで、健康へのリスクはどの程度の違いがあるのか? 研究者たちが導き出した、飲酒の「リスク」と「利点」についての結論とは。
英国のイングランド公衆衛生局(PHE)は、飲酒量を減らすための新たな健康キャンペーンを9月から開始した。英政府首席医務官の飲酒ガイドラインは、週に14ユニットを飲酒の上限量としている(1ユニットは純アルコール10ミリリットル。週に14ユニットはアルコール度数4パーセントのビールを約3.6リットルに相当)。しかし、調査会社ユーガヴの世論調査によると、英国の成人の20パーセントは、この上限を超えて飲酒しているという。
PHEの「休肝日」キャンペーンは、たしなむ程度に飲酒する中高年(45~65歳)に対して、週に14ユニットまでを一度に大量に飲まず、3日以上に分けて飲むように勧めている。このキャンペーンは、専用ウェブサイトや禁酒の記録を付けやすいアプリを提供して始まったものの、出だしからつまずいている。
というのも開始2日目で、PHEのシニア・アドヴァイザーであるイアン・ギルモア教授とジョン・ブリットン教授が、教育慈善団体ドリンクアウェアによるキャンペーンへの関与に問題があるとして、シニア・アドヴァイザーを辞めると息巻いたのである。キャンペーンを運営するドリンクアウェアは、アルコール業界とのしがらみはないと主張するが、業界関係者から寄付を受けている。
<B>実際の飲酒リスクは非常に低い?</B>
飲酒に関連する公衆衛生のニュースが発表されると、ほとんどの場合ある程度の論争が生じることは避けられない。飲酒についての新たな研究結果が、医学雑誌『ランセット』で8月に公表されたときも例外ではなかった。ビル&メリンダ・ゲイツ財団が支援する疫学研究で、安全な飲酒量はないという結論が出たのである。
この容赦ない結論は、科学界の反発を招いた。『ランセット』に掲載された論文のプレスリリースを引用しよう。
「特に1日にまったく飲酒しない人と1回飲酒する人について、アルコールが招く23の健康問題のうちの1つが生じるリスクを比べると、飲酒する人のリスクのほうが0.5パーセント高かった。つまり、1年の期間を定めて、15~95歳の対象者のうちアルコール関連の健康問題が1つ生じる人数は、1年間にまったく飲酒しないグループでは10万人中914人になるのに対し、1日1回飲酒するグループでは10万人中918人になる計算だ」
この結果をに対して、ケンブリッジ大学統計研究所教授でリスクに対する一般市民の理解について研究するウィントン・センターの所長デヴィッド・シュピーゲルホルターは、同センターのブログに次のように書いている。
先の論文の計算によれば、1日1回たしなむ程度に飲酒する人のグループを25,000人として考えた場合、1年間にグループ全体で700ミリリットル入りボトルのジン40万本分を飲んで初めて、25,000人中1人が深刻な健康問題を1つ抱えるようになる。これは「非常に低いリスクであると考えられる」
<B>「控えめな飲酒」の利点</B>
ほかにも統計学者のアダム・ジェイコブスは、『ランセット』の論文の重要なグラフには、非飲酒者に関するデータを除外しているものがあると指摘した。そこで非飲酒者のデータを加えたところ、たしなむ程度に控えめに飲む人のほうが、まったく飲まない人よりも健康であることがわかった。それどころか、週に25ユニット飲む人ですら、まったく飲まない人よりも健康であるようだ。
この結論は、以前の研究によって裏づけられると思われる。今年カリフォルニア大学アーヴァイン校が発表した研究結果「90+Study」は、90代の生活習慣を詳細に調べた研究である。この結果によると、毎日グラス2杯の飲酒によって早死にするリスクが18パーセント下がるという結論が出た。飲酒とバイオマーカーの相関関係を調べた別の研究でも、控えめな飲酒によってHDLコレステロール(「善玉」コレステロール)が上昇することがわかった。
控えめな飲酒の利点は、わたしたちの生化学的な反応以外にも及ぶようだ。オックスフォード大学教授で心理学者のロビン・ダンバーによると、アルコールはわたしたちの社会生活でも重要な役割を果たしているという。
<B>アルコールの社会的・文化的役割の重要性</B>
昨年発表した研究でダンバーは、大規模な調査データを、パブで飲酒中の人に対する人類学的観察と組み合わせた。パブでの観察には、一般に野生動物の研究で用いられるアプリ「Animal Behaviour Pro」を使った。
<B>さてその結論は?</B>
控えめに飲む人は、そうではない人よりも社会に深く関わり、他者とのつながりが強く、生活の満足度も高いという。実際、アルコールによって社会的抑制が低下し、エンドルフィンが放出され、社交的になり、積極的に会話するようになる。
もっともダンバーいわく、アルコールは社交を促すだけではなく社会の絆も深めるという。これはささいな発見ではない。社会との関わりの強さは、心身の病気を防ぐ要素としておそらく最も重要だからである。
<B>「クルマの運転」や「人生」との共通項は?</B>
アルコールの社会的・文化的役割は社会に深く根差しており、無視できない。ペンシルヴェニア大学で考古生化学を研究する考古学者パトリック・マクガヴァンは、人類が狩猟採集生活から農耕生活に切り替えたいちばんの理由は、パンではなくビールをつくるためだったという。
アルコール依存症や過度の飲酒が、わたしたちの健康や社会生活に極めて有害な結果をもたらすことは否定できない。その一方、公衆衛生のキャンペーンで飲酒の問題を扱う場合は、微妙な差異をより敏感に汲み取る必要があることも確かだ。
「この量までなら飲んでも大丈夫という『安全な』飲酒量がないからといって、一も二もなく禁酒せよという結論にはならないように思われる」。シュピーゲルホルターは、『ランセット』の論文が禁酒を推奨しているのを受けて、こう書いている。
「車の運転にはリスクがあるが、だからといって当局はわたしたちに運転しないようにとは言わない。考えてみれば人生にもリスクはあるが、だからといって人生を投げ出す人はいないのである」
(出典:WIRED)