飲酒の誘惑 薬で断つ アルコール依存症、最新治療
国内に100万人の患者がいるといわれるアルコール依存症の治療の選択肢が広がり、飲酒時に強烈な不快感を引き起こす抗酒薬、お酒を飲みたいという欲求を減らす飲酒抑制薬が登場したそうです。飲み会の前に飲んで効果が期待できるなどより手軽に服用できる薬の開発も進み、飲酒への誘惑を断ち切れるように自分に合った治療が選べる時代になってきたそうです。
適量なら飲酒は健康にいいという常識を覆して、少量でも長期に渡って飲酒を続けると脳がダメージを受けるという酒好きにはショッキングな研究結果が明らかになったそうです。
オックスフォード大学とロンドン大学ユニバーシティーカレッジの最新研究によれば、週当たり14~21単位のアルコールを摂取していた人は、記憶や空間認知をつかさどる脳の部位である海馬が萎縮する確率が、飲まない人の3倍も高かったという。
1単位は純アルコール量で10ミリリットルとされ、度数4%のビールなら250ミリリットル、13%のワインなら76ミリリットルに相当するそうです。
アルコールにも賛否があり、適量有益説に否定的な研究報告が相次いで発表されていますが、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201503080000/">リスク評価ではアルコール、タバコ、大麻の順</a>という研究報告があり、飲酒国際同盟がアルコールの害への取り組みに力を入れているそうです。
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201611010000/">最近では女性も男性に引けを取らずアルコールを摂取している</a>ので、女性のアルコール依存症が急増しているそうです。
女性は、男性ほどアルコールに強くないのは、水分率に比べて脂肪率が高いためアルコールが体内により濃縮されて残ってしまう。女性は男性よりも肝臓が小さく、アルコールを無害なものに分解するのが大変なことがあげられています。
<A href="http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000646195.pdf" target="_blank">市民のためのお酒とアルコール依存症を理解するためのガイドライン</A>
日本も2014年6月から<A href="http://www.ask.or.jp/basic_act.html" target="_blank">「アルコール健康障害対策基本法」</A>が施行され、国も対策に乗り出し、具体策がだされました。
目標値として定められた「生活習慣病のリスクを高める量」は、1日当たりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上で、この量はビールに換算して、男性で1日当たり1リットル、女性では500ミリリットルとなっています。
適量も諸説ありますが、量ばかりでなく頻度にも配慮が必要で、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201502170000/">週に3~5日の「休肝日」がアルコール性肝臓病を予防するために効果的</a>だそうです。
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201411200000/">適量のアルコールで健康効果を得られる人は15%</a>説があり、アルコール有益説はドンドン追い詰められているようで、私も酒を飲む機会や量はさらに減しています。
世界的にアルコールの健康への影響が注目されていますが、「アルコール摂取はやめた方がいい」理由が6つあげられています。
・運動効果が台無しに
・遺伝子に悪影響
・肥満の原因
・女性の方がリスクが高い
・高血圧の原因
・疲れがとれない
2013年の厚生労働省の飲酒習慣調査によると、アルコール依存症の患者数は推計109万人で、10年前より29万人増加し、65歳以上の高齢者患者が急増しているそうです。女性患者は10年前より2倍近く増加して推計14万人にもなったそうです。
最近ではランチの時にワインや生ビールを何杯も飲んでいる女性をかなり見かけますが、女性は男性に比べてアルコール依存症になりやすく、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201111120000/">脳へのダメージは男性より3倍早い</a>そうです。
アルコールは、過剰摂取に起因する生活習慣病やアルコール依存症などを除けば、脳への直接的リスクは、適量であればそれほど高くないとは言えても、生涯に飲むアルコール総量が脳の委縮と強く相関し、認知症やうつ病のリスクが増えるそうです。
そして脳内の神経細胞は、一度死滅すると元の大きさに戻ることはないそうです。
世界保健機関(WHO)によると、世界で330万人がアルコール乱用が原因で死亡し、20~39歳の若い世代でも全死亡のおよそ25%がアルコールが影響すると報告しています。
WHOは、アルコールは脂肪肝や肝硬変といった肝機能障害をはじめ、高血圧、食道がんなどのがん、不整脈・心不全などの心臓病などの原因になり、さらにアルコールは脳の神経細胞を破壊し、脳の萎縮や機能障害をまねくおそれがあると報告しています。
これらの疾患の多くは、運動によって改善が可能だそうです。
飲酒の適量は諸説ありますが、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201508290000/">飲酒は適量を守り、休肝日を設け、食生活に留意して、適度な運動をする。これが14万人を対象に、長期に渡って追跡を続けた結果から導かれた、「健康であり続けながら、長く、楽しく酒と付き合い続ける」ための秘訣</a>だそうです。
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201601120000/">禁酒がもたらす健康効果:お酒をやめて30日間で起きる9つのこと</a>
一般男女の飲酒率は7割程度ですが、医師は85%、薬剤師は75%、栄養士は59%で、2014年より増え、医師の27%、薬剤師の22%、栄養士の7%がほぼ毎日飲んでいるそうで、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200803180000/">日本の医師の4人に1人がアルコール依存</a>だという信じられない驚きの調査結果があります。
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201406130000/">医師の半数が「常用薬あり」の病人</a>(2014年日経メディカル調査)
・<A href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200711070000/">医師の8割が“不養生”を自覚 「自分の健康に注意する時間と心の余裕がない」</A>
・<A href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200712270000/">医師の乱れた食習慣の実態 やめられないジャンクフード、菓子と酒</A>
・<A href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200801120000/">医師の不養生 運動する時間があれば眠りたい 過労が運動不足を生む悪循環</A>
・<A href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200803180000/">医師の4人に1人がアルコール依存</A>
米国では、アルコールが原因の死者が年間約9万人に上り、アルコール消費金額と同額の経済損失があるという調査結果が発表されています。
日本も2014年6月から<A href="http://www.ask.or.jp/basic_act.html" target="_blank">「アルコール健康障害対策基本法」</A>が施行され、国も対策に乗り出しています。
・WHO「<A href="http://alhonet.jp/pdf/who2010.pdf" target="_blank">アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略</A>」
英国では以前からアルコールに厳しい報告が続いています。
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201407170000/">適量の飲酒も体に良くない、定説に疑問</a>
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201011030000/">アルコールはコカインやヘロインより危険</a>
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201206150000/">英国の適量研究結果では1日5g説</a>
が発表され、1日5gだと以下のいずれかの量になります。
・ビール:100ml
・ワイン:35ml
・日本酒:33ml
・焼酎:20ml
・ウイスキー:10ml
日本人は英国人よりアルコールに弱いので適量はさらに少ないかも知れません。
飲酒はタバコに次ぐ発ガンの要因で、日本酒を毎日4合飲む日本人男性は、大腸ガンになるリスクが3倍になるそうです。
お酒が「百薬の長」になるのは、少量なので飲酒は大きな健康リスクであり、飲んで顔が赤くなるのは発ガン物質が体内にたまっている目印だそうです。
WHO(世界保健機関)が作成した評価法<A href="http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-021.html" target="_blank">「アルコール使用障害同定テスト」(AUDIT)</A>
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201005150000/">WHOはアルコール規制強化を表明</a>しています。
卒酒したい人にはおすすめの本です。
<a href="http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/1010f126.98288641.1010f127.84137448/?pc=http%3a%2f%2fbooks.rakuten.co.jp%2frb%2f1466280%2f%3fscid%3daf_ich_link_img&m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f11079938%2f" target="_blank"><img src ="http://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/?pc=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbook%2fcabinet%2f8454%2f84540706.jpg%3f_ex%3d400x400&m=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbook%2fcabinet%2f8454%2f84540706.jpg%3f_ex%3d80x80" border="0"></a>
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国内に100万人もの患者がいるといわれるアルコール依存症の治療の選択肢が広がってきた。飲酒時に強烈な不快感を引き起こす抗酒薬のほか、お酒を飲みたいという欲求を減らす飲酒抑制薬が登場。飲み会の前に飲んで効果が期待できるなどより手軽に服用できる薬の開発も進む。飲酒への誘惑を断ち切れるように自分に合った治療が選べる時代になってきた。
「抗酒薬のおかげで現在の自分がある」。都内に住む63歳の男性は12月の週末、江戸川区の区民ホールで開かれた江戸川断酒会に参加し、こう振り返った。
「会社への恨みが酒のつまみだった」「仕事も女房も失ってしまった」。この日の断酒会では60歳以上を中心に66人の参加者が集まり、自身の失敗談や断酒の誓いを思いのままに語った。自身の意思だけでは飲酒をやめることは難しく、同じ思いを抱える人との経験の共有が大事になる。こうした断酒会は都内各地でほぼ毎日開かれている。
アルコール依存症は飲酒時に心地よさを感じたり、楽しくなったりした経験を繰り返すうちに飲酒が習慣化。お酒への耐性が強まって酒量が増え、家庭や職場で飲酒問題が顕在化する状態を指す。飲酒を我慢すると発汗やイライラ、不眠などの症状が出やすくなる。
アルコール依存症の診断基準には、世界保健機関(WHO)が策定したガイドラインがある。過去1年間に「飲酒したいという強い欲望や強迫感」「禁酒あるいは減酒したときの離脱症状」など6項目中、3項目以上が当てはまり、同時に1カ月以上その状態が続いた場合などとしている。
依存症になると酒量を自らコントロールするのは難しくなるが、断酒を継続することで飲酒に伴うトラブルをなくすことができる。
断酒のための薬が抗酒薬だ。抗酒薬を服用後にお酒を飲むと、下戸の人が飲酒したときのように心臓の激しい動悸(どうき)や吐き気を催し、飲酒を抑制する効果がある。
抗酒薬には「ノックビン」や「シアナマイド」の2種類がある。東京アルコール医療総合センター(東京・板橋)の垣渕洋一センター長は「シアナマイドは肝障害の副作用が出ることがあり、ノックビンが第一選択肢」と語る。
ただ抗酒薬は飲酒時の不快感と肝臓や心臓への負担が大きい。より緩やかに症状の改善が期待できる飲酒抑制薬も登場した。日本新薬が2013年に発売した「レグテクト」だ。一日3回食後に服用すると、脳の中枢神経に作用して飲酒欲求を抑える。垣渕センター長は「抗酒薬と飲酒抑制薬を併用し、効果を確実にするのがよい」と話す。
飲酒抑制薬の分野に新規参入するのが大塚製薬だ。10月、治療薬「ナルメフェン」の製造販売承認を厚生労働省に申請した。審査が下りれば、18年度にも国内販売を始める見込みだ。
飲酒の1~2時間前に服用すれば、飲酒時に特有の心地よさを感じにくくなるため、酒量が抑えられる。飲酒への欲求はうつや不安から逃れるためもあるが、ナルメフェンはそうした心理不安も抑えられるという。「断酒はハードルが高いが、飲酒抑制薬は酒量を中期的に減らせる効果が期待できる」(メディカル・アフェアーズ部の林孝子氏)
国内で660人の患者を対象に最終段階の第3相臨床試験(治験)を実施した。多量飲酒(ビール中瓶3本以上相当)の日数が月11日と、服用前の約半分に減らせたという。垣渕センター長は「禁煙補助剤の『チャンピックス』に似た効果が期待できる」と話す。
<B><FONT color=blue size=+1>◆患者、国内100万人 20~90代に年齢層広がる 受診は1割に満たず</FONT></B>
厚生労働省の調査によると、国内のアルコール依存症患者数は2003年の80万人から13年に100万人に増加したとされる。アルコール依存症に対する認知が進んだ結果、患者本人が自主的に受診したり、職場の周囲の人間が受診を勧めたりするケースが増えており、認定数が増える傾向にある。
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東京アルコール医療総合センターの垣渕センター長は「以前は中高年の病気という印象だったが、20代から90代まで年齢層が広くなった」と指摘する。女性の受診も増えているという。
それでも受診率は1割以下にとどまると推定されている。重症になるほど、自身の依存症を認めない傾向が強い。
国内に飲酒習慣がある人は7千万~8千万人いるとされる。その中にはアルコール依存症までいかなくても多量飲酒で問題を抱える人が1千万人いるという。大塚製薬の「ナルメフェン」はこうした層にも効果があると期待されている。
(出典:日本経済新聞)